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2021年7月の記事一覧

【翻訳】「投資家にとって、安全とは何の代償なのか?」スピッツナーゲル

【翻訳】「投資家にとって、安全とは何の代償なのか?」スピッツナーゲル

...リスクを軽減するためのコストは、恐れている結果よりも悪いことが多い...

 公共政策から民間の投資まで、現代の中心的な問題となるのが「自分の身を危険から守るために、どれだけ高い代償を払うべきか」である。

 そしてこのことは、さらに根本的な疑問を投げかける。リスク軽減にはコストがかかるべきなのか、それともむしろ報酬が伴うべきなのか?
 つまり、リスクの軽減は「費用対効果」が高いものであるべ

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【翻訳】マルクス主義と全体主義についてのロジャー・スクルートンの見解

【翻訳】マルクス主義と全体主義についてのロジャー・スクルートンの見解

 ロジャー・スクルトンは著書『政治哲学(A Political Philosophy):未邦訳』--マルクス主義と全体主義についていくつかの鋭い意見を述べている--にて、次のように書いている。

 知識人がマルクス主義を喜んで信じるのは、マルクス主義の真実ではなく、世界を支配しようと望む知識人に与える力のためである。

 そして、スウィフトが言っているように、推論されなかったものから推論するのは無

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【翻訳】ロジャー・スクルートンは保守主義者だった──ではどのような?/Robert P. George

【翻訳】ロジャー・スクルートンは保守主義者だった──ではどのような?/Robert P. George

 今月、75歳で亡くなったロジャー・スクルトン卿は、私の長年の大切な友人であった。
 ロジャーはカント派、私は根っからのアリストテレス派と哲学の流派は違うが、興味の対象や最終的な結論はよく一致していた。
 私は彼の作品を読んで非常に多くのことを学んだが、それ以上に彼との会話から多くのことを学んだものだった。

 ロジャーは「保守派の哲学者」として広く知られており、まさに同世代の英米保守派思想家の中

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【翻訳】目覚め(Wokeness)は科学に戦争を仕掛けている-数学にさえも

【翻訳】目覚め(Wokeness)は科学に戦争を仕掛けている-数学にさえも

 私は目覚め(woke)革命以外のことを書きたいとずっと思っている。

 今、他にもいろいろなことが起きていることを天は知っている。

しかし、マイケル・コルレオーネが言うように、「足を洗えたと思ったら、また逆戻りだ」

 最近の狂気の沙汰は、科学的な原理に対する攻撃である。
オックスフォード大学は、STEM科目(科学、技術、工学、数学)の多様化と "脱植民地化 "のために学生チームを採用した。

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【翻訳】ポスト"自由人"の台頭

【翻訳】ポスト"自由人"の台頭

 古代の哲学者たちは、個人の権利、権力の分配、正統性などの観点から政治システムを分析したわけではない。
 その代わりに、特定のレジームタイプがどのような市民を生み出すのか、そのレジームがどのような美徳を教え、どのような価値観を促進するのかに焦点を当ててきた。
 プラトンは『国家』の中で、「民主制的人間」「寡頭制的人間」「僭主独裁制的人間」と語っている
 「レジーム」という言葉は、プラトンが政治体制

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【翻訳】私たちはまだ一緒だろうか?--ロジャースクルートンの教え/Brad Littlejohn

【翻訳】私たちはまだ一緒だろうか?--ロジャースクルートンの教え/Brad Littlejohn

 ここ数週間、私はロジャー・スクルトンの政治的な著作について、待望していた集中講義を受けている。
 現在、『How to Be a Conservative』(Continuum, 2017年)を読み進めているところだが、ほとんど文句なしにお勧めできる(宗教とその世俗的な法律との関係についての彼の議論を除いて、これについてはまた後日)。

 しかし特に有益なのは、私の考えでは、現代の政治と政治理論

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