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日々の葛藤を短い詩に。
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#小説

helix

helix

書き足してばかりの言葉
たった一言がいつも上手く言えなくて

霞んだ空
後戻りばかり
帰る事が出来ないのなら
ずっと先を見せてください

私は何をしていますか?
笑っていますか?
歩いていますか?

今夜も真っ白なままの言葉
たった一言がいつも上手く言えなくて

小さな灯り
動かないコンパス
帰る事が出来ないのなら
ずっと先を見せてください

この想いを失っていませんか?
俯いたままですか?
誰か

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sorrow

sorrow

なにも望まなければ
そこには後悔も無いんだろう

ここで待ち続ければ
哀しみも永遠に続くんだろう

哀しみ
後悔
過去は寂しさだけを繋げ

どうしてこんなに・・・
もう言い訳も上手く言えなくなっていた

だけどボクは
たった独り

ここで今を生きている

green

sakura

sakura

行き先なんて既に失っているのに
ただ此処に存在している

完結など何処にも無いんだろう
始まった事さえ 解らなかったのだから

降り続いた雨も
凍そうな首筋も
ポケットの中で感覚を失った指先も

何処までも続く浅紅色の下では
今ではもう
どうでもいい悠遠となった

俺は
何者かに成れたのだろうか・・・・

green

Day,s

Day,s

小さな想いの破片
求め続けた永遠
怯えた自分をずっと隠していた

心に残った現実の傷み
見えないものを求め続け
大切な何かに目を背けてきた

独りで眠る夜
終わりの無い明日に怯え
長い夢から覚めた朝に
終わりの無い孤独を知った

そして今日も
見えない想いに 永遠を誓う

green

X

X

見上げた冬の空に
届かない想いを描き
キミのアドレスを打ちこむ

淋しいとか
哀しいとか
そう思えた頃が少しだけ懐かしくて
おもわず眼を閉じた

雲ひとつ無い空も
枯葉のない歩道も
触れた瞬間に凍りそうなガラス窓も
感情を失った心には何ひとつ与えてはくれない

キミのために買った細いゴールドのチェーン
送信せず削除したキミへのメッセージ

独り彷徨う凍えそうな街で
くわえた煙草の小さな火だけが

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あおぞら

あおぞら

感情も
感覚も
自分の存在も薄れてゆく

表情の無い冷たいコンクリートの壁に沿って
ゆっくりと空を見上げた
まるで全てを繋げてしまいそうな青空

キミからのメッセージ
失っていたもの
左手の中に取り戻した気がした

green

meet

meet

逢えないと呟くより
逢いたいと願う方がいい

叶えられない想いを探すより
叶わない想いに沈む夜がいい

奪う事も
傷つける事も
自分を守る精一杯の嘘も
ヒトツだけの想いを繋げ止めるため

今夜も願うよ
目覚めた朝に
キミを感じられればいいと

green

Heal

Heal

後悔と希望

いつだって求めるのは
見え無いものばかりで
大切だったあの日の記憶さえ
どこかに置き忘れたまま薄れてゆく

涙っていいよね
嫌な事全て流してくれるから

だけど本当は
癒えたんじゃなく痛まなくなっただけ

涙っていいよね
嫌な事全て流してくれるから

だけど本当は

この涙

誰かに見てもらいたかったから

green