トモケン

理学療法士。ライター経験を経て理学療法士資格取得。総合病院、老健、クリニックで臨床経験…

トモケン

理学療法士。ライター経験を経て理学療法士資格取得。総合病院、老健、クリニックで臨床経験を積んだが、特に目立った活動や肩書のない一理学療法士。ある書籍との出会いをきっかけに姿勢に関するコンテンツ作成を思い立つものの、発表の場がなくこちらに掲載。

最近の記事

「~ツボる語りかけで姿勢改善、生産性アップ~ 脱力系コーチングとリマインダーでデスクワークが変わる」参考文献

「~ツボる語りかけで姿勢改善、生産性アップ~ 脱力系コーチングとリマインダーでデスクワークが変わる」の内容を書くにあたって参考にしたのは以下の書籍です。 「The Language of Coaching: The Art & Science of Teaching Movement」Nick Winkelman (著) Human Kinetics 「Booster Breaks:Improving Employee Health One Breaks at a Tim

    • 姿勢改善の運動も語りかけてイメージ(いかり肩)

      いかり肩にも筋肉のバランスの不均衡があり、肩こりが生じます。首から肩にかけて走行している僧帽筋の上部繊維と首から肩甲骨の上端に走行している肩甲挙筋が短縮し、首から肩、背中にかけて走行している僧帽筋下部繊維が延長しています。ストレッチと筋の収縮でバランスを整え改善をはかります。 ・僧帽筋上部繊維のストレッチ <メッセージ> 「あなたの首から肩にかけて、緊張しすぎて固まっている新婦の父がいます。上手に誘導して緊張をとってあげて。まずは右から。首を前に曲げて首を左へ倒したら右に

      • 姿勢が悪いと呼吸にも影響が出る

        高齢になると背中が丸くなる円背という状態になる人が増えます。そういった人たちの呼吸に関わる筋力や肺活量は低下しているということが研究によりわかっています。 運動をするときには酸素を必要としますが、肺活量が低くなると取り込める酸素の量も少なくなるので運動を維持する力が低下します。 日常生活では起きている間はなんらかの運動に関わっているので、それに対しての耐性が低くなっていくということになります。つまり疲れやすくなってくるということです。 高齢者の円背という程ではなくても、

        • デスクワーク中の肩、首、腰の痛みの原因とその対応の考え方

          デスクワーク中に悩まされる肩、首、腰の痛みはどのような仕組みで起こるのでしょうか。 まず、姿勢が悪いことにより筋のインバランス(不均衡)がおこり、筋によっては負荷の大きい状態になります。 筋線維には筋収縮をつかさどる運動神経がつながっていますが、負荷により、その末端から運動神経の興奮を伝える神経伝達物質であるアセチルコリンが過剰に分泌し筋に伝達され、筋線維の持続的な収縮が起きます。 このことで筋内では糖質などのエネルギーの不足が起こり、過敏性物質(内因性発痛物質)が末梢

        「~ツボる語りかけで姿勢改善、生産性アップ~ 脱力系コーチングとリマインダーでデスクワークが変わる」参考文献

          リマインダーのリストの共有機能を使って、職場のグループで姿勢改善に取り組もう

          個人のスマホのリマインダーに直接メッセージを入れて習慣化を促す方法を紹介しましたが、グループで同じ種類の語りかけにしたがって姿勢改善を実施することもできます。 iphoneのリマインダーにはリストの共有機能があり、グループのリーダーが設定したリストをグループのメンバーに送ることができるのです。(送信手段がline の場合icloudを利用) ですから、リモートワークで在宅勤務となった会社のメンバーに対しても、姿勢改善のための語りかけのリストをスマホに送ることで、同じ時間に

          リマインダーのリストの共有機能を使って、職場のグループで姿勢改善に取り組もう

          姿勢は自律神経にも作用する

          自律神経は臓器機能に働きかけ、臓器の収縮や弛緩、分泌などに作用します。一般的に活動性が高くなったり精神的に興奮すると交感神経優位となり、落ち着いた安静な状態では副交感神経優位となります。 この自律神経と姿勢との関係を示す報告があります。近年特に問題になっている、スマホの長時間の使用が主な原因とされる頭部が前方に突出する不良姿勢が、自律神経へ影響するとするものです。 それによると、頭部前方位姿勢で副交感神経の作用の低下がみられ、頭部を後方に戻す修正を行うと即時的に副交感神経

          姿勢は自律神経にも作用する

          姿勢改善の運動も語りかけてイメージ(なで肩)

          「なで肩」を改善するエクササイズ&ストレッチ 女性に多いなで肩は、肩こりの症状の訴えも多く聞かれます。首から肩にかけて走行している僧帽筋上部繊維が延長し、その代償として首から肩甲骨に走行している肩甲挙筋と、肩甲骨の内側から脊柱に走行している菱形筋が短縮しストレスが生じ、肩こり、痛みの原因となっています。それぞれの筋肉に対してアプローチしていきます。 ・僧帽筋上部のエクササイズ <メッセージ>  「あなたはカニです。肩甲骨を上げるのがお気に入りのアクションです」 <解説>

          姿勢改善の運動も語りかけてイメージ(なで肩)

          姿勢がいい人は楽観的でポジティブ?

          落ち込んでいる人を励ます言葉として、「背筋を伸ばして」とか「シャンッとして」などという場合があります。 これは、メンタルの状態と姿勢との関係について、多くの人が経験知としてわかっているということだと思いますが、姿勢が感情に及ぼす影響について調べた研究があります。 少し検索すると引用している論文も複数出てくるので、良く知られた研究のようです。 そこでは、ビデオで映画を見る際の姿勢がメンタルにどのように影響するかを調べています。結果、伸身姿勢がポジティブな意識状態を、屈伸姿

          姿勢がいい人は楽観的でポジティブ?

          姿勢改善の運動も語りかけてイメージ

          前半で、デスクワーク中の姿勢をよくするための語りかけを紹介してきました。 ここでは、今までの生活習慣や動きの癖などで、すでに身についてしまった良くない姿勢を改善する運動を紹介します。 すべて座った姿勢でできるストレッチとエクササイズで、デスクワークの休憩時間にも手軽におこなえるものです。 これらの運動も語りかけとイメージの力を使うことで、効果を最大限にあげることを狙っています。 それではまず、「頭が前に出ている」姿勢に対して、改善のためのストレッチ&エクササイズを紹介

          姿勢改善の運動も語りかけてイメージ

          デスクワーク中の休憩は大切な時間です

          同じ姿勢をとりつづけるのはよくない 今まで、良い姿勢をつくり、それを維持するための語りかけを紹介してきました。 ここで少し矛盾するようなことをいいますと、良い姿勢をがんばって意識し続けるのも、腰部、背部を常に緊張させておくことになり、腰痛、背部痛の原因になってしまいます。 ですので、良い姿勢はホームポジションとしてイメージを保っておいて、意識的に姿勢をラクにする時間をつくり、また良い姿勢に戻るということが大切になってきます。 この点については、のちほど取り上げるリマイ

          デスクワーク中の休憩は大切な時間です

          デスクワーク中の動作、ポジションもイメージで改善

          デスクワーク中は姿勢だけでなく、パソコン作業している時の動作や、そのときの体のポジションも不調を防ぐための大切な要素です。気を付けておかなければいけないポイントも、イメージを使った語りかけで伝えます。 ・座り方 座位で良い姿勢を維持するために重要なのは座骨を座面にあてて骨盤を立てた状態で座るということです。そうすることで脊柱の自然な湾曲も維持しやすくなります。姿勢が崩れると仙骨で座面を支えることになり、その姿勢を維持するために腰部、背部に負担をかけ、腰痛、背部痛の原因とな

          デスクワーク中の動作、ポジションもイメージで改善

          デスクワーク中の理想の環境

          良い姿勢を保つためにデスクワークの環境を整えましょう。環境を変えるだけでも姿勢に変化が生まれ仕事中の疲労、肩、腰などの痛み、コリが軽減し作業効率もアップします。 リモートワークで会社から支給されたノートパソコンを自宅のリビングなどで使用するというケースも多いと思いますが、そういう場合でも環境を整えることで不調を予防、軽減することができます。 ・モニターは上端が目の高さ ノートパソコンを使用している場合は、ノートパソコンの下に台になる厚い本を敷いたりすることで高さを調整する

          デスクワーク中の理想の環境

          デスクワークの姿勢をイメージで改善(巻き肩の人に対して)

          不良姿勢における肩の問題は巻き肩と呼ばれる状態です。肩こりはもちろん、胸部が狭い状態にもなるので、進行すると呼吸機能にも影響がでると考えられます。 <メッセージ> ①「目の前に赤ん坊がいます。肩でいないいないばーのばーを軽くしてみて」 ②「あなたはパソコンに向かいながら、風を前から受けて飛び立とうとしています。肩を開いてなるべくたくさんの風を受けとめようとしてみて」 ③「あなたは車です。肩に付けているヘッドライトでなるべく前方を広く照らして」 <解説> キーボード、

          デスクワークの姿勢をイメージで改善(巻き肩の人に対して)

          姿勢改善は習慣化が必要。リマインダーを活用しよう!

          今までお伝えしてきた姿勢改善のための語りかけでは、なるべく記憶に残り、再現しやすいようにイメージに働きかけてきましたが、繰り返し実施しないと効果がありません。習慣化が必要です。 そのための工夫として、スマホのアプリのリマインダー機能を活用することを提案します。iphoneにはデフォルトで、実施しなければいけない予定などを通知するためのリマインダー機能が装備されています。 これに、今までご紹介してきた姿勢改善の語りかけやエクササイズの語りかけを時間を指定して入力すれば、毎日

          姿勢改善は習慣化が必要。リマインダーを活用しよう!

          デスクワークの姿勢をイメージで改善(頭が肩より前に出る姿勢になりがちな人に対して)

          パソコンを使ったデスクワークでは、ついモニターに頭を突っ込むような姿勢になってしまいがちです。とくにその点に問題があると自覚のある方、ストレートネックの方などに向けてメッセージを用意しました。 <メッセージ> ①「あなたの後ろの壁と頭の間に柔らかいものがあると想像してみて。その感触を後頭部で慎重に確かめて」 ②「押しの強い上司が正面から少し圧をかけていると想像してみて。そして、しばらくそれが続くとあきらめて」 ③「少しだけびっくりして後ろに引いて。そのまましばらく事の

          デスクワークの姿勢をイメージで改善(頭が肩より前に出る姿勢になりがちな人に対して)

          デスクワークの姿勢をイメージで改善(背中が丸くなりがちな姿勢の人に対して)

          デスクワークで習慣化してしまった猫背、頭部前方位、巻き肩などの悪い姿勢に対して、良い姿勢になるように語りかけていきます。そして、あなたの想像力とそこから生まれたイメージを使って自然な変化を体に起こし改善をはかります。 背中が丸くなりがちな姿勢(猫背)の人に対して 繰り返していいますが、解剖学的に無理のない姿勢が脊柱にとっての良い姿勢です。デスクワーク中、背中から腰にかけてどうしても丸くなってしまいがちですが、それを語りかけで解決していきます。 <メッセージ>   ①「頭

          デスクワークの姿勢をイメージで改善(背中が丸くなりがちな姿勢の人に対して)