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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~298


おばあちゃん、そうだよね。私が私のことを信じなければ、自分の一番身近な存在、常に一緒にいる『自分自身』が信じなければ、誰にも信じてもらえないよね。私が私を信じて、私が私を大切にして、私が私を許して……今までの私には、そういうことが足りなかったのかもしれないね。頭で考えることばかり優先して、痩せることばかり追い求めて、食べることをおろそかにして、身体のことをろくに考えないで、無茶ばっかりしてきたよね。これからは、私が私に優しくしないと、自分自身からも愛想をつかされてしまうかもしれないね。私は自分自身とは一心同体、一生のお付き合いがこれからもずっとずっと続いていくのだから、手を取り合って、助け合って、仲良くやっていかなければならないよね。

そう、私が私を大切にしないと、私が私に優しくしないと、私は私と一生付き合っていくのだから。どれだけ痩せたって、何にもなれないのだから。たとえ私の身体が回復出来ないほどのダメージを受けてしまったとしても、健康な身体と取り替えることは出来ないのだから。たとえ私の心が回復出来ないほどのダメージを受けてしまったとしても、キラキラした誰かの心と取り替えることは出来ないのだから。私は自分自身とは一心同体、どんなに納得いかなくったって、どんなに認めたくなくたって、私のことをすっかり捨て去って、どこかの誰かと入れ替わることなど出来ないのだから。私は私、どんなにボロボロになったとしても、どんなに重苦しい思いを引きずっているとしても、一生のお付き合いがこれからもずっとずっと続いていくのだから。私が私を信じて、私が私を大切にして、私が私を許して、私が私に優しくしなければ。一番身近な存在である私自身が、もっともっと私のことを気にかけてあげなければ、一体誰が私のことを考えてくれるというのだろう……

「そうだよね、おばあちゃん。どんなことでも乗り越えられるって、信じていなきゃね。おばあちゃんが信じてくれているのに、私が私のことを信じてあげなければいけないね。そうそう、甘いもんは心の栄養なんだから、何か買ってきて食べようかしら。私の家にはね、甘いもんは一つも置いていないの。置いておくとね、必要以上に食べてしまうから。そうだ、おばあちゃんもいっしょに何か食べよう。おばあちゃんは大福とかどら焼とか、あんこが好きだったよね?私すぐに買ってくるから、ちょっと待っててね」


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