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「聞き上手」になる為のたった一つの大事なこと

雑談から営業トーク、エレベーターピッチと相手に自分の考えを伝えるためのハウツー本はずいぶんと見かけるが、意外と見落とされがちなのが相手の話を聴くスキル。

数年前に社内研修の一環で学んだスキルの内、今でも重宝しているものに、Mindful Listnening(マインドフルな傾聴)と言うものがある。今回はそれを交えて相手の話を聞くことの大切さについて。

全ては聴くことから始まる

人間関係を築き上げる際、最初の一歩は意思疎通。相手とのコミュニケーションである。外国語はもちろん、母国語でも苦労することがある。「この人には話が通じないなぁー」と感じたことは誰しもがあるのではないだろうか?

逆に相手から見た自分はどう見えるだろう?「この人は話が通じる人だ」と思われているだろうか?相手との関係性によって内容を伝える、理解する責任の配分はそれぞれだろうが、意外と見落とされがちなのが聴く技術

家庭内でも仕事でも、どんな状況でも自分以外の人とのコミュニケーションにおいてはお互いに理解し合わないことには始まらない。自分の思いを分かりやすく伝えることも重要なスキルだが、相手を話しやすい状態に導き、耳を傾けて理解するというのも重要なスキルである。

誰にでも出来そうで、実はスキルが必要な聴く技術

なぜ聴くことはスキルなのか?身も蓋もないない言い方をすれば、それは多くの場合、人は相手の話を聞いていないから。自分のことを分かって欲しいという気持ちは人間が子供の頃から持つ強い欲求だが、同じ気持ちで相手のことを分かってあげようとしているか?こう自問自答して、胸を張れる人は必ずしも多くないだろう。

人の話を聞くことが仕事になることも多い。カスタマーサポートなど様々なサービス業から、コーチングやコンサルティング、カウンセリング。これらは相手の話を聞いた上でそこから何らかの解決策を提示することで価値をうみだしている。

もちろん通常の人間関係でも一緒で、モテる人は「聞き上手」と言うのもよく知られた事実。家族がいたら子供の話にだって耳を傾けるだろう。逆に「この人は自分のことばかりで、人の話を聞かないな」と思われたらプライベートでも仕事でも挽回はなかなか難しい。

聴く技術がもたらす効果

私が数年前に受けた研修の中の一つの練習は相手とペアになってお互いに与えられた議題について話すことだった。ただし相手の話を遮ってはいけないというのがミソ。決められた時間、相手が話すことに真摯に身を傾けるのである。

人は会話をする生き物なので、面白い話題であれば自然と互いに話すもの。それを意図的に抑えるというのがこのトレーニングのポイントだ。相手が話すことがなくなっても、その時間内であれば何も言わずに、相手に対して聴く姿勢を維持する。

もし機会があったら試して欲しいのだが、ほんの2分でも傾聴されると、とても話を聞いてもらえた気分になれる

次のステップは相手の話を要約する練習だ。相手が話し終えた後に、「ありがとうございます。今、聞いた話を私なりに理解すると。。。」とまとめて、相手にその是非を尋ねる。これも交互に繰り返した後で、どんな気分だったか尋ねると驚くほど好意的な結果が生まれる

心がけていること

ここに書いたことは当たり前で簡単なように思えるかもしれないが、難しいのは、相手に対して純粋に好奇心だけで耳を傾けるということ。相手の問題を解決するために聞く訳ではないということだ。

相手に「この人は話を聞いてくれる人だ」と思わせてまずは話してもらう。問題解決はその後である。人間は敏感で、この順序が逆になると作為的な意図を察して話をする気が失せてしまう。このサジ加減が腕の見せ所。改めてまとめると次の通り。

1. コミュニケーションにおいて話すスキル以上に聴くスキルが大事
2. 相手を話しやすい状態に導き、耳を傾けて理解する
3. 好奇心で耳を傾けるのが第一、問題解決は第二

お陰様でこの研修以来、傾聴については常々心掛けているようにしていて、社内外でも定期的に人の相談に乗ることが多い。とは言え、一番役に立っているのは家庭内かもしれない。家族円満は大切

この話題に興味を持った人にはこんな本もオススメである。



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