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【詩】ないという希望

起こらなければと


広い大地に火の玉と
プロペラのついた
火薬を持った目だけ持つ飛行物

キャタピラのついた
黒い四角の前方には棒がある
敵陣に向けお互いが
火球に飲み込まれていく

札束を掲げたものだけがもらえる
片道切符


遥か遠く海と山を越えた画面の向こう側の
天気予報のように聞く情報
あるはずのないことに慣れた日々


火種のないところに
火種を作るたった一人の指名手配犯




火種のあるところに
ガソリンを降らす愚か


これも海と山を越えた先の話


不可思議な火種に降らすガソリン
小さく見える火種は深く
掘り返すのが難しいほど


時の流れがその土地に
大きな意味を持たせ
抗うことが出来ない




近海に浮かぶ
ハイエナに狙われている島
優しい島の話


覚悟した島民は
すでに武器を手に持つ


そこに楽観はなく
事実を受け止めるだけ



隣にある島々よ
海と山をこえた地の話を
対岸の火事といえようか

夢物語
“あるはずがない”ことで
あって欲しい
きっと
ならない


あるはずがない


ぬるい温度の中で
何かを判断するのを
避けているのなら
それは



神様

これから行く道は茨ですか

平坦ですか


いくら聞いても

答えはない





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