背骨の「R=N²+1」の法則って!?/連載コラム vol.2
※初出:岩手日報ぽらん(2014年5月号)掲載、「プロが教える『姿勢医学®』のおはなし」(原文ママ)。文章・画像ともに、無断転載はご遠慮ください。
読者の皆様こんにちは。
私は『国際基準カイロプラクター』にして
『姿勢科学士®』の小野寺デス。
連載開始の先月号では
各方面からの反響を頂き
ありがとうございました。
さて、その前回では
『背骨の生理的弯曲(≒S字カーブ)の保持が
美しく健康的な姿勢を作るコツ』
という事をお伝えしましたが
今回は何故それが『健康的』なのか
専門的に解説します。
いわゆる『背骨のS字カーブ』の事を
医学的には『脊柱の生理的弯曲』と呼びます。
その『弯曲方向』と『弯曲半径』は
下図の通りです。
それでは一体
この弯曲が『減少・消失』すると
身体にどのような影響が生じるのでしょうか?
ヒトの背骨には
立っていても座っていても
頭部から骨盤部へかけて
縦方向の圧力が加わります。
力学的には
これらの弯曲が
脊柱の圧力に対する
抵抗力(R=クッション機能)を
高めているとされ
その抵抗力は
弯曲の数(N)の2乗+1に比例すると
証明されています。
つまり
『R=N²+1』という数式ですね。
具体的に考えてみると
背骨のS字カーブが綺麗に保たれている方は
弯曲の数(N)が『3つ』ありますから
その抵抗力(R)は
『3×3+1=10』となります。
しかし
悪い姿勢の代表格の『猫背』の場合
弯曲数が胸椎部の『1つ』しかないので
抵抗力は『2』。
そして
若年層に多いとされる『平背』に至っては
弯曲数『0』ですから
抵抗力は『1』となり
これは正常な方の
『10倍の負担』が
身体に掛かっているといえる訳です。
『脊柱の生理的弯曲』の医学的な意義
ご理解頂けましたでしょうか?
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