最近のシステマティックレビューより、口内環境が悪いと、やはり頭は悪くなる。では、具体的にどうのような機能が低下するのか?対策は?
みなさんは、歯磨きや歯周病対策をしっかりされていますか?
歯磨きや歯周病対策をしっかりしていなければ、単に虫歯になったり、口臭が悪くなったりする以上のことがあります。
近年では、口内環境悪化による認知機能低下の関連について多く報告されています。
主に口内環境悪化による認知機能の低下の原因は次の2つが考えられています[文献1](図1)
1)歯の本数や安定性の低下→咀嚼能力低下→脳への良性の刺激が減る→脳機能の低下
2)口内の揮発性有機化合物の増加→口内の悪玉細菌やサイトカインの増加→血流に漏出→脳に運ばれ、脳機能低下
図1:口内環境悪化による認知機能低下の機序
実際に最近発表された、高齢者における「口内環境の悪化と認知機能の低下の関係」について調べたシステマティックレビュー[文献2]により、口内環境悪化により次の認知能力の低下が確認されました。
・学習能力↓
・記憶能力↓
・複雑なものごとへの注意力↓
・実行機能↓
上記システマティックレビューにて、「言語」と「知覚運動機能」についても調べられましたが、その2つについてはまだ結論が出ていないようです。
口内環境の悪化と認知機能の低下の関係について調べた研究は高齢者を対象としたものが多いですが、若い人でも、上でも述べたように口内の細菌増加が徐々に認知機能を蝕むことが考えられます。
また、口内環境悪化をずっと放置し、歯の安定性や本数が失われたときに急激に認知機能が低下することがわかっています[文献3]。
以上より、
認知機能を維持するために、まず最初に意識すべきは、口内環境と言って差し支えないでしょう。
まとめ
歯磨きを面倒くさがって、放っておくと、認知機能がどんどん落ちていきます。特に次のような能力が低下してしまいます。
・学習能力
・記憶能力
・複雑なものごとへの注意力
・実行機能
仕事や勉強でしっかりパフォーマンスを出すためにも日々の口内環境管理に最善を尽くす必要があります。
サプリや健康食品に気を遣うより、まずは口内環境改善が重要です!
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