ベートーヴェンを毎日聴く93(2020年4月2日)
『ベートーヴェン/「魔笛」の主題による12の変奏曲 op.66』を聴いた。
モーツァルトのオペラ「魔笛」。そこに登場するパパゲーノのアリア「可愛い恋人か女房がいたら」を主題にして作った変奏曲。
このアリアはとても有名なので旋律を聴くと「聴いたことがある」という方が多いはず。
「魔笛」は、コロラトゥーラという超絶技巧が必要な「夜の女王のアリア」や、コミカルな「私は鳥刺し」など、名アリアが登場する。
これらは観客の心を捉える素晴らしいメロディなので、誰もが口ずさむことができただろう。その主題をモチーフとした作品をつくれば、人気が出ることになるであろう。
でも、そんな主題を使って、あまりにひどい編曲をしたら、それはそれで「技量が足りないなぁ、この編曲者は」という悪評にもつながるはず。
この作品はチェロもピアノも、技巧を凝らした素晴らしい作品になっている。変奏曲が得意だったベートーヴェン。その手にかかると当時の人々も「さすが!」と思ったのではないだろうか。
「可愛い恋人か女房がいたら」・・・・
ベートーヴェン自身は結婚できず、お嫁さんはいなかったが「恋多き男」ベートーヴェン。まだ二十歳頃の作品だが、心のなかでは「可愛い恋人か嫁さんがいたらなぁ」と思いながら作っていたのかもしれない。
misterfarmerによるPixabayからの画像
(記:2020年11月28日)
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