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「努力」と「感謝」。「自力」と「他力」。八正道という在り方・生き方。

ハイサイ。

「努力」という言葉は使わないで、
「精進」という言葉を使うようにしている五木田穣ごきたゆたかです。

(その理由は、最後まで読んでいただけるとわかると思います)

さて、5年前にこんな記事を書いていました。

「努力」の反対語は、「感謝」である、と。

「努力」は「エゴ」が強い。

いつだったか、この記事をTwitterで誰かがシェアして、それを読んだ誰かが「努力してる人は、感謝しねぇのかよ」的なツイートしてるの見かけました。(それに対して、何か返すとかはしてませんが)

表面上の言葉だけで受け取ると、誤解しやすいかもしれません。
でもね、そういうことじゃないんですよ。

ニュアンスの話をしているのです。
その言葉に含まれる意識(無意識的なもの)というか、
そういうものを言っているのです。

もちろん、努力してる人(頑張っている人)は、感謝もするでしょう。

でも、「努力」という言葉を使うと、無意識に、
「私が頑張っている」「私の力だ」という「エゴ」というか、
そういうニュアンスが出やすいのではないか

という話で、そこを指摘してるわけです。

努力するのは誰?→「私です。」
「私」って誰?
じゃあ、私の力だけでどうにかなるの?

努力+謙虚=感謝

「努力します」という言葉には
「自分の力でなんとかします」
というニュアンスが含まれています。

先述した記事中にも書いておりますが、

「努力」とは、自分の力しか信じないこと。
すべてのことは、自分の力で切り抜けられると思っているという表れ。

一方、「感謝」とは、自分の力なんて大したことない、
自分は周りに支えられていると知っていること。

だから、感謝の気持ちが湧いてくる。

極端に言えば、「努力」とは、自分の力を信じすぎているとも言えます。

過信とも言えますかね。

俺は、努力したからうまく行ったんだ!
ってなってしまいやすいんじゃないかと。

努力する人に、謙虚さがあれば、
感謝する心が生まれるのではないでしょうか。

自力+他力=感謝

なので、努力という言葉の裏には、
エゴが強く出やすい側面があり、
「他力」を使うという発想が湧きにくくなります。

自力で努力するのは、当然ですよ。

そもそも、努力しない人には、
周りもサポートもしてくれない
でしょうし、
努力する人だからこそ、周りもサポートしてくれるでしょう。

でも、謙虚さがない人に、
サポートしようという気持ちは湧くでしょうか?

努力はする。でも、過信しない。
自力だけで何とかしようと思わない。

もっと周りに頼っていいし、
周りのサポートを受けてるからこそ、
今の自分がいるわけですから。

人間は、生まれた瞬間から他力で支えられながら生き、
常に誰か(何か)の支えがある中で生きています。
(無自覚でも)

自分一人で何とかできることなんて、
自分の力で何とかできることなんて、何1つもない
んです。

それを実感すると、感謝の気持ちしか湧いてきませんし、
謙虚さが生まれてきて、「努力します」なんて言えなくなります。
自分の力だけで、、なんて思えない。

そういう意味で、「努力の反対語は感謝」となり、
周りの人のおかげです。おかげさまです。ありがとうございます。
と、なるよねと言っているわけです。

「努力」ではなく「精進」を使う理由

それで、私は「自力」だけでなく「他力」も頼りながら、あらゆることに感謝しながら、自分に出来ることをやっていきましょう(自力)という意味で、「精進」という言葉を使っております。自力も他力も活かすのです。

努力してます!という人は、自力に偏りやすいかなと思います。
自分だけで何とかする!頑張ります!
でも、それってつらくないですか?しんどくないですか?

人は1人じゃ生きていけないんですよ。
人と人との間に生きるから、「人間」なわけで。

もっと、頼っていいと思うんですよねぇ。

周りの力も借りながら、天の力も借りながら(他力)、
自分ででできることはやっていく(自力)。

そう意味を込めて、「精進」という言葉を使っています。

精進とは

ちなみに、「精進」は、元々は仏教用語で、修行を表す言葉です。

その「精進」には、
「身も心も清めていく」というニュアンスがあります。

さらに「精進」の元を辿れば、サンスクリットのvirya(ヴィーリヤ)の訳語で、ヨガ、インドの思想からの流れだと分かります。

そこには「勇者たること」「勇敢さ」というニュアンスが含まれるそうです。

仏教では、仏教を学び、仏道を歩むには勇者のような気概をもって、真摯にたゆまず、勤め努力することが求められています。

そこで、釈迦は、仏教者の八つの生活指針「八正道」を示されました。

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