出窓なも

半分本当で半分嘘です だいたい

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    私の中身が少し見えやすそうなものたちです。 自己紹介がわりに、よかったら。

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    1000字程度(文庫本にして見開き1ページ弱)でサクッと、ちまちましたことをぐちぐち述べます。

最近の記事

占いに行ったら、「21歳で運気が狂い出した」と言われた (アイドルを始めた歳です)

欠かさず毎日歌っている 最近は三日に一度くらいは踊っている ただの歌って踊っている人になっている  いつの日かのための準備でもあるまいに いつの日かなんてもう私にはないのに ひたすらライブ動画を漁る時期と、とても見られない時期を繰り返している ひたすら見る時期は、毎日数本のライブ動画を見たり、この曲はこの回のがいいとかこのパートはこの回のがいいとかこの子はこの時こんな顔をしていたんだとか思いながら繰り返し繰り返し見る たかが一年5ヶ月、地下アイドルをやった 所謂妹グループ

    • 11/27 ファミレスにて

       生きる責任がなくなった。  私は比較的物事に意味を求めがちな性格だ。  というか、意味を必要としている。  なんて説明しよう。  たとえば、突然「手を叩いて!」と言われたらまあとりあえずパチンとするかもしれないけれど、「10回スクワットして!」と言われるとちょっと一回理由を聞きたくなる。  もしくは、友達に「ちょっと100円貸して!」と言われれば、理由なんかは聞かずとりあえずはいと渡すことができても、「ちょっと3万円貸して!」だとすると、さすがにとりあえず話を聞きたくな

      • 9/21

         ポエトリープ解散から、9/21で半年になる。  早いと言えば早いし、遅いと言えば遅い。  半年前のちょうど今は、今と同じ場所に座って、卒業アルバムの作業に追われていたか、それももう諦めてうとうとしながら爪を水色に塗っていたはずだ。 ・  いろんなものが一つずつ、剥がれ落ちていく。  執着していたものが一つずつ、関心のない風景に変わっていく。  いろんな愛するもののために動きまわって、汗をかいて、怒って、徹夜して、必死になって、挑戦して、泣いてきた気がするけれど、

        • ステージに立って歌う夢を見た、ような気もする、風邪引き7日目の遅すぎる寝起きだった。

           目が覚めた。  11:38  日はとうに昇りきっていて、部屋は明るかった。よく今の今まで目が覚めなかったなと思うくらいに。  暫し、ぼんやりと天井を見る。  何かを思い出す。  というか、何かが、思い出される。  文章でもなく映像でもなく、多分感覚。  夢を思い出す時って、多分感覚なんだ。  ステージに立って歌う夢を見た、ような気もする、風邪引き7日目の遅すぎる寝起きだった。  うっすらとした感覚だけが全身に残っているのが、なぜか逆に喪失感みたいなものを催

        占いに行ったら、「21歳で運気が狂い出した」と言われた (アイドルを始めた歳です)

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          私の夢は、私のお葬式で君にフラスタを出してもらうこと

           4月、おじいちゃんが死んだ。  比較的円満な死だった、と思う。  2月には80歳のお祝いで、一族10人以上で集まってお祝いをした。   入院していたところを本人の希望で在宅医療に切り替えて、おばあちゃんが付きっきりで全部のわがままを聞いて世話をした。  4月にはおばあちゃんの誕生日会でまた集まって、小五の孫が作ったケーキを食べた。  それが最後の食事になった。  連絡があって駆けつけた時には、自宅のベッドでまだあたたかくて、寝ているようだった。  介護ベッドは寝

          私の夢は、私のお葬式で君にフラスタを出してもらうこと

          解散すればいいと思っていたグループが8/4のワンマンで解散するかもしれないらしい

           もうろう  脳みその中身がこの暑さかなにかで溶けて分離して、沈澱した何かが濁った液体の中をゆっくりと漂っているようだった。  なんだかかなり、体調を崩していた。  オタク特有の不要に大袈裟な表現である可能性に目を瞑って自身の感覚をそのまま採用するならば、「深淵に一歩踏み込んでしまった」。  まったくもって、動けなくなってしまった。  座っていることはおろか、目を開けていること、1番暗くしたスマホの光を浴びることさえ神経を直接攻撃して体力を奪っていく。  暗い部屋で横に

          解散すればいいと思っていたグループが8/4のワンマンで解散するかもしれないらしい

          離しかけた手を離してしまった私へ

           「すり抜けた手 二度と離さない」  これは『ホリゾント』の終盤、私のソロ曲から引用したパート。 ・ 「なもちゃん〜作詞しない?」  ある日の中山さんからの連絡。  こんな、ナンパみたいな作詞依頼があるか?  と、思いつつ、一年以上待ち望んでいた機会に、私は1分で返信をした。  マラカスを振っている金髪の髭のひとのスタンプが来た。  「ちょっとまだ曲はできてないので、詞先で!暗いやつ!」  ここから、脳味噌がぐちゃぐちゃに溶けそうな六日間が始まった。  生誕ソロ

          離しかけた手を離してしまった私へ

          生を構成するもの、生存⊃生活なのか、生存∪生活なのか、或いは

           生存は得意だが、生活は苦手だ、と思うことがある。  私はけっこう体が頑丈だ。こう見えて、なのか、お察しの通り、なのかは分からないけれど。  骨折も捻挫もしたことがないし、嘔吐した記憶は人生で一度しかない。中高は欠席0で通った。  身体的な弱みと言えば、発酵していない牛乳でお腹を壊すのと半月板が少しずれているのと脳機能に弱いところがあるのと裸眼視力が0.07くらいなのと顎変形症らしいことと週に2回くらい微熱を出すことくらいだ。(と羅列すると多いようにも見えるが、細々したもの

          生を構成するもの、生存⊃生活なのか、生存∪生活なのか、或いは

          舞台と断絶

           表現すること、特に舞台に立つことについて。  私には一つのイメージがある。  「一人一人との間にある大小の断絶を全て集めて一つの絶対的な断絶にして、ステージとフロアの間に敷く」のだ。  説明する。  (私はこういうお話を他者にしようという時、まどろっこしくしてしまうので、大抵途中で「いや、それはさ」と笑顔で訂正を入れられてしまって、そこで諦めてしまうのですが、ここでは最後までお話したい。我慢強く物好きな皆様は、良かったらお付き合いください。) (とは言いつつ、最後まで

          舞台と断絶

          最近の日記

          私を心配してくださっているかもしれないあなたへ 3/22以降の私、なんだか危なっかしく見えたりするかな。ごめんなさい。 今の自分がどういう状態なのか、自分でもまだよく把握していないです。 初期の頃、「『ポエトリープの出窓なも』を演じて」という言葉を受け取って、特にグループのコンセプトもないわけですが、ないなりに、『ポエトリープの出窓なも』『ポエトリープに必要な、或いは不自然でない役柄』を考えて、試して、やってみていたつもりでした。ポエトリープ期間中は、どこかにずっとこの言

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          彼の人

           彼の人と目があった。  彼の人は、美しい空の姿をしていた。  目は澄んでいて、深かった。  何も捉えない目、何も考えない脳。  私はただ目の前にある光景を網膜に映し、私の脳はそれをそうと認識しているだけだった。  慣れている作業をするとき、人はほとんど脳の処理容量を使っていないらしい。いつも通り階段を上る私はまさしくそれで、足元から2.3m先に目をやりながら、しかし何も見てはいなかった。  階段を登り切り、ふと視線を上げた。  青が、切迫して美しかった。  目眩がして、

          一蓮托生なんて馬鹿げてる

           目が覚めた。午後ニ時半。  3/21は終わって、私はアイドルではなくなっていた。  とはいえ何かが目に見えて実感を伴って変わっているわけでもなく、ただ、目が覚めた私がそう 認知することで、私はアイドルではなくなった。 ・  ここまで書いて、書けなくなって、noteを閉じた。  ようやく気が向いた28日。1週間が経った。  この1週間の生活。  くだらないし情けない記録から。   ポエトリープに入ると決めた日から、単独自宅飲酒を禁止していた。このルールにすると、イケイケ

          一蓮托生なんて馬鹿げてる

          終わっていく日々の日記

          3/13  最後のボイトレだった。  11月半ばからボイトレがなかったから、解散しますと先生に伝えるのと有難うございましたを伝えるのが同じ日になってしまった。  3人での合同ボイトレは2回目。前回はワンマン前だった。あの時はなんだかなかなかまずい感じで、「みんなちゃんと他2人を見て」「ワンマン直前でこれは……思った」と言わせてしまった。  基礎を終えて、「ホリゾント」を練習させていただいた。私たちの最後の曲。自分が作詞した贔屓目抜きでも、きっと特別に重い一曲だ。前回の合同ボイ

          終わっていく日々の日記

          こんなの何かの間違いだった

           ポエトリープは、3/21に解散します。  ここまで一年と少しです。  私たちはきっと、まだまだのところで解散するアイドルです。  悔しいといえば悔しい。情けないといえば情けない。 ・  一つの場所に根を張るのが苦手です。  「愛着」≒「執着」が生まれてしまうからです。これは厄介で、私を不自由にするし、余計な悲しさを産みます。  たとえば私は嘘が苦手です。でも余命いくばくもない家族にそれを伝えないみたいな嘘は、もしかしたらありなんじゃないかと思うこともあります。  つ

          こんなの何かの間違いだった

          執着

           「生きることに執着がないんだよね」と、ある子は言った。  生に対する執着がなくて、だから生きたいとも死にたいとも思わないし本当にどうでもいい、らしい。  なるほど、と少し考えて、「生きたいと思うことと、生きている以上よりよく生きたいと思うことはまた別のことだよね」と言った。  たしかに、どうせ生きているなら可愛くありたいし正しくありたいし賢くありたいし優しくありたいし猫と暮らしたいしアイドルとかやってみたい、からといって、私が生きたいと思っているなんて解釈されてしまったら

          委員長

          私の名前は「委員長」だった。  中学生の頃、教室で過ごす私はかなり内気で陰気だった。  同じ小学校出身の子とか同じ部活の子とか、勿論比較的仲のいい子は数人いた。が、そうでない、「同級生」以上の呼称を持たない関係の同級生達には、私は名前を呼ばれることはなく、「委員長」と呼ばれていた。  「委員長、靴下交換してくんね?」  これはクラスの女バレの子の台詞である。  女バレはやや強くて、毎日のように朝練があった。部員達は練習着で登校して、授業の前に制服に着替えるらしい。問題なの