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曲について。

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作曲秘話など。
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snow sonnet(セルフライナーノーツ)

snow sonnet(セルフライナーノーツ)

12月21日にリリースした「snow sonnet」

ドイツ、ベルリンの映像作品の第二弾という事で、タイミング的には、冬のこの季節にぴったりの曲だったと感じています。

個人的には、ようやくこの曲をリリースすることが出来たのは、とても感慨深いものがありますね。何せ、20年越しですから 笑

過去の作品で言えば、「Rain」と同じように、20代の頃のHANCEが作った曲に、今のHANCEが新たに歌

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炎心(セルフライナーノーツ)

炎心(セルフライナーノーツ)

昨年、10月26日に10thシングル「炎心」をリリースしましたが、ずっとバタバタしていた事もあり、ようやく心を落ち着けてのセルフライナーノーツです。(遅くなってしまいすみません)

こちらの曲は、およそ1年ぐらい前には既に完成しており、4月にドイツのベルリンで映像を撮って、タイミングを見計らって、ようやく10月にミュージックビデオの公開と音源のリリースを合わせて発表させていただきました。

既に聴

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幻夏(セルフライナーノーツ)

幻夏(セルフライナーノーツ)

8月24日に9thシングル「幻夏」をリリースして4日目ですが、既に多くの方から、たくさんの反響を頂いています。 この場を借りて、心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。

今回、HANCEとしては初めて「和」の曲という事で、思い切って、普段とは真逆の方向に振ってみたのですが、いかがでしたか?笑 個人的には、和装を着る機会もいただき、非常に楽しく制作を進める事が出来ました。

各所でも

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夏の終わりのノスタルジー

夏の終わりのノスタルジー

まだリリースされていない新曲ですが、今回、「日本の夏の終わり」をイメージした曲という事で、その曲に込めた「想い」を自分なりに考えてみたいと思います。

そもそもHANCEの世界観として、日本のイメージはほとんどもたれていなかったと思います。

デビュー曲の「夜と嘘」や「バレンシアの空」などはスペインで撮影していますし、その他の曲についても、どちらかと言うと、僕自身が、世界の色々な場所を旅してき

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2ndアルバム制作経過報告(パート2)

2ndアルバム制作経過報告(パート2)

思えば、noteの更新もしばらく出来ないぐらい、忙しい日々を過ごしていました。

僕はメジャーレーベル等に所属せず、インディペンデントで活動するアーティストなので、ミュージシャンとして、ライブや制作だけに集中する事は出来ません。(自身で選択している道なので、後悔は全くしておらず、寧ろ楽しんでいます 笑)

本業の会社経営に加え、音源や映像の企画、制作はもちろんの事、スケジュール調整、アライアンス関

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シャレード(セルフライナーノーツ)

シャレード(セルフライナーノーツ)

8thシングル「シャレード」をリリースしてから、2週間以上経過しましたが、本当にたくさんの方から反響をいただきました。

まずは、この場を借りて心からお礼申し上げます。本当にありがとうございます。

毎回それぞれの作品に想いを込めて作っているため、今回特別に力を入れたというわけではありません。

今回は特に「歌詞」の部分について共感いただいたというお声が多く、正直とても驚いています 笑

ただ、自

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2ndアルバム制作経過報告

2ndアルバム制作経過報告

1stアルバム、「between the night」はHANCEらしさが全面に出たアルバムだったと自負していますが、デビューアルバムということもあり、少し手探りというか、作品そのものと、敢えて心理的距離を置いて作ったように思います。

表現が少し難しいのですが、HANCEというプロジェクトがまず前提としてあって、そこに添う形で、曲やアレンジ、アートワークなど付随するものが決まっていきました。

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クリスマスソング制作経過報告

クリスマスソング制作経過報告

「​​シネマティックミュージック」

HANCEの音楽のジャンルは何ですか?と聞かれたら、僕はそう答えるようにしています。

厳密に言えば、「HANCEから生まれる音楽はシネマティックミュージックでありたい」というのが、正しい表現かもしれません。

音楽に身を委ねる時、日常の不安、悲しみ、苦しみから解放されたい。その瞬間だけでも、人生は希望に満ち溢れ、ドラマチックで浪漫の中にいると感じたい。

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left(セルフライナーノーツ)

left(セルフライナーノーツ)

見知らぬ窓辺に座る貴方を 浮かんだ言葉もかけられないまま
想いは巡ってまた過ぎていく そこに置き去りにして

leftをリリースしてからおよそ一ヶ月が経ちました。

たくさんの方に、様々なシチュエーションで聴いていただいているみたいで、本当にありがたく、そして嬉しく思っています。

この曲は、多分夏前ぐらいには、メロディーと歌詞は出来ていて、本格的にアレンジを検討しだしたのは、夏あたりだったと思い

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死生観

死生観

母がクリスチャンだった事もあり、小さい頃、日曜日になると僕は教会学校に連れられて行っていました。

そして、そのせいか小さい頃から、朧げに「生」や「死」を考えるようになり、無邪気に友達が遊んでいる中、「生きること」や「死ぬこと」について毎日考えるような、そんな子供でした。

キリスト教の考えでは、「原罪」というものがあり、生まれながらにして人は誰しもが「罪」を背負っているということ。

もちろん、

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summer time (セルフライナーノーツ)

summer time (セルフライナーノーツ)

It’s summer time もう一度聴かせて

空に溶けてゆく あの夏のメロディー

It’s summer time もう一度聴かせて

空に溶けてゆく あの夏のストーリー

夏は僕にとって「特別」な季節。

「生きている間あと何回夏が来るだろう?」と。

毎年夏だけは思ってしまう。(他の季節はそんな事ないのに何故か夏だけ)

生まれた季節でもないけど一番好きな季節。

僕は田舎で生まれ育

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ミッドナイト・イン・カフェ (セルフライナーノーツ)

ミッドナイト・イン・カフェ (セルフライナーノーツ)

お気に入りの服を着て、何も持たずに。

街の喧騒を横目に、月の光に導かれるように。

1人であのカフェへ今日も行く。

HANCEの他の曲もそうですが、こちらもまたイマジネーションの世界と言うか、「こういうカフェがあったらいいのになぁ」という妄想から曲作りはスタートしました。笑

頭の中にイメージとしてあったのは、20代後半、もしくは30代前半の頃ぐらいに行ったトルコの街並み。イスタンブール、カッ

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SUNNY (セルフライナーノーツ)

SUNNY (セルフライナーノーツ)

-空曇ってた。暗がりの中を走り抜けていけよサニーボーイ-

ジム・ジャームッシュ、ヴィンセントギャロ、いずれもHANCEが影響を受けた「アートフィルム」の世界観を全面に押し出した楽曲。

死ぬまで続いていく不条理な世界。

荒涼とした地平線の向こうに、男は何を見るのか?

過去と未来。絶望と希望。

光を求めるかのように、暗がりを走り抜ける。

少し大袈裟に感じるかもしれませんが、この作品を通して

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escape (セルフライナーノーツ)

escape (セルフライナーノーツ)

異国情緒溢れる旧市街に佇む、古錆びたアパートの一室。

幻想的でメランコリックな月明かり差し込む静まった夜。

アコースティックギターの繊細な音色とチェロの調べ。

現実の世界と、夢現の世界の狭間。

アルバムのタイトルとなった「between the night」のイメージは、振り返ってみると「escape」の世界観が起点となっているかもしれません。

そのぐらいこの曲は、「頭の中のイメージ」が

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