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オランダ女子ひとり旅_2〔Netherlands〕#Circular economy

こんにちは!

私はこの春、2週間ほどオランダ一人旅に出かけました!(2023.2.25~2023.3.11

この記事では、オランダのとっても美味しいフェアトレードチョコレートTony’s chocolonelyについて書きます!オランダに行く方、ぜひ手に取ってお召し上がりくださいー!(みなさまの良き旅に繫がったらいいな


Tony’s chocolonelyとは?

「100%強制労働に頼らないチョコレートを当たり前に」というキャッチフレーズを掲げ、違法な児童労働等による農家の貧困に向き合ったビジネスを行っています。私が記事を見ながら書くよりも、公式サイトを見ていただく方が最適なので、こちらをどうぞ!(引用:Tony’s chocolonelyhttps://tonyschocolonely.com/jp/ja/our-story/our-mission

記事では伝わらない、味について、、。私は無類のチョコレート好きで、大学時代には朝昼晩の毎食、板チョコを1枚食べる生活を送っていました。色んなブランドのチョコレートを食べてきましたが、このチョコレートは、よくある海外の甘すぎるチョコとは違って、本当においしいです!

オランダのTony’s chocolonely店舗は3店。1店舗はアムステルダムの都市中心部にあり、私は旅の道中こちらを訪れました!もう1店舗は都市部から少し離れた場所に。(https://goo.gl/maps/fhBRnHXmffyXqnio8?coh=178572&entry=tt)もう1店舗は、オランダの大きな空港、スキポール空港内にあります。

オランダの方曰く、オランダのお土産といえばTony’s chocolonelyのチョコレートだそう。フェアトレードチョコレートがお土産として選ばれるとは、、!フェアトレードに関して全く関心が無いわけではありませんが、私は普段あまり買いません。エシカルよりも美味しさ、手軽さを選んでしまいます。そんな私でも、スーツケースの隙間を埋めるように買っちゃったTony’s chocolonelyチョコレート!一体何がこんなに魅力なのか、、!大学でデザイン思考を学んできた私なりにデザイン視点でひも解いていきます。

Tony’s chocolonelyをデザインでひも解く

ブランディングデザイン

フェアトレードチョコレートを謳う企業は複数ありますが、フェアトレードの中身や企業の目指すビジョンが分かりやすく、インパクトも強いです。

Tony’s chocolonely公式サイトより:https://tonyschocolonely.com/jp/ja/our-story/our-mission

フェアトレードチョコレートであることを全面的に打ち出すには、伝えたい情報もあふれるはず。そして、倫理的に購入することをよしとされる風潮の中、目をそむけたくなる情報もあります。それらの一般的なイメージをあえて活用し、消費者にポジティブマインドで購入を促せる体験をデザインしているのです。
Tony’s chocolonelyが見たくなる、気になるのは、ブランディングを支えるビジュアル、体験が徹底的にデザインされているからだと思います。

ビジュアルコミュニケーションデザイン

端的でわかりやすいキャッチフレーズ、見出し。視覚的な要素として、ブランドに関わる全てのカラーやフォントの統一感も圧巻です。イラストとフォントの連動感にも着目したい。一見「ん?」と思わせる鎖のちぎれたロゴ。

チョコレートの中身にも大きなポイントが。パッケージをめくると、裏面にはTony’s chocolonelyのストーリーが。チョコレートの形はいびつな形をしています。なにこれ?と思ったらTony’s chocolonelyの意図通り。不平等、不公平な取引が多く行われているチョコレート生産に対して、問題提起をしているのです。

Tony’s chocolonely公式サイトより:https://tonyschocolonely.com/jp/ja/our-story/our-mission

食べてみて思ったのは、チョコレートを均等に割ることができないので食べにくい、、大きすぎるサイズに割れてしまったり、、。今思えば、うまく割れないというところもブランドを反映したデザインなのかもしれません。でも、ちょっと食べづらかったかな…!(笑)

UX(ユーザーエクスペリエンス)デザイン

次に、アムステルダム都市中心部の本店に行った際のお話です。こちらはUXメインで分析。

オランダでは既存の建物をリフォームして使うことが多く、日本のように建物を取り壊して建てる、ことは少ないです。初めてお店を訪れたときは、お店の入り口が分からなくて10分程ウロウロ、、。地下を潜るような階段を見つけ、そこが入り口でした!(写真はカフェの入口、だったのかな?)

入口扉を開けた瞬間、チョコレートの匂いがプワァ~ッと!最高です☆匂いにそそられ店内をウロウロ。ブランドのストーリーを説明するキャプションもちらほら。

noteを書き始めると思っておらず写真が少ないので、思い出しながら店内スケッチ(↓)

店内には、いたるところにお客さんを楽しませる仕掛けが、、!まずこちら。棚に積まれたチョコレート。はじめは、人が集まる棚で何が起きるのか分からなくて、お店の人に"What’s this?"と聞くと、レバーを引くとチョコレートが落ちてくるらしい!いや、それだけ?!って思ったのですが、引いてみたら単純に楽しい!落ちてきたチョコは、、買っちゃいますよね!(笑)ちなみに、コロナ禍でなければ試食もあるみたい!

レバーを引くと…
ストンッ!

他にも!このお店では自分でチョコレートのパッケージをデザインできるのです!(写真撮り忘れ、、、(´;ω;`)タッチパネルの機械が並んでいて、クレジットカードを差し込み、好きな味のチョコレートを選んで、パッケージの色を選び、メッセージを入れて、、みんな楽しんでいました!こちらは大行列だったので、触れず無念、、。

そして、こちらは、自分で組み合わせて好きなチョコレートをパッケージングできるスペース!卵型に包まれた小ぶりのチョコレートを、12個、卵のような什器に詰めて買えます!何種類も用意されているので、好きなものを選び放題!子供たちも楽しんでいました。

卵型チョコレートも、側面はいびつな凸凹形

まとめると、お店の中では純粋に買い物を楽しめる体験が多くデザインされていました。そのうえで、購入後に疑問をわかせるような仕掛けがプロダクト自体にデザインされています。

日本のエシカル消費

日本ではエシカル消費が進んでいないことから、そういった商品を買うことが倫理的に良いと説明され、エシカルな商品を購入することが正義のように語られることが多いです。しかし私は、消費者がお金を払う身として、選ぶ権利があることを大切にしたい。そして、消費者に選ぶ義務を働かせるより企業が選んでもらう義務を果たすべきだと思っています。

そのために、日本のエシカルな商品に関して不足していると感じることがあります。まず説明書きが多いこと。説明無くしてストーリーが伝わらないことは分かりますが、伝え方は言葉以外にあります。言葉は伝える手段の一つでしかない。Tony’s chocolonelyを見ていても、説明書きを読まなくてもイラストや、ロゴ、商品自体から察するものはありました。そのうえで、気になれば商品について自分で調べます。もちろん、調べなくても考えることはあります。

エシカル消費を進めることについて、みんながみんなストーリーを知っていて語れる必要があるのか、も疑問です。商品が好きな理由は様々で良いと思います。パッケージが好き、味が好き、お店が楽しいから好き、ブランドが好き。消費者が選ぶ手段の一つに、ブランドのストーリー性もあるかもしれません。みんながみんな、真面目にいつも社会のことを考えなくても、人それぞれ好きなものを買って経済が周り、それらがエシカル消費を増やしていれば充分であるし、それが最善ではないかと思うのです。

そのために必要な事は、消費者の消費行動を変えることではなく、企業が消費者に向けて製品の魅力を伝えるデザインを行うことだと思います。

デザインにできること

明確にまとめたブランディングデザインを、一貫性のあるデザインとして落とし込んでいくことで、より多くの人に魅力が伝わっていきます。グラフィックなど視覚的部分に作用するものだけでなく、プロダクト自体にもブランドを反映させること。また、店舗内の空間や、Webサイトなどユーザーのタッチポイントとなるものにも、ブランドとしての統一感があることで、安心と信頼が生まれます。

この点で、日本特有の真面目な説明文章を避け、いかに文章以外で物事を伝えることができるかが、キーポイントになってくると思っています。また消費者目線で、単純な楽しさを感じられるデザインを行うことができるかもキーポイントだと思っています。

まだまだデザインを勉強中の身ですが、勉強中だからこそ言いたいこと、言えることを今のうちに書き連ね。。


ぜひ、オランダに行くことがあれば、お店に立ち寄ってみてください!楽しくて美味しい。以上、私にとってとても素敵なデザインをされているお店の紹介でした!




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