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読書感想文 宇野常寛『ひとりあそびの教科書』


宇野常寛『ひとりあそびの教科書』
2023年4月30日発行 河出書房新社

 飲み会と悪口に偏りすぎている今の普通の大人の遊び方を否定し、それとは違う、ひとりあそびの考え方を解説/提案する。
 著者自身が楽しんでいるあそびの例は、街走りから都内でのカブトムシ探し、少し遠くへのひとり旅から、仮面ライダーのフィギュア集めまで様々。
 それらひとりあそびを通して、個々が自分と向き合って精神を豊かにする。そしてそれぞれが自分の好きなあそびについて、自分の考えを発信していく。その発信は少しずつ世界を多様にしていく。
 それはいつかどこかの誰かに良い影響を与えるかもしれない。そうすることで、地獄と化したこの世の中を良くしていこうという本。

 ひきこもり型からアウトドア派まで幅広いタイプの人が、他人の目や今の流行などを気にせず、自分の好きなことに対して、より前向きに取り組めるようになる素敵な本です。
 仮面ライダーに対する著者の本気の情熱も語られており、特撮ヒーローファンの方にもおススメです。

目次

好きな箇所

そして、人間はこういう役に立たない「もの」、そして役に立たないけれどそのそれに触れるだけで価値を感じる「もの」を「集める」と、毎日がとても楽しくなるのだ。そして、それだけじゃなくて、何か生きる上で決定的に大切なことに触れることもできる……とまで、僕は考えている。

第4章「もの」をたくさん集めてみよう 125ページ

↓私がこの本を読んだ影響


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