孫武の兵法
図解!孫子の兵法という本をだいぶ前に買った。
そもそも孫子とは
人の名前ではない。
書物だ。
書いた人が孫武なので孫子。
三国志の曹操も愛読していたらしい。今から2500年前の人なので、三国志の時代より前。
僕が今回買った本は、図解の本。週刊雑誌くらいの大きさで寝ながらといった姿勢では大き過ぎて読みづらかった。
心得
理解したつもりになったところだけ記載し、自分の解釈を述べる。
孫武曰く「勝てないなら、損はなるべく小さく。生きていればチャンスはある」ということだ。逃げるは恥だが役に立つ思想。三国志の劉備もそういうところがある。負けることもあるけど、なんとか毎回逃げ延びる。
生きるか死ぬかの戦国時代なので、そういう思想になるのも無理はない。
「じぶん1人の努力で出る成果なんてたかが知れているので、他者の力を借りることが成功の鍵。味方は多いほど有利」ということらしい。
たしかに現代でも通ずる思想だ。テレビで売れているジャニーズタレントは、ジャニー喜多川の御威光で売れている。その証拠に、ジャニーズ事務所を抜けてからというもの、テレビから消えたタレントはたくさんいた。
しかし世間の味方が増えると、そのタレントたちも起用されていった。
ジャニーズに限った話ではないが、YouTuberだって味方が多いから頭角を現せているし、影響力も持てている。レペゼンフォックスのDJ社長を見ていて思う。あの人は劉備タイプだ。聖人君子のイメージがある劉備とは程遠い社長だが、実際劉備は聖人君子ではなく、粗暴な人物だったらしい。ただ、筋は通すいわゆる《仁義》を重んじていた。借金はしていたのかどうかは分からないが。
「小さな労力で大きな成果を目指せ」
同じ結果でも、違うルートで実現できないかを考える。
新品を買わなければいけないのか。安い中古品で全く同じ物を買えないだろうか。この思想は参考になった。
「好機のタイミングが貴重」
時間の価値は一定ではなく、たまに人生のターニングポイントとなる瞬間がやってくるらしい。受験や就活などがそうだろうか。
なので、ここぞという人生のターニングポイントを見極め、そこに全集中していく必要があるとのこと。
勝てない時は逃げて、他力本願。孫武より劉備に学べるところが多いだろう。
総評
ページ見開き半分が図なのでスカスカ。80pくらいあるが、実質40p。これで800円は少々高いと感じた。
くどい。項目分けされているのに、前項目で説明したようなことを少し変えているだけというものが非常に多い。
そしてこじつけ感があり、小難しくてよく分からなかった。
孫子の兵法なのに、孫武の思想や出来事以外の人物思想や出来事が出てくるので、内容のかさ増しとも捉えられる。
スケールが大きく、実生活に応用できない。
「負けるより逃げることを選ぶ」などは応用できそうだが、読んでいくうちに《大勢の部下》や《社会を変える》といったテーマ、それこそ軍師の思想が出てきたので、参考にはならなかった。何をするにも敵や戦いに当てはめる。資本主義の最前線にいて、常に大量の部下を指揮しているような大企業の社長が読めば勉強になるのかもしれないが、それでも社会までは変えられない。
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