「 空飛ぶクラゲ
」written by 華まる

赤べこと白河ラーメンをこよなく愛するみちのくの女。さみしがりやのくせにぼっち体質なので、もっぱらひとり旅、ひとり飯、ひとり飲み、ひとり遊び。つらいときは、昔テレビでナニワの将棋少年が言った「田中くん、やまない雨はないんやで」を心の支えにしている。田中じゃないけど。

「 空飛ぶクラゲ
」written by 華まる

赤べこと白河ラーメンをこよなく愛するみちのくの女。さみしがりやのくせにぼっち体質なので、もっぱらひとり旅、ひとり飯、ひとり飲み、ひとり遊び。つらいときは、昔テレビでナニワの将棋少年が言った「田中くん、やまない雨はないんやで」を心の支えにしている。田中じゃないけど。

    最近の記事

    エピローグ

    激務の果て、本当にウォーと叫びそうになったので、石垣島に飛んだのが先週。 自然に触れて、少し一息ついたことで叫びたい衝動はおさまりました。 自然の力はすごい。 昆虫も植物も動物も、環境に適応しながら本能のままに生きていました。 ネイチャーツアーのガイドさんから説明を受けるたびに、彼らは自分のことをよくわかっているんだなぁと感心せずにはいられませんでした。 人間と違って迷いがない。 一方の私は迷える羊。 夏目漱石の「三四郎」でいうところの、ストレイシープってやつで

    スキ
    7
      • トラベルブルーのその先に

        トラベルブルーという言葉があるらしい。 旅に出たいのに出たくない、みたいなやつである。 その気持ちは、何かを変えることに対する抵抗に似ている。 人は慣れきったコンフォートゾーンからなかなか出られないものだ。 変化を拒み、体を一定の状態に保とうとする生体の働き、いわゆるホメオスタシスがそれを強固にサポートするからなおさら。 結局、思考や行動も制限されてしまう。 めんどくさい、楽しめないかも、お金がかかる、 どうせ旅の思い出なんてすぐに忘れてしまう、エトセトラ、エトセ

        スキ
        11
        • 202号室の怪

          最近、マンションの更新をした。これで5回目か。数えてみてびっくりした。 前は築40年ほどの昭和な雰囲気のコーポに住んでいたので、狭くはなるものの、築浅でスペックもずっとよく思えて、ここに決めたのだった。 ちょうどその頃、人生の転機を迎えていて、新しい部屋で心機一転、頑張ろうと思っていた。 そんなある日、フリーペーパーのお得な割引券につられて、とある整体院を訪れた。 整体師は、使っているマシンやら施術やらについていろいろとうんちくをたれる人だった。 スポーツ選手や有名女優

          スキ
          6
          • ひとりご飯の達人

            このところ激務のせいで体がしんどくて、休日は近所で鍼に通う日々が続いている。 そんなこともあって、若い鍼師とあーだこーだと世間話をするぐらいには親しくなった。 先日、YouTubeの話題になった。彼が最近はまっているのが、おじさんがもくもくと唐揚げ弁当を食べている動画らしい。 ちょっと太ったおじさんがいっぱい食べている様子が、なんだかかわいらしくてつい見ちゃうんですよねえと言う。 確かに、誰かがただ食べているだけの動画が好評でかなりの再生回数を記録するものもあると聞く

            スキ
            5
            • 不思議なつながり

              つい数年前に東京の人に指摘されるまで、「だから」の使い方が東北人のそれであることに気づかなかった。 私が育ったところでは、「だから」を、今で言うところの「それな!」とか「激しく同意」的なニュアンスで使う。 ー〇〇さんちの子ども、もう小学生だって。早いねぇ。 ーだから! ・・・みたいな。厳密に言えば、なまっているので、んだがら!てな感じである。 because の意味でも使っているから、かなりの頻度で「だから」を使っている気がする。 九州の方でも同じような使い方をする

              スキ
              3
              • ある姫の生まれ変わりの話

                ベビーカーに股を全開にしてのけぞるように乗っている赤ん坊の勇ましい姿に朝から笑ってしまった。 ふと、もう何十年も前に聞いた、知り合いの家族に起こった話を思い出した。 確か子どもが3、4人いて、そのうちのひとりが女の子だった。その当時でまだ幼稚園生ぐらいだったと思う。 その子がある日突然、ぐったりして、しゃべることも立つこともできなくなってしまった。医者に見せても原因がわからない。 困り果てた両親が知人のツテで頼ったのがいわゆる霊媒師と言われる人だった。 その霊媒師に

                スキ
                3
                • ヘイ、シリ!

                  ショックな出来事があって、もんもんとし続けていた。 原因の一端は自分にあるのかもしれないと考えた時、過去の一連の辛かった出来事が蘇ってきて、結局同じことを繰り返してるだけじゃないか、自分はちっとも成長してないじゃないかなんて、暗澹とした気持ちになった。 過去の自分の行いが追い討ちをかけてくるのである。 ここ数日、足の付け根が攣るように痛むので、よく行く近所の整体院で診てもらっている。 そしたら、若手の院長に言われたのだ。 「もしかしてなんですけどね。この足の付け根の

                  スキ
                  3
                  • 石のパワー

                    気づいたら、買ったばかりの天然石のブレスレットが左腕から消えていた。 数珠っぽくなくてアクセサリーとしても洒落ているのが気に入って、迷いに迷った挙げ句、奮発して買ったばかりだった。 それなのに。一週間も経たないうちに消えてしまった。どこを探しても出てこない。なんてこった。 石はお役目を終えると消えるとか、身代わりになるなんて話を聞いたことがあるが、それにしてもあまりの早さにショックである。 お店の人に聞いてみると、持つタイミングではなかったりする場合もあれば、手にした人

