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逢いみての のちの心にくらぶれば


百人一首43番目の歌

逢いみての のちの心にくらぶれば むかしはものを 思わざりけり


 権中納言敦忠 の歌

私は、百人一首の中でこの和歌が一番好きかもしれない

恋の歌としても、もっと広い意味でとらえた時も


中学・高校生のときは、片思いの私に響いたのだろう。

おつきあいしているとき(特に遠距離恋愛のとき)は、まさにこの境地。


でも、その後、この心境は恋愛に限らないのではないかと思っている。


新しい考えに触れたとき、

「今までの私は、なにも考えていなかったのと同じなのではないか」

と思う。


そして、その新しい考えが私の中に浸透していき、(または反発し、)

「また、逢いたい。もっと知りたい。」と思う。


そう、私の心情を的確に表現している三十一文字(みそひともじ)なのである。

逢いみての のちの心にくらぶれば むかしはものを 思わざりけり


そして、こう思える瞬間が、私は好きなのである。

(あー、今までの私はなにも知らなかったのだなぁ。)

そして、こう思える私のことを、私は好きなのである。

(以前は以前で学び実践してきたけれど、また新しい世界がひらけたのだなぁ。)

こうなってくると、和歌を詠んだ権中納言敦忠の心情とはかけ離れていますが。


ちなみに、権中納言敦忠。
琵琶の名手で、ロマンチストな美青年だそうです。

ぜひ、合奏や歌詠みをご一緒したかった。
平安時代の雅な遊びにも憧れる私なのです。


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