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週刊小売業界ニュース|2023/11/6週
2023/10/30週(11/4-11/10)にピックアップした小売業界ニュースをお届けします。今週のおさらいにぜひどうぞ!
🌎🇺🇸小売業界の新バズワード「ファンフレーション」 体験にお金を使う消費者にどう対応するか
「ファンフレーション(Funflation)」は、買い物客が耐久消費財を回避する理由を説明するために、小売業者がこぞって使っている最新のバズワード。体験ベースの経済に便乗する方法を探し続けている ファンフレーション」という用語は「楽しい」と「インフレ」を組み合わせたものであり、楽しい体験に対する高い需要がそのような体験の価格の高騰につながることを示している
記事では、下記の3つを中心にこの話題を取り上げています。
・物価高に賃金が追いついていない
・ライブのチケット等体験サービスに対する単価が高騰している
・耐久消費財等への購買はどんどん行われなくなっている
物価高が起き貯蓄等が目減りしていく中、限られた可処分所得をどう使うかについて、現代の消費者はより自分の欲求・幸福に忠実に「体験」に費やしているようです。
例えば、「車」を1台購入し汎用的にレジャーなど様々な楽しみを行えるようにするのではなく、「コンサートの高価な席」にお金を投下し自分が求める幸福をピンポイントに手に入れられるよう購買を行なっている傾向があります。
物価高やモノが溢れかえる世の中になったことで、世界全体の消費者が、ある種の「ミニマリスト」のような行動を取り始めているのかもしれません。また、その流れは今後も続いていくのではないでしょうか。
「モノ」を今まで販売してきた各企業は、その消費者の行動変容に対応し「体験」を販売していかないと生き残る道がなくなっていくのだなとひしひしと感じました。
🇯🇵セブン-イレブン・ジャパン、生成AIを活用して生産計画を迅速化
セブン-イレブン・ジャパンは、2024年春から生成AIを活用して商品企画を効率化すると発表した。生成AIは、店舗の売上データやSNSの消費者意見などを分析して、新商品のアイデアや画像を自動生成する。これにより、商品企画にかかる時間を大幅に短縮することが可能になる。
セブン-イレブン・ジャパンは、生成AIを活用することで、顧客のニーズをより迅速に反映した商品を開発することができ、競争力を強化することが期待できる。
いよいよ生成AIが日本の大企業でも使われだすようです。
それも我々に馴染みの深いコンビニエンスストアの商品開発の分野で活用されます。今後我々が手に取るおにぎりも「実はAIが開発しました」なんてことが起きるかもしれません。
かつて、人工知能によって淘汰されていく仕事は単純作業や反復作業等なのではないかと言われていました。しかし、結果としてAIが早期に活躍できそうな分野は、よりクリエイティブな開発等の仕事であるようです。
AIが開発し、人間が生産する。または、AIが開発し、AIが生産するような未来もそう遠くないのかもしれません。今後AIと人間の付き合い方や、大企業がAIを活用し極めて安価に生産ができるようになった時の中小小売業の戦略など、我々が想像しうることでいいので今から考えて段階的に対策していく必要があると強く実感しました。
🇰🇷自動車メーカー大企業の「中古車市場進出」に消費者は期待… 小売業界は泣きっ面
国内自動車メーカーのKIAや現代は中古車市場へも進出し始めている。消費者は品質の良い中古車を手軽に選べるようになって歓迎しているが、既存の中古車小売業界には打撃が大きい。これまで中古車市場は販売者と買い手の情報格差のせいで不良品が流通する「レモン市場」だったが、今後は消費者が少し高くなっても信頼性のある商品を購入しようという動きになるだろう。
韓国では、大手メーカーが中古車販売の市場に参入し、既存プレーヤーを脅かす存在となっているようです。
自動車業界はその地域・国にこだわらず、EV化や“「モノ」から「コト」化”の流れの影響を受け、大手企業を中心に、「新車の自動車販売業」から「モビリティーに関するビジネス全般を行う企業」へと変化していっているようです。(国内でいうと、最近のトヨタの事業展開からもそう感じます。)
記事では、大手メーカーが行うことで中古車への信頼度は増す一方、そのパワーが大きくなると寡占などにより価格や相場が操作される危険性があると述べています。
大きな力に一度プラットフォームや中小企業ビジネスが倒されると、その後市場の健全競争を保つことは難しいケースが多いため、韓国の中古車販売の中小企業が今後どのような動きを見せるか注意が必要です。
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