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【詩】小さき世界

歩くのは仕事の行きかえりだけ
これ以上歩くのは

家族のために働く
食べるために働く

疲れ果てている
持つと言うことの
引き換えにあるもの
それを守ると言うこと

現実から
離れるためにある
四角の向こう側の世界


家の中で話しているのは
家族ではなく
四角の向こう

家族と
どんなに一緒にいても
食べるときも
遊びに出ても
いつも四角の向こう



表があれば裏の顔


現実でいまさら言うこともない
昔話や作り話


慰めてくれる
優しくしてくれる
付き合ってくれる


虚像に


自分と似ても似つかない
虚像に



慰めてくれる
誰かを求めて
誰かを演じ



守ることも
捨てることも出来ず



小さき世界
向き合うなら
四角の向こうの
虚像じゃない


本当に大切なもの
手放せば得られるもの












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