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なぜ”蘋果日報”を”リンゴ日報”と呼ぶのか

先日、香港の”リンゴ日報”が廃刊したというニュースがあった。

しかし、もちろん”リンゴ日報”は香港でも”リンゴ日報”と呼ばれているわけではない。正式名称は”蘋果日報”である。普通話での読み方は”ピングォリーパオ”。

あるいは、英名で”Apple Dairy"とも呼ばれる。(最近上海映画を見て学んだのだが、上海のビジネスパーソンは英名を持っていることが多いから、会社としても英名を持っているのだろう。おそらく上海だけでなく香港でも同様だと思われる。)


なんで日本のメディアは、”ピングォリーパオ”とも”Apple Dairy"とも呼ばずに、勝手に日本語訳して”リンゴ日報”と報道したのだろうか。

一方で、英名は勝手に日本語訳されない傾向にあると思う。例えば、同じリンゴでおなじみ、i Phoneを販売する”Apple”は、誰も”リンゴ”と呼ばない。

多分、こんな風に、日本語に無理に合わせたり、逆に合わせに行ったり、どちらにするのか統一していない国ってあまりないのではないだろうか。

例えば、中国は頑なに、どんな言葉も漢字に直して、中国語読みにしていると思う。ディズニーはDisnyではなく、”迪士尼”。先ほども出てきたAppleは”苹果”。トヨタは、”丰田”。つまり、中国語を他の言語に合わせに行くのではなく、中国語に合わせさせている傾向にあると思う。

アメリカでは逆に、合わせにいく姿勢があると思う。例えば、トヨタは、”rich field(豊田)”ではなく、”TOYOTA”と呼ばれている。三菱のことも”three square"ではなくMITUBISHIと呼んでいるだろう。


私は専門家ではないので、実際それぞれの国がどうなのかはよく分からない。上記はあくまで、私がそのような傾向があると感じただけである。


無理矢理にでも自分の国の言語に合わせることの方が良いとか、逆に全て相手の言語表記に合わせる方が良いとか、どちらが良いかは分からない。

前者であれば、自国の文化を大事にしていると思うし、後者であれば他国の文化を尊重している姿勢であると感じ、両方素敵だなと感じる。


でも、日本のように、日本語に合わせたり、逆に相手の言語に合わせたり、一貫しないのはなぜだろうと思う。

簡単な英語は国民全体に浸透しているから?そんなに英語を話せる人は多くないと思うけど…。

みんなが”Apple=リンゴ”と知っているのは、見かける頻度が多く、自然と学んだからではないだろうか。中国語でも、その表記を広げれば、”蘋果=リンゴ”くらいすぐ学習すると思うけど…。

それに、日本語にはカタカナという便利なツールがある。カタカナによって細かな発音のニュアンスも伝わるのだから、もっと活用してもいいのではないだろうか。リンゴ日報ではなく、”蘋果日報(ピングォリーパオ)”と表記してもよかったのではないか。


どんな基準で、日本語に訳したり、そのままの表記で使ったり決めているのか私には分からない。誰か教えて欲しい。


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