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姿勢は自律神経にも作用する

自律神経は臓器機能に働きかけ、臓器の収縮や弛緩、分泌などに作用します。一般的に活動性が高くなったり精神的に興奮すると交感神経優位となり、落ち着いた安静な状態では副交感神経優位となります。

この自律神経と姿勢との関係を示す報告があります。近年特に問題になっている、スマホの長時間の使用が主な原因とされる頭部が前方に突出する不良姿勢が、自律神経へ影響するとするものです。

それによると、頭部前方位姿勢で副交感神経の作用の低下がみられ、頭部を後方に戻す修正を行うと即時的に副交感神経をプラスに作用する変化がみられたとしています。頭部から頸部にかけては副交感神経が通っているので影響を受けやすいのでしょう。

このことから、姿勢を良くすることで副交感神経の作用が促され、気持ちが落ち着く方向に自律神経が整う、ということがいえるかと思います。

また良い姿勢を維持することができれば、交感神経と副交感神経の均衡が良く保たれ、頭痛や睡眠障害、疲労感など自律神経のバランスが崩れることによって起こる様々な不調に対しても良い効果が期待できるということになります。

自律神経からくる不調を感じたとき、改善のための選択肢としてすぐに意識できる姿勢から見直してみる、という視点を持ってもいいかもしれません。


(参考)
「頭頚部屈曲角度の変化による自律神経への影響」藤田 裕子、山口 創 第54回日本理学療法学術大会 抄録集

「Is forward head posture relevant to autonomic nervous system function and cervical sensorimotor control? Cross sectional study」
Ibrahim M.Moustafa, Ahmed Youssef, Amal Ahbouch, May Tamim, Deed E.Harrisone


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