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ぐん税ニュースレター vol.34 page06 -RPA通信-

県内のRPAの導入状況

先日、ついにお客様の会社でRPA導入事例が出てきました。
弊社が対応させていただいたケースではないのですが、群馬県の中小企業でもRPAを使った生産性向上への取組みが浸透してきているようですね!
社長が40代と若いこともあって踏み切れた面もあるかと思いますが、やはりコスト高や人材難といった外部環境に適応していくためには、新しいものを取り入れざるを得ないという点が大きいでしょう。
 
また、群馬県や高崎市でもChatGPTなどの生成AIを積極的に活用していく方針が発表されており、地方の中小企業でもどんどんITを取り入れていってほしい所です。

でも、導入費用が高いんじゃないの・・・・・・? と思われる方も多いでしょう。
確かに、上記のお客様でも安くはない料金を払って外部サポートを受けながら導入を進められています。
 
ですが、過去の投稿でもご紹介させていただいている通り、PowerAutomate for DesktopはMicrosoft365の無料アカウントがあれば、基本的な機能を利用することができます。
他にも、一定の条件はありますが、UiPathというRPAソフトも無料で利用できるエディションがあります。
事務作業80%削減! とか、ゴリゴリにシステム化を目指すのでなければ、無料で使える範囲内で試してみる価値は充分にあるのではないでしょうか。

導入から3年半。現在の課題は

弊社がRPAを導入して3年半が経ちますが、まだまだ課題が残っています。

1点目は業務の標準化が徹底できていないという点です。
RPAは定型的な業務に向いていますので、人ごとに業務のやり方が違ったり、イレギュラーなパターンが多く発生したりする場合、全てに対応できるようなプログラムを組もうとすると、かなりのコストが掛かってしまいます。
同様に、その作業が本当に必要なのか、と考えた場合、既存の機能で代替できたり、過剰なサービスとなっていたりすることもあります。
例えば、記帳代行に利用している会計ソフトを変更した場合、どうしても出てくる帳票の形式は変わってしまいます。古いお付き合いのお客様から「以前の形式で見たい」と言われてしまうと、なかなか「無理です」とは言えず、じゃあエクセルで作成してRPAに組み込もう、となってしまうわけです。
「技術的には可能」なんですけどね。技術的には。
 
2点目は、ある種のブラックボックス化が進んでしまったという点です。
プログラムが間違っていなければ、正しいインプットに対して正しいアウトプットが得られます。そのため、インプットに対してどのような処理が加えられ、インプットとアウトプットがどのように関係しているのかについては、極論を言えば理解している必要はありませんよね。
個人レベルで言えば、これで全く問題ないと思います。
 
しかし、会社としてお客様へサービスを提供している以上は、それを説明することや、少なくとも仕組みを理解していることが必要になってきますし、そもそもアウトプットが本当に正しいのかという点は別途検討しなければなりません。
もちろん、二重三重のレビューを実施して品質を担保しているわけですが、では最初の作業者自身はどうでしょうか?
正社員として働いてもらっている以上は、経験を積んで成長していってほしいのですが、肝心な部分がシステム内部に隠されていると、テキストで学んだ内容とどれだけリンクさせられているか、心配になる部分ではあります。
とはいえ、私も法人税別表を手書きで作れと言われたら、相当苦しいと思いますが(笑)
 
この辺は、社内教育や顧客サービスといった部分になってきますので、RPAそのものの問題点ではないのですが、やはりシステム化先行で進んでしまうと色々嚙み合わない部分が出てきてしまいますね。

システム部 田中


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