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※noteさんが準備してくれた非公開マガジンを公開にしてそのまま使ってます。下記の説明文は変更や削除するかも知れませんが、現状このまま使わせて頂いてます。すでに読んで何度も読ませ…
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#詩

小説 | プリズム

小説 | プリズム

 目を閉じて、眠ったふり。

 いつからだろう、頭の中に空洞ができた。そこに届いた光は、乱反射して暴れ回る。
 頭の中はちいさな部屋のようになっていて、光があちこちぶつかると、嫌な音を立てて、不快な振動を起こす。それを感じるのが怖い。
 だからわたしは、今日も目を閉じている。

 上等なベッドでなくていい。
 わたしが生まれた頃からそこにあって、形だけはなんとか保っているような、古いソファでいいか

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きみが尊敬している
あの人は
ぼくにとっての
なんだろう

きみがぼくの唯一無二の
一心同体だと
思うのに

あの人は

ぼくのとても

とても

やわらかい

記憶を

巡らせ

振り向かせ

愛を

詠う

きみと同じようで
異なる愛に
ぼくが

揺らいでいるの

気付かない

きみじゃない

きみはきみで

ぼくを喜ばせようと
あの人 辿る

あの人…

たち、か。

そう…

ほんとうに

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