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最高のナンバー2になる方法 vol.2 ナンバー2は利他でなければ務まらない理由

ナンバー2は中間管理職としてミドルマネジメントを行うことが役割です。

このポジションの人間が利己的な考え方の人物であれば、部下から信頼されることはなく、組織においては信頼関係がなければ、どんなにビジネススキルが高かろうと、成果は出しづらいというのは想像しやすいでしょう。

今回は部下との信頼関係を築くために必要な要素である利他についてお伝えしたいと思います。

■利他の精神に欠ける人

利他とは「他人の利益を考え、思いやりをもって接すること」ですが、利他の心が強い人は案外そう多くはないのが実状ではないでしょうか。

利他を考える前に、利己的な人の振る舞いを考えてみましょう。
自分の身の回りを見てみると、このような人たちはいませんか。

・何をするにせよ、自分の利益が最優先で、動機の全てが利己である人
・他人の挙げた成果すら自分の成果としてしまう人
・自分の利益にならないことには徹底して無関心な人

このような人がナンバー2として君臨していたら、その元で働く部下の気持ちや意識、パフォーマンスにどう影響するでしょうか。

・成果を上げても評価されない
・成果を上げても取り上げられてしまう
・仕事がしやすい環境を整備してもらえない

仕事上の指示命令があったとして、それも一方的なものでしょう。

こうした環境では誰も本気で仕事などしません。

頑張るだけ損することを知っているのでそれなりにしかやりません。
表面的には従っている姿勢を見せても、面従腹背です。
搾取されることを意識的に防いでいるのです。

それでも頑張る人もごく一部います。

それは個々のお客様のためにきちんと対応したいとか、自分のプロ意識としての美学であるとか、そうした理由で頑張るのですが、報われない頑張りという諦めも同時に持ち合わせていて、複雑な気持ちで日々の仕事に従事しているはずです。

いずれにせよ、従業員に蓄積されていくのは、不満や不信、ストレス、モチベーションの低下ばかりです。

利己的であるということは他人の気持ちに鈍感であるので、自分たちの気持ちを察してくれない、働きを尊重してくれない人間の話を真剣に聞く気にはなれませんし、指示に従う気にもなれません。

その結果、成果が出ない、もしくは成果が出ても人の出入りが激しいなど、多くの犠牲を伴う脆弱な基盤のうえに成り立つ組織になります。

もっとも、こうした利己的なナンバー2が存在するのであれば、それを従えている社長もまた同じようなタイプだと推察されます。無理やりでも成果を出すことで、二人で社員を搾取し、ほくそ笑む上層部というものです。

こうした会社では、人の出入りが激しく、何年経ってもノウハウもたまらず、環境改善もなされないので、言われたことしかやらないロボットみたいな社員だけが残る会社になるのがオチで早晩先細ります。

■利他の効用

本題に戻り、利他の姿勢で臨むことの効用を話します。

利他の中身をより具体的に言うとつぎのとおりになります。

・相手がどう感じるかを考えること
・相手が喜ぶことはなにかを考えること
・相手がやりやすいようにするにはどうすればよいかを考えること

これらを別の表現をすると、
・察知する力
・先を読む力
・大局的な考え方
ということになります。

例えば、厳しい目標を達成する必要があったとします。

目標達成のためには、誰が何をいつまでにどうやってやるのかを考えなければなりません。

そもそも、なぜその目標が立てられたのかを理解させないと部下も納得して動かないでしょう。

目標達成はなにも数字の達成だけに限りません。部下に成果を上げる成功体験もさせることも大事な目的です。

暇な部下はいません。多くは現状の仕事に上乗せとなるでしょう。

なので、部下の状況を把握し、意見にも耳を傾け、部下が成果を出しやすいように段取りを考える必要があります。

着手してみると想定外のことにも出くわすでしょうし、どう対応するか悩むでしょう。

指示を出しても良いでしょう。けれども、ではどうするかを部下に考えさせ、ともに議論することも部下の成長に繋がることです。

これも利他の効用のひとつです。

会社全体を考えた時、利害関係人は社員、お客様、協力会社などがいますが、利己的に振舞っていればみな離れていくでしょう。

・社員には成長する機会や学ぶ機会を与え、成果に応じて評価する
・お客様にはよい意味で期待を裏切るだけのものを提供する
・協力会社には常に感謝を忘れず、互いのwinwinの関係を維持する

いずれも相手を思いやる気持ち、すなわち利他の考え方がなければできないことばかりです。

以前にもナンバー2は扇の要であるという記事を書きましたが、扇の要であるには察知力、先読み力、大局観が必要で、その根底には利他であることが必要条件となります。

仁や義、利他など馬鹿馬鹿しいと思われる人もこの世には多いです。

けれども、私自身がサラリーマン時代に3社でナンバー2として成果を上げてきたのも、人づきあいが長期に渡るのも全て利他の精神を大事にしてきた結果だと思っています。

人の上に立つには知識や経験、スキルだけでは超えられない壁があります。

本稿を読んで、ナンバー2になってみたいと思う人が一人でも増えてくれたら嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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