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詩_1129_「心臓」

心臓が軽快にドラムを叩いてる
たまに組み立てのバンドみたいに
ちぐはぐなリズムになったり
客席にダイブするように
力強くはじけたり忙しい

そんな心臓のことを静かに
見つからないように隠れて見てる
たまに飽きて眠っちゃうけど
起きてもずっとドラムを叩いてる
朝はけっこうスローペース

観客は僕ひとりなのに
しかもバレないように見てるのに
ほとんど聞いてないときもあるのに
拍手もしてあげたことないのに
ずっとずっとビートを刻んでる

きっと僕のことに気づいてるけど
知らんぷりをしてるんだ
たぶん自分が演奏をやめたら
僕が止まっちゃうって知ってて
ドラムを叩き続けてくれてるんだ

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