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11の大切なことを理解する

 ボルドリッジ・エくセレンス・フレームワークは、質問集です。質問に答て、その回答を評価することで、強みと改善の機会を特定します。強みを活かして改善に取り組むことで、組織は競争力を高めることができます。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの根底にあるのが「核となる価値観と概念」です。これらはこのまま、組織運営の指導原理、行動規範となります。
 これらが、審査基準(質問集)に反映され、評点システムでその状態、すなわち、この「核となる価値観と概念」が経営にうまく組み込まれているかどうかを確認します。

 核となる価値観と概念の役割(上図。翻訳筆者)には、そのことが明記されています。

 核となる価値観と概念は、ボルドリッジ審査基準の根本にあって、体系的なプロセス(審査基準カテゴリー1~6)に組み込まれて、パフォーマンスの結果(カテゴリー7)を生み出します。

 「核となる価値観と概念」は11項目ありますが、それらは同心円の中心の円内にある一つ(システム的視点)、及び、その一つ外側の円内にある10個(そのほかの価値観)です。図では、さらにそれを囲む円内に6つのプロセス(カテゴリー1~6)、さらにその外側に5つの結果(カテゴリー7)が入っています。

 これまでこの11個の「核となる価値観と概念」一つひとつについて、それと明示せずに、概要を見て来ました。(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークでは、11項目に番号はありませんが、ここでは見易さのため、番号をつけています。)

1.システム的視点
 全体で一つ
 全体が広がっていく
 分析から総合へ

2.先見の明のあるリーダーシップ
 ワクワクする未来を創る
 リーダーの大切な役割

3.顧客に焦点を当てた卓越性
 顧客にフォーカスする
 製品やサービスに独自性を求める

4.人を大切にする
 関わる人皆を幸せに
 多様性を受け入れる

5.組織の学習と俊敏性
 俊敏性
 組織として学習する
 試行錯誤でなく実行

 6.成功に焦点を当てる
 短期も長期もどちらも大切

7.イノベーションに取り組む
 イノベーションを生む組織
 イノベーションを支援する環境

8.事実に基づくマネジメント
 パフォーマンスを測る

9.社会貢献
 社会の幸福と便益
 CSRと社会貢献

10.倫理と透明性
 倫理的な行動
 透明性はエンゲージメントにつながる

11.価値と結果の提供
 価値をバランスする
 結果を利用する

 

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。


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