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色と心を知って、可能性をひらく

「あなたは何色が好きですか?」「何色にしますか?」そう問いかけられること、多いですよね。身近なものではスマホのカラーバリエションが結構多い時など、ちょっと意識したり、悩んだりしがちです。
それは、「色はココロとつながっている」ため、心理を表していくことになるからだと、佑貴つばさ氏は語ります。「色彩心理」の専門家である氏の書籍『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』から、自分の可能性がわかる「色とココロの関係」について学んでみたいと思います。

人は色に支配されている

小さい頃から「あなたは何色が好き?」と訊ねられること、結構多かったのではないでしょうか。ランドセル選びなんてその際たるもの。女子は赤で男子は黒と相場が決まっていた時代から、ピンクとブルーまではおじいちゃんおばあちゃんにも理解ができた世代を通り越し、ローズピンクにラベンダー、キャメルにモスグリーンと、バリエーションが豊かになり過ぎている昨今。子どもも親も選ぶのが大変だよなぁとすっかり他人ごとのあなたも、