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あの日の続き✴︎終わらない物語

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#旅

破天荒じいちゃんと孫。つまり私

破天荒じいちゃんと孫。つまり私

後悔で泣きたくなる想い出と、愛しくてこそばゆい想い出が同じ場所にある

あの病室で

かつて祖父に言ってしまった言葉

世界で一番大好きな人に言ってしまった言葉

その少し後に亡くなって
もう、謝れなくて
どんなに後悔しても謝れなくて
亡くなって20年近く経つのに今でもたまに呟いてしまう

「ごめんね、おじいちゃん」

たまに夢に出てくる祖父はいつだって変わらずにあの部屋で寝てる
その姿を見るとい

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いつか会いたいあの人。

いつか会いたいあの人。

吉野駅に到着して、急いでコインロッカーを探す。今回の旅はリュックではなく、スーツケース。さすがにこれを押したままでは楽しめない。少し大きなロッカーに荷物を突っ込むとロープウェイ乗り場までダッシュ
時間がない。そしてすでに手持ちの現金が心許なくなっていた。色々焦る。

往復券をお兄さんから購入してロープウェイに乗り込む。密対策なのか窓が開いてる。それにしても、もうすでにたくさん乗り込んでいて、最後に

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とは、とは。流れる景色の中に

とは、とは。流れる景色の中に

橿原神宮前駅から乗り換えて、吉野駅を目指す。音楽を聴きながら目を瞑ったり、外を眺めたり、そのうち景色はどんどん山の中に入っていく。
とてもよく晴れた日で、大きな窓に映る景色が、太陽の光でキラキラと反射する。日陰と日向の色加減が絶妙である。なんとか写真におさめようとするけれど、どんなに撮っても目の前のリアルな景色には到底追いつけない出来で、その内諦めて、ただひたすらに耳から入ってくる音楽と目の前を流

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