                    スキ
                    6
                    • 電車に揺られながら思い出したこと

                      まだコロナが流行る前、仕事帰りで電車に揺られていたある日のこと。 電車が止まって、野球帽を被った小柄なおじさんが乗り込んできた。赤ら顔で、少し足元がおぼつかないように思われた。 他にも席は空いていたのに、おじさんは私の隣の空席に体を押し込むようにして座った。 おかげで少し窮屈になり、舌打ちをしたい気分だった。まったくついてない。 おじさんが視線をこちらに向けた。都会に暮らしていると、警戒心が強くなる。気づかないふりをして平然を装い、話しかけてくれるなと願った。 「こ

                      スキ
                      3
                      • 備えあればなんとやら

                        なんだか地震が気になって目覚めた。東京、大丈夫なんだろうかと思って。寝ぼけ眼で地震予知や予言がないかとネット検索した次の日。 残業帰りの電車が突然止まった。周りから、東北で地震だってとささやく声が聞こえた。 あわててケータイをチェックして震度の大きさに焦った私は、その場で実家に電話をかけた。 両親は地震で飛び起きたらしい。父はまだ酒が抜けていないせいか、少しハイになっていた。家中のものが落ちて散乱してるとはいうものの、親の無事を確認して安堵した。 でも、あの起きがけの感

                        スキ
                        6
                        • 白い猫とおまじない

                          東京の住宅街で時々見かける猫たちは野良猫なのだろうか。それとも自由な飼い猫なのだろうか。 特に猫好きというわけではない。でも、道を歩いていて、視界に猫の姿が入ると、無意識にその色を確かめてしまう。白い猫ではないだろうかと期待してしまうのだ。 子どもの頃、『マイバースデー』という雑誌があった。いや、あったけれども、あのおまじないが載っていたのは『レモン』だったかもしれない。待てよ、『ピチレモン』だったかも......。 とにかく、80年代には、女子向けの占いやおまじないを

                          スキ
                          3
                          • 節分ブルー

                            2月2日の昼にランチを買いに行ったら、恵方巻きが売り場に並んでいた。マグロの赤にそそられたが、迷った挙句、まぁ節分は明日だしなという理由で、4割引きになっていたミートソースチーズマカロニを買った。 残業も終わって帰ろうとケータイをチェックしたところ、家族で共有しているアプリに、姪っ子と弟が愉快に豆まきをしている動画がアップされていた。 あれ、節分て明日ですよねえ、と同僚に確認すると、今日ですよ、と言う。忙しさのあまり日付を1日間違えたのかと焦ると、今日は2月2日の節分です

                            スキ
                            3
                            • 遠き日の記憶

                              受験シーズンだ。今年からセンター試験じゃなくなったみたいだけど。 私がセンター試験を受けた時、雪が降っていた。引率の担任がスーツに長靴という出立ちだったので覚えている。 私を除くクラスメートたちの体調は最悪の状態だった。 家も学校も田舎だったので、センター試験のときには、受験するクラスメートとともに前日入りして旅館に泊まったのだが、この旅館が大はずれだった。 風呂がものすごくぬるかったのだ。外は雪が降るほど冷え込んだ日だった。 私以外の全員が決められた時間を守り、体

                              スキ
                              6
                              • 答えはいかに

                                時々、小学校で道徳の時間に読んだフィンガーボールボールの話を思い出して、あれは何が正解なんだろうと考える。 ある国の女王が外国からの客人をもてなしたとき、相手が、フィンガーボールが指を洗うものだと知らず、その水を飲んでしまった。それで女王も相手に恥をかかせまいとその水を飲んだという話。 女王の気遣いが素晴らしい美談として語られていた気がするが、一方で、教えてやらなきゃ他で恥をかくじゃないか、という意見もある。 そういえば、とあるケーキ屋さんでの出来事がネットに投稿されて

                                スキ
                                5
                                • ストップ ザ 生き霊!

                                  「呪術廻戦」にハマっている。PCのデスクトップが鬼滅の煉獄杏寿郎から五条悟に取って代わった今日この頃。 「呪術廻戦」は、呪術師と呪いとの戦いを描いているが、呪いは人間の負の感情から生まれるとされている。 それって、フィクション、とも言い切れない。 恨みとか、嫉妬とか、人の負の感情が身体的、精神的に影響を与えるということはある。 生き霊とかサイキックアタックというやつだ。 それに、マンガの呪術師のキャラとは大きく違うけれど、見えないはずのものを視たり感じたりできる人も

                                  スキ
                                  5
                                  • 松ちゃんとヨシダさんと私とあなたと

                                    「世の中には食べられない人だっているんだから残しちゃダメ」と言われて、 「その子らも腹一杯になったら残すてぇ」とダウンタウンの松ちゃんが返した場面が、もうずうっと前のことなのに頭の片隅に残っている。 食べられない人と比べて、恵まれている自分の中に生まれる罪悪感が、ふいにその重さを変えたような気がしたからだ。 「同級生の〇〇ちゃんは夏休みの宿題もう終わってるってよ」とハッパをかけられる一方で、「〇〇ちゃんも持ってるんだからアレ買ってぇ」とねだっても、「よそはよそ、ウチはウ

                                    スキ
                                    7