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【経営について】物件を決める際のポイント

こんにちは。
湯島でケーキ屋を経営していますACOと申します。
共同経営者のパートナーが書いているnoteもありますのでよかったらこちらも読んでください。

今回は物件決めについて書いていきます。
飲食店や私たちのような小売店の物件を探している方、これから独立を検討している方のご参考になれば幸いです。

物件選びは今後の店舗経営を大きく左右する最も重要なことの1つです。

私たちは湯島天神から徒歩3分くらいの場所にお店をオープンしました。

湯島には縁もゆかりもありません。
なぜ湯島だったかというと、湯島天神がありパワースポットで、パートナーが心底信心深い人間だったからです。

というのが建前で、私は店を開くなら神社の側が良いとずっと考えていました。

そもそも、私たちが表参道や自由が丘、渋谷、新宿など毎日お祭り騒ぎの場所にお店を出せる資金力があればそっちに出しました。

人がわんさか来る場所に出すだけで大きな宣伝になります。

でも、資金はそんなにない。

そうはいっても人が集まるところが良い。(なんならお祭りがある場所が良い)

神社は定期的に人が集まります。
また神社がお祭りを主催することも多いです。
神社の近くだったら参拝客が来るし、お祭りの時は繁盛するなとぼんやり思っていました。
これが理由の1つ。

2つ目のの理由は、神社の側で成功している菓子屋があったことでした。
1つは亀戸天神の参道にある老舗和菓子メーカーの船橋屋。
くず餅を名物に参拝客のお茶処、土産屋として繁盛していますし、百貨店にも出店しています。

もう一つ大成功している洋菓子店が亀有の香取神社の境内に入っているラ・ローズ・ジャポネ。

世界大会での優勝経験もある実力派のシェフがオーナーで、味に定評があるのはもちろんですが、店が神社の境内にあります。

境内にあれば参拝客がせっかくだからと土産を買ったり、イートインで喫茶に使ってもらえます。

さらに香取神社の背後にはアリオという巨大ショッピングモールがあり、多くの人がラ・ローズ・ジャポネの前を通ります。
お店をあそこに構えるだけで毎日何千、多い時は何万という方の目に触れる宣伝効果があります。

この2つのお店の成功事例をとってみても、神社付近にお店を出すのはビジネス的にプラス効果があると思っていました。

湯島は上野・御徒町からも徒歩圏内ですが、坂を1本超えるか超えないかで家賃が倍ほど違います。

しかも上野・御徒町は百貨店が軒を連ねていますので、その中に入る有名菓子屋と競合しても勝ち目はないです。

繁華街からも歩ける、けれど住宅街でさほど家賃が高くないという立地が湯島でした。

住宅地であることはケーキ屋にとってはプラス材料です。
生菓子は長時間の持ち運びに向かないので、近所に住むお客さんがターゲット層となります。

こういった理由で湯島で物件を選びました。
結果、湯島天神の宮司さんにご贔屓にしていただき、近隣のお客様も参拝のお客様もお店に来てくれるようになりました。

参拝客が来るようになったのはお店のコンセプトと商品開発によるところも大きいのですが、それはまた後日noteで書きます。

ここからはお店を開けてみての気づきです。

実は運が良いことに、湯島はまだまだ商店が少ないんです。
その割には、湯島を中心に御徒町方面に建設中のマンションがどんどん増えています。

先日ご来店いただいた経営者の方から、湯島の居住人口に対して商店が少ない、需要と供給では需要の方が上まっていると話してくださいました。

こんな理想的な立地はなかなかないです。

またお店を開けてみて分かったのですが、町内会の集まりや湯島天神のお祭り、ねこまつりなど様々なイベントが湯島にあります。

イベントがある街はやっぱり活気がありますし、人が行き交ってその都度お店も繁盛します。

そして、お店を開けて実感しましたが、地域の皆様が品があり、とても良いお客さんが多いです。
とにかく上品で意識が高い方が多いので、価格設定にしてもそういった意識が高い方への値付けができ、良い食材を使って商品開発ができたり、無駄に価格面でのトラブルが起きません。

先輩の経営者の方によると湯島に限らず文京区はそういった方が多いそうです。
これは本当にありがたいことで、従業員も安心して接客ができますし、職人もお客様の期待に応えようと手の込んだ良いものを作ってくれます。

これは店を開けてみて改めて実感したこと、気づいたことでした。

こういった経験を踏まえて簡単ですが、私たちが意識した物件探しのポイントを箇条書きに書き出すと、

・神社の近く(神社以外でも人が定期的に集まるところ)はプラスの影響力
・資金に合致した物件を選ぶ(当たり前ですが)
・成功事例を真似る
・開発余地がある場所を選ぶ
・地域の特性が自分の店と合っているかを確認する

どなたかの参考になれば幸いです。
次回はお店のコンセプトについて書きたいと思います。


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