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在学中の心配事

渡米前まで色々考察して留学先を決めた後、お子様やご自身がはれて成田空港より飛び立ちました。

もう親に連絡するのにも、まずは国際電話のかけ方も分からないという状態からのスタートです。

親御さんの心配も想像が膨らみ大きくなっていくことでしょう。

しかしながら、その心配事も、一つ一つ理解していけば、なくなっていくと思いますので、経験した範囲でご教授致します。

お金の工面

まず先立つものは現金です。

渡米前には、航空券を購入のための資金、入寮日前にアメリカ入りするのであれば、当面の宿泊費用と生活費ですが、あまり持ち込み過ぎると入国審査のところで怪しまれますので、最低限の現金(1週間分)だけを持ち入国しましょう。

ソーシャルセキュリティーカード

入国したら、滞在先から一番近くにあるソーシャルセキュリティーオフィスへ行き、ソーシャルセキュリティーカードを作りましょう。

このカードは、簡単に言うと日本のマイナンバーですが、これがなければ銀行口座も証券口座も開けることができません。

私の個人的な経験では、渡米して1週間後、自分が入学する大学で入学手続きをするまでに3ヶ月ほどの期間がありました。

入学先で入学手続きをすませると、一時的なソーシャルセキュリティーカードを発行してもらいますが、発行してもらうまでに3ヶ月の期間、銀行口座が開けられませんでした。

そのために持参したのが、トラベラーズチェックです。

いわゆる小切手です。

通常小切手は、金額を後で記入して支払い、支払先が入金を済ませると、支払元の口座から出金されます。

トラベラーズチェックは、例えば1枚$20のものを何枚という感じで、予め購入をします。

使用する際は、チェックに署名を記入して商品を購入します。

その際のおつりは現金でもらえます。

手元に現金が必要な際は、$20のトラベラーズチェックで少額のものを購入し現金でおつりをもらって生活をしていました。

これを3ヶ月繰り返して、はれて入学先の大学へ移動し、入学手続きを済ませます。

その際に、学生証に簡易的なソーシャルセキュリティー番号をつけてくれます。

恐らく留学生に便宜的に発行していると思います。

留学生は、発行してもらったソーシャルセキュリティーカードをもとに、銀行口座を開けます。

開けたら、その口座情報を両親の下へ送り、学費、寮費、ミール費、生活費を送金してもらいます。

これで取り急ぎ最初の心配事はクリアです。

知らない方のために説明をすると、ソーシャルセキュリティーナンバーとは、アメリカ合衆国において、社会保障制度や税金に関する目的で個人を識別するために発行される番号のことです。
 
通常、社会保障制度に加入するためには、アメリカ国内で働く個人はソーシャルセキュリティーナンバーを取得する必要があります。この番号は、税金の申告や社会保障給付の受給など、多くの場面で必要とされます。
 
また、ソーシャルセキュリティーナンバーは個人情報の重要な一部であるため、情報漏洩や詐欺などのリスクに注意する必要があります。

o   残高証明

こちらは、入学前の準備で必要になることでしたが、大学に応募するにあたり、銀行に一定額の残高が入っていることを証明する必要があります。

お金持ちを除き、そんなにタイムリーに残高があるご家庭も多くはないでしょう。

その際、一時的にお金を工面して、最大の預金額の時に残高証明を作ります。

また残高証明は、指定の日にちに遡って、遡った日の残高で発行することも可能です。

もし遡って残高が十分に証明できるのであれば、遡って発行をしてください。

o   銀行口座

アメリカで銀行口座を開設するためには、以下の必須項目が必要です。
 
ソーシャルセキュリティーナンバー

アメリカ合衆国の法律により、銀行は顧客の正確な身元を確認する必要があります。そのため、ソーシャルセキュリティーナンバーが必要となります。

大学から便宜的にもらった非公式のソーシャルセキュリティー番号をもとに最初は口座を開設し、滞在先から最も近いソーシャルセキュリティーオフィスを見つけて、そこで正式な番号を貰いましょう。

正式な番号を貰ったら、銀行へ行って番号を更新するのをお忘れなく。
 
パスポートまたはIDカード

身分証明書として、有効なパスポートまたはアメリカ合衆国で発行された有効なIDカードが必要となります。

入国したては、現地の運転免許証がありませんので、パスポートが唯一のIDになります。

パスポートを毎回持ち歩くのは危険ですので、通称DMV (Department of Moter Vehicle) という免許センターで運転免許を取るか、non-driver's licenseというIDを取得できます。

それが運転免許証と全く同じ外見なので、クラブに行ったり、お酒やたばこを購入する際に提示するときに役立ちます。

運転免許証の取得に関しては、州によっては筆記試験に日本語の翻訳のものがあったりしますし、難易度も異なります。

同州内でも免許センターの場所により、免許が取りやすい取りにくいが変わりますので、同じ免許センターで免許の判定が厳しいなと思ったら、場所を変えてみて下さい。

私は、VA州でしたが、取得時期が911のテロ後というタイミングで、外国籍の免許取得が極端に困難になりました。

非常に偶然でしたが、私が免許を取得しようとしていた免許センターが、テロにかかわった犯人が免許を取得した場所だったようで、人によって要求する書類が変わるなど、何度も無駄な時間を費やしたのを覚えています。

non-driver's licenseであれば、運転の試験はありませんのですぐ取得できるでしょう。
 
銀行口座開設申請書

各銀行が定めた口座開設申請書に必要事項を記入する必要があります。

日本で振り込みをされていた方は驚くかもしれませんが、日本で振り込みをする際は、自分が口座を開けた銀行の支店名を必ず明記すると思います。

これがアメリカへの送金の場合、必要ありません。

正確に言うと、支店コードは入力しています。

銀行の小切手にRouing NumberとAccount Numberの順で下部に記載があります。

そのRouting Numberの最初の4桁がFederal Reserve Bankのロケーションを示す番号、次の4桁がお金を預けている銀行の情報を示す番号になっております。

この番号の隣に9桁くらいの番号がありますが、それが口座番号になります。

この3つの情報を入れるだけでお金は正確に届くのです。

日本の海外送金の振込用紙を見ると、記入する箇所がたくさんあってしんどいですよね。

特に支店コードがあるにも関わらず、それがどこの支店なのかをアカウントの所有者である自分でも当時分かりませんでした。

送金してもらうために銀行まで聞きに行ったくらいです。

それだけ日本が日本の基準で世界との取引を行っているということで、もっと世界の基準に合わせていく必要のあるいい例だと思います。

 
入金用の資金

銀行口座を開設するためには、口座に入金するための資金が必要となります。銀行ごとに最低入金額が設定されている場合がありますので、確認が必要です。

$20だけでも構いません。
 
これらの項目を準備して、銀行のオフィスに行き、銀行口座を開設する申請書を提出することで、銀行口座を開設することができます。

o   送金

口座を開設したら、漸く日本からアメリカへの送金の準備が完了したということになります。

口座開設をした後、その場で口座情報を貰えますが、キャッシュカードと小切手は後日送られてきます。

もしかしたら、口座番号が書かれていない小切手はもらえるかもしれませんが、覚えていません。

大学の学費のように大きな金額の送金に関しては、手数料は高くても銀行をお勧め致します。

また、グローバルで展開している銀行であれば、送金手数料がかからない銀行もありましたので、確認してみるといいでしょう。

1995年という時代では、日本の銀行からアメリカの銀行に送金をするのに、5,000円の手数料がかかっていました。

当時は、日本から一旦アメリカの銀行へ送金をしてもらい、そこから小切手を使って大学へ費用を支払っていました。

もし、親御さんが英語のやり取りができるのであれば、大学からの学費の連絡を実家にしてもらい、日本から大学の口座へ直接振り込んだ方が、効率がいいかもしれません。

ただ、一回に送る手数料が5000円だとすると、学費を日本から送ったとしても、生活費を送る際に5000円かかるかもしれないので、同じことかなとも思ったりします。

一番いいのは、電子マネーが海外送金対応になることです。Line Pay、PayPayなどに送金をしたとします。

その使用者の国の通貨に自動的に変換されて、送金日の為替で換金されるという仕組みなら今以上に楽かもしれませんね。

銀行は、週末送金ができませんから、こういうサービスがあれば便利です。

週末や祝日の送金を実現したいという場合に使えるのが、Western Unionという送金業者です。

これは、出稼ぎ国などで頻繁に使われていますが、貧困層だと銀行の口座がない人もいます。

そういう人達が送金を受け取れるのがWestern Unionのようなサービス。

アメリカでは、さびれた地区に事務所を構えています。

銀行より送金が完了するのが早く、即日5分以内に指定の国で受け取ることができます。

送金者が記入した名前の書いてあるIDを提示して本人確認が取れれば、受け取れます。

Western Unionは、日本においては、どこにでもあるわけではないサービスなので、指定の場所に行かなければ送金がかないませんでしたが、最近では、セブン銀行とWestern Unionが提携して、セブン銀行のATMを経由して送金ができていました。

またセブン銀行のアプリ上でも送金が可能でした。

アプリ上だと週末に届きませんが、セブン銀行のATMから直接現金を口座に入金して指定の相手に対して送金をすると、週末でも即時受け取れていました。

今は、どうなっているか分かりません。

5~10万円程度の少額であれば、Western Unionは便利です。


入国~銀行口座開設~送金という流れについて、ひとまとめにして話してきましたが、留学生活の名kで常に必要な現金の流れを抑えるためには大事な内容ですので、しっかりと覚えておきましょう。


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