人生が嫌になる過去とそこで得たもの(後編)
【自分にも限界はあった】
はっきりと記憶している。
中1の7月29日。
その日は午前練のある夏休みで、2日のオフ明けだった。
いつものように起きようとする。
おかしい。体が動かなかった。
熱もない、低血圧でもない。
ただ金縛りよりも強い何かで拘束されているようだった。
無理やり起きた。早くしないと遅刻したら先輩になんて言われるか…。
顔を洗って練習着に着替えて食卓に行く。
その時、母は洗濯、父は出勤準備でバタバタしていた。
朝食は目の前にある。食べないと…。
体は動かない。