見出し画像

姿勢がいい人は楽観的でポジティブ?


落ち込んでいる人を励ます言葉として、「背筋を伸ばして」とか「シャンッとして」などという場合があります。

これは、メンタルの状態と姿勢との関係について、多くの人が経験知としてわかっているということだと思いますが、姿勢が感情に及ぼす影響について調べた研究があります。

少し検索すると引用している論文も複数出てくるので、良く知られた研究のようです。

そこでは、ビデオで映画を見る際の姿勢がメンタルにどのように影響するかを調べています。結果、伸身姿勢がポジティブな意識状態を、屈伸姿勢がネガティブな意識状態を導く可能性があると指摘しています。

伸身姿勢は体を起こした姿勢で、いわゆる正しい姿勢と同義とみていいでしょう。屈伸姿勢は前かがみになった姿勢です。

また、楽観主義かどうかを基準にして姿勢と性格との関係を調べた研究では、背すじが伸びている学生は楽観的に考える傾向があり,背すじが伸びていない学生は悲観的に考える傾向があったと報告しています。

つまり同じ出来事に遭遇しても、良い姿勢であればポジティブで楽観的に捉え、悪い姿勢であればネガティブに捉える傾向があるということのようです。

ポジティブで楽観的なのがすべていいとは限りませんが、ストレスや不安要素の多い現代社会で生きていくうえで、良い姿勢を保つのは大切なセルフケアだといえるでしょう。


(参考文献)
「姿勢と性格との関連についての一考察」伊藤安代 檎谷千代子2 神奈川体育学会機関誌体育研究第 44号: 38-42, 2011

「姿勢と性格との関連についての一考察(2)一男女比較を中心に一」 梅谷千代子、伊藤安代 神奈川体育学会機関誌体育研究第 45号:37-42, 2012)

「姿勢による感情経験および感情表出の変化」 柴田利男 北星論集(社)第38号 March 2001


「~ツボる語りかけで姿勢改善、生産性アップ~ 脱力系コーチングとリマインダーでデスクワークが変わる」目次ページへ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?