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移ろいゆくもの

少し前にアニメーションとなった、とある人気の作品に、
エルフが主人公の物語があります。

詳しいあらすじは省きますが、エルフが旅に出る物語です。

寿命が違うニンゲンと旅をする、あるいは旅先で知り合うわけです。
当然待ち受けるのは「一生の別れ」です。

過ごしている時間は同じでも、寿命が違うわけですから、
時間の価値観も尊さも異なるわけです。

物語の主題について、ここであれこれ触れるつもりはないですが、
少なくともこの文章を書いている人は、
そんな「時間」について考えるキッカケになりました。


さて、話は少し変わりますが、この文章を書いているのは、8月の末です。
暑さも少しだけ収まり、部屋の中にはコオロギの鳴き声が届いています。

もうそんな季節になってしまったんですね。


時間が経つのは本当に速いものです。


ついこの間、旅先の公園で満開の桜をみていたと思ったのですが、
もう夏もどこかへ旅に出てしまうような雰囲気です。


でもこうして自然を通して季節を感じることができるのって、
地球の中でも限られた地域です。

特に日本では、自然の移ろいに美しさを見出すことも多いと感じます。

古典の授業で習った和歌などにも「季語」なんてものがありますが、
それくらい自然と共に、ニンゲンは生きてきたということでしょう。


何かに夢中になって何かに取り組んで、何かしらの結果を出すというのはとてもすごいことだと思いますし、それなりに大切なのかもしれません。

特にお金を稼ぎたいであったり、それなりの社会的地位を手に入れたりしたい方にとってはなおさらでしょう。


とはいっても、どうしてもこの文章を書いている私にとっては、
そのようなライフスタイルが合わないというか、
何かが違う気がしてしまうのです。


せっかく四季の移ろいを感じられる国で、
しかも少し視点や心の持ちようを変えるだけで、
少し違った世界を観ることができるわけですからね。


どうせならのんびり生きて、
なんなら社会的な成功なんてものを手に入れる努力をやめてでも、

もう少し違う部分を、
キレイな所だけを、あるいは日々変わっていく様々なものを
じっと見つめていたいと思います。


浮世離れしているかもしれませんが、
そう言う生き方もありなんじゃないの?

と、私は思います。


ま、そういう色々なものを追い求めていく生き方に
なんだかんだで疲れてしまったということもあるんですけどね。


冒頭で触れた物語では、
主人公は非常に多くの「別れ」に遭遇します。

彼女にとっては人生の少しの期間の旅であっても、
ニンゲンにとってはそうではない。

その事実を前提としたうえで、
多くの時間を彼女と過ごそう……
そのように決意してくれた存在と別れないといけません。

何事にも寿命や期限がある……ということでしょう。

ですが、
何一つ永遠なんてものはなく、常に色々なものが移ろいでいってしまう。

だからこそ、人々はそこに美しさを感じるのかもしれませんね。



※画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました
ステキな画像をありがとうございます。






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