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[解説付]米津玄師の名曲ランキング24[邦楽史]

  米津玄師は2009年からニコニコ動画にてボーカロイドを用いて作成したロック楽曲を「ハチ」名義で投稿し、若くして発展していた"ボカロ"カルチャーの中で頂点に立った伝説的な作曲家であり、さらに2012年からは本名を用いた本人歌唱を行うシンガーソングライターとしてもデビュー、ファーストアルバムはインディーズの中ではトップレベルにヒットした。
 翌年にメジャーデビューすると「アイネクライネ」を全国的に大ヒットさせその後、アルバムが日本で最優秀とされるなど、サブカルチャーの頂点を抜け出し、2016年頃から爆発的ヒットを連発、打上花火で歴史的ヒットを記録した。
 そして2018年に「Lemon」が発表されると邦楽史上最大のヒット曲となり、その後も大ヒットを連発しており、時代的に簡単な比較は不可能であるが恐らく三橋美智也、美空ひばりに続く邦楽史上最大級の売上となっている。


1位 Lemon (2018年3月) 1330ポイント


 金ドラ『アンナチュラル』への提供曲で、ダウンロードは少なくとも300万以上、CDは少なくとも50万以上、ストリーミングは少なくとも3億回以上、YouTubeは本家は8.5億程度でコバソロのカバーバージョンが1.1億回、ヴァイオレット・エヴァーガーデンのMADが6000万回、ガチャピンチャンネルのピアノカバーが3200万回、まふまふのカバーが1500万回、あさぎーにょ1100万回、ピアノカバーが900万回など非常に膨大なカバーがあり、それらカバーバージョンも合わせた合計では12億回を突破している。
 歌詞は人の死を嘆く完全なバラードで曲調はポップもしくはR&Bに属していると分類でき、ビルボードによると2018年と2019年の二年に亘ってチャート一位を占め、邦楽の歴史の中で最大のヒット曲となっている。

購入:350万以上 再生:14億回以上

2位 打上花火 (2017年8月) 750ポイント


 アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』への提供曲で、DAOKOへの楽曲提供でもあり、ビルボードジャパンによると二週首位を獲得した上に152週チャートにランクインしたロングヒットで、2017年から2020年までの四年間年間チャートに入っており、セルフカバーも存在する。
 ダウンロードは50万以上、ストリーミングは2億以上、YouTubeはMVが6億回、kobasoloのカバーが5000万回、天月のカバーが2000万回、まふまふのカバーが2000万回、その他多数の500万回超えのカバーがあり、歌詞は儚い系のラブソングで典型的な夏ソング・花火ソングでもあり、曲調は珍しく完全なポップとなっている。

購入:50万以上 再生:10億回以上

3位 パプリカ (2018年8月) 460ポイント


 2020年のNHK応援ソングプロジェクトで結成された子供グループFoorinへの提供曲で、ビルボードでもオリコンでも一位には及ばない順位ではあったがダウンロードは50万以上、ストリーミングは1億以上、YouTubeは2.5億以上など大ヒットを記録してレコード大賞を受賞、本人歌唱バージョンもダウンロードが25万以上、ストリーミングが5000万回以上、YouTubeが約1.5億と大ヒットした。
 歌詞は面は応援歌、裏は人の死を悼む少年という二重構造になっており、曲調は和風なポップといった感じである。

購入:75万以上 再生:5.5億回以上

4位 アイネクライネ (2014年4月) 440ポイント


 東京メトロの宣伝CMに使用された楽曲で、ビルボードによると最高順位は17位であるものの、歴代の楽曲でも有数の134週ランクインの歴史的ロングヒット楽曲で、ダウンロードは50万以上、ストリーミングは1億以上、YouTubeでは本人のものが3.5億程度でまふまふやコバソロのカバーは一千万を超えるなどし、ニコニコでも本家のみで1200万回、合計では2000万回以上再生され、合計再生回数は5億を超えている。
 歌詞はラブソング、曲調はオルタナティヴ・ロックに分類できる。

購入:50万以上 再生:5億回以上

5位 KICK BACK (2020年11月) 435ポイント


 アニメ『チェンソーマン』への提供曲で、ダウンロードは25万以上、CDも25万枚以上で、合計は50万枚を超えており、ストリーミングは3億回を超え、YouTubeでは本人の動画が1.5億以上、アニメ映像が1億以上となっており、合計すると6億回程度再生されている。
 また、ビルボードによると日本で二度首位をとっている大ヒット曲で、アメリカでも少なくとも50万を売上げており、その歌詞は日常の虚しさのようなものを描いていると思われ、曲調は完全にロックと言える。

購入:50万以上 再生:5.5億回以上

6位 馬と鹿 (2019年8月) 390ポイント


 日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』への提供曲で、ビルボードジャパン一位を達成した他、ダウンロードとホットバズソングの二つのチャートでは11週一位を達成、ダウンロードは100万以上を記録し、ストリーミングは1億回以上、CDも50万枚のヒットで、YouTubeはカバーなど合わせて2億回を超えている。
 歌詞は苦しみや愛を歌う複雑なもので、曲調も複雑であるがポップやロックの要素を持つ。

購入:150万以上 再生:3億回以上

7位 ピースサイン (2017年6月) 355ポイント


 アニメ『僕のヒーローアカデミア』への提供曲で、ダウンロードは75万以上、ストリーミングは1億回以上、CDは10万枚以上、YouTubeの再生回数はカバーバージョンも合わせて3億を突破しており、ビルボードによると週間一位は一度取っただけではあるが2017年・2018年・2019年の三年に亘って上位の楽曲であり続けるロングヒットを記録している。
 歌詞はある意味でラブソング、曲調はポップもしくはロックと分類できる。

購入:85万以上 再生:4億回以上

8位 LOSER (2016年9月) 350ポイント


 発売当時、大規模な企画が行われてMVが渋谷のビルで上演されるという仕掛けがされた楽曲で、ダウンロードは75万以上、ストリーミングは5000万以上、YouTubeでは本家の3.3億程度に加えてまふまふのカバーが2000万回、その他にも1000万回再生が複数存在するなど合計は4億回を大きく超えるほどとなっている。
 ビルボードの最高順位は週間2位だが128週に亘って登場し、2016、17、18、19年の四年に亘って年間チャートにとどまり続けるロングヒットを記録、歌詞は激しいが意味は応援歌的で、曲調はロックとヒップホップに分類できる。

購入:75万以上 再生:4.5億回以上

9位 まちがいさがし (2019年5月) 350ポイント


 菅田将暉への提供曲で火9ドラマ『パーフェクトワールド』への提供でもあり、最高順位は週間2位であるが様々なデイリーチャートとウィークリーチャートを合わせて50冠を達成した2019年全体で見るとトップ10に入るヒット曲となり、ダウンロードは75万以上、ストリーミングは2億回以上、YouTubeも2億回以上を記録し、セルフカバーもストリーミングが5000万回を突破してヒットしている。
 歌詞は普通のラブソングであるといえ、曲調も普通のポップである。

購入:75万以上 再生:4.5億回以上

10位 感電 (2020年7月) 290ポイント


 金ドラ『MIU404』への提供曲で、ビルボードジャパンでは週間二位が最高であるが2020年と2021年の二年に亘って年間チャートに入るなど人気は持続し、ダウンロードは50万以上、ストリーミングは2億回以上、YouTubeも2億以上など大ヒットであったといえ、歌詞は複雑だが"相棒"や"衝動"などを扱ったといえ、曲調はジャズ的な要素も持っておりオルタナティブ・ロックに属すと言える。

購入:50万以上 再生:4億以上

11位 灰色と青 (2017年10月) 290ポイント


 菅田将暉とのコラボ楽曲でアルバムの先行シングルであり、ビルボードでは最高3位だったが100週以上、に亘って登場し、2018年と19年の年間チャートにランクインするなどロングヒット型で、ダウンロードは50万以上、ストリーミングが5000万回以上、YouTubeが2.6億回以上など結果的に大ヒットしたといえる。
 歌詞は少年時代を想うバラードであり、曲調はロックかポップと分類できる。

購入:50万以上 再生:3億回以上

12位 マトリョシカ (2010年8月) 250ポイント(220p+大人気持続p)


 ハチ時代全盛期の楽曲で、ニコニコ動画で公開されボーカロイド楽曲でもトップレベルの1500万再生を達成、合計では4000万再生ほどとなっており、YouTubeでも約6500万再生を達成、めいちゃんのカバーが1400万回、Juby Phonicのカバー、踊ってみた動画800、三枝明那のカバー600、まふまふ、96猫400、そらる300など、Spotifyでは2000万回再生、それら全てを含めると2億回を突破しているなど古いボーカロイド楽曲の中で最も人気のナンバーの一つとなっており、メルトと共に初音ミクの大流行にも大きな影響を与えた邦楽史的にも重要な楽曲で、歌詞はまたもや難解で意味は解読できず、曲調はアップテンポなハードロックといった感じである。

再生:2億以上

13位 Flamingo (2018年10月) 225ポイント


 特に何かへの提供曲ではないが日本一のヒットを記録したLemonの直後のシングルであり、週間一位を記録し、2018、19年の二年に亘って年間チャートに高い順位でランクイン、ダウンロードは50万以上、ストリーミングは5000万回以上、CDは25万枚以上を売上、YouTubeも1.8億回を超え、まふまふやダズビーのカバーが1000万近く再生されたことで合計は2億をこえる。
 ジャンルは非常に特殊でファンク音楽と日本民謡の要素を同時に持ち、さらに常にイの母音で韻を踏むなど歌詞も非常に文学的に仕上げられている。

購入:50万以上 再生:2.5億以上

14位 メランコリーキッチン (2014年4月) --ポイント


 この楽曲はアルバムのみの楽曲で、YANKEEに収録されておりその中でも大きな人気を発表から10年以上が経つ現在でも保ち続けているが、ミュージックビデオやダウンロードなどはなく、数字でその人気を量ることは不可能なパターンの人気曲で、歌詞は安定しない熱愛カップルのような所と思われ、曲調はポップである。
 ちなみに歌詞サイトUtatenのランキングで米津の楽曲で3位、Joysoundのカラオケのランキングで米津中8位など古い楽曲の中で唯一、他の大ヒットシングルを圧倒していると言え、MVを出していないにも関わらずYouTubeのカバーや翻訳字幕版などを合計する2000万回を超える。

15位 Orion (2017年2月) 180ポイント


 アニメ『3月のライオン』への提供曲で初のアニメへの提供であり、ビルボードで週間9位を記録した後、長くチャートに残り続け、2017年と18年の2年にわたって年間チャートにランクイン、ダウンロードで25万以上を売上げ、YouTubeも1.8億回以上、カバーを合わせて2億回以上を再生された。
 歌詞はラブソングで曲調は非常にキャッチーでカイトと同様にクラシック的なポップであるといえる。

購入:25万以上 再生:2.3億以上

16位 砂の惑星 (2017年8月) 175ポイント


 すでにミュージシャンとして名の知れていた米津玄師が、かつてのボーカロイド作曲家時代の名義ハチを用いて発表した楽曲で、歌詞は衰退したニコニコを比喩しており、曲調はロックだがヒップホップ的な要素も強い。
 ビルボードで最高6位を記録、ダウンロードで10万以上を売上げ、YouTubeでは8000万回を達成、Eveのカバーが1400万回、そらるのカバーが1300万回、YuNi400、Gero300などカバーもかなり多く、ニコニコでは単独で驚異の1100万回、合計では2500万回再生程度、Spotifyでも2000万回を突破し、合計は1.7億回程度となっている。

購入:10万以上 再生:1.7億回

17位 ドーナツホール (2015年11月) 155ポイント(145p+大人気持続p)


 ハチ名義で数年ぶりに投稿された楽曲でYouTubeでは6000万回、Eveのカバー500、緑仙400など多数のカバーもあり、ニコニコでは本家のみで1000万回以上再生され、合計では3000万回再生に近く、Spotifyでも1000万回を突破、全てを合わせると再生回数は1.3億回程度となっており、曲調はアップテンポなロックで、歌詞は非常に難解で正確な意味を把握することはできないが記憶や踠きなどのテーマを持っていると思われる。

再生:1.3億以上

18位 春雷 (2017年11月) 150ポイント


 この楽曲は大きな人気を持つもののBOOTLEGのアルバム曲に過ぎず、シングル曲ではないためオリコンやビルボードにランクインすることも当然なく、纏まった解説記事などは存在しないが、ダウンロードが10万以上、ストリーミングが5000万回以上、YouTubeが1.6億回以上再生されるなどその数字は巨大である。
 歌詞は基本的に大和言葉を用いながら韻を踏んでおり、強調する落雷・秘密・刹那・プレゼントなどの単語は漢語・外来語で、曲調はポップでややラップ風である。

購入:10万以上 再生:2億以上

19位 パンダヒーロー (2011年1月) 150ポイント(130p+大人気持続p)


 現在、米津玄師として日本で最も著名な音楽家となったハチの初期の楽曲で、YouTubeでは本家が2900万回、めいちゃんのカバーが1100万回、まふまふのカバーが1800万回、メガテラゼロのカバーが400万回など、ニコニコでは本家のみで900万回、合計では3000万回程度再生され、合計では1億回ほど再生されている。

再生:1億回

20位 カイト (2020年7月) 130ポイント


 ジャニーズのアイドル嵐への提供曲かつ、後世に残る大ヒット曲を複数出した嵐の最後のシングルで、ストリーミングが5000万回以上、YouTubeがライブ版とみんなのうた版の双方を合わせて6000万回以上、そして何より嵐のシングルで唯一100万枚のCDを売り上げを達成、オリコンでは週間1位、月間1位、年間3位を記録、歌詞は過去と未来を想う応援歌で曲は落ち着いだポップである。

購入:117万 再生:1億以上

21位 Pale Blue (2021年6月) 115ポイント


 金ドラ『リコカツ』への提供曲でビルボードジャパンでは週間1位を記録し、ダウンロードのみでは4週1位を記録、CDは25万枚以上、ダウンロードは10万以上を売上げ、ストリーミングは5000万回以上、YouTubeは7000万回以上を記録した。
 歌詞は米津には珍しい比較的に抒情的なラブソング、曲調はオーケストラ的なポップである。

購入:35万以上 再生:1.2億以上

22位 ゴーゴー幽霊船 (2012年2月)  110ポイント(90p+大人気持続p)


 ハチとしても活動中であった米津玄師名義では最初期のヒット曲で、ニコニコでは本家のみで1000万回、YouTubeでは本家のみで7000万回、Spotifyでは1000万回、合計では1億回程度再生されている。

再生:1億回

23位 M八七 (2022年5月) 105ポイント


 映画『シンウルトラマン』への提供曲で週間一位を記録、ダウンロードは10万以上、ストリーミングは5000万回以上、CDは25万枚以上、YouTubeは5000万回以上再生されており、歌詞は映画に合わせたもので単純に分類することは難しいが応援歌的でもあり、曲調はR&B的だが歌の調子は強く、オーケストラも入っているといったものである。

購入:35万以上 再生:1億以上

24位 海の幽霊 (2019年6月) 100ポイント


 アニメ映画『怪獣の子供』への提供曲で、馬と鹿のカップリング曲でもあり、ビルボードジャパンで週間1位を記録、ダウンロードは25万以上を売り上げ、YouTubeも1.1億回を突破しているなど結果的に大ヒットを記録、歌詞は米津本人が原作のファンであったことから完全に映画の内容を反映したもので、曲調はオーケストラ・ピアノ曲といった特殊なものになっている。

購入:25万以上 再生:1.3億以上

その他の楽曲

25位 結んで開いて刹那の骸 80ポイント

 ニコニコでは本家が700万回、合計では1000万回以上再生されており、YouTubeでは本家が1400万回、合計では7000万回ほど再生されている。

26位 POP SONG 78ポイント

ダウンロードは10万を超え、ビルボード週間1位を記録、ストリーミングは5000万回を突破、YouTubeでも4500万回近く再生されている。

27位 メトロノーム 75ポイント

アルバム曲でありながらダウンロードで10万を超え、YouTubeやニコニコの動画を合わせると8000万回を突破している。

28位 Mrs.Pumpkinの滑稽な夢 75ポイント

 ニコニコでは本家が300、合計では1500万回ほど再生され、YouTubeでは公式動画が存在しないもののluz&nqrse&そらる&まふまふのカバーが2300万回、紫咲シオン500万回など、合計では5000万回ほど再生されている。

29位 地球儀 70ポイント

ストリーミングで5000万回を突破、CDは10万枚以上を売上、YouTubeでも2000万回を超えた。

30位 Flowerwall 70ポイント

ダウンロードで10万を突破、YouTubeで7000万回再生を突破している。

31位 結んで開いて羅刹と骸 70ポイント

 ニコニコでは本家が700万回、合計では1000万回以上再生されており、YouTubeでは本家が1400万回、合計では7000万回ほど再生されている。

32位 MAD HEAD LOVE 70ポイント

Youtubeで5700万回再生を突破、ニコニコでは700万回再生程で、合計では7000万回再生程度。

33位 カムパネルラ 68ポイント

アルバム曲ではあるがストリーミング5000万回を達成、YouTubeも約4000万回再生されている。

34位 死神 68ポイント

Pale Blueのカップリングで単独でビルボードのダウンロードチャート週間2位を記録、ストリーミングは5000万以上、YouTubeは4000万以上となっている。

35位 vivi 65ポイント

YouTubeとニコニコを累計して7000万回再生を突破している。

36位 リンネ 60ポイント

ハチ時代のヒット曲の一つで合計で3000万回ほど再生されている。

37位 TEENAGE RIOT 40ポイント

Youtubeで4000万回再生を突破し、ダウンロード10万を売り上げた。

38位 PLACEBO 40ポイント

ストリーミングで5000万再生を突破した。

39位 アンビリーバーズ 35ポイント

YouTubeで4000万回を突破した






 

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