124話 テンホールズでジャズを②
実りの無い孤独な学習を続けながら、僕はジャズの手ほどきをしてくれそうな師を探し続けていた。
まずは手っ取り早くバンド仲間達から総当りで相談して行った。
けれど、これもすぐに行き詰まる。店のブルースファンの常連客以上にジャズを忌み嫌う言葉を連ねられるだけだった。それこそ「おい広瀬、やめとけよジャズなんて!!あんなの、くだらねぇんだから!」みたいに。
さらにバンド仲間達は僕の不純な考え方自体を許さなかった。
「音楽は惚れ込んで演るものだ。好きでもないのに、演奏上のメリットでスキル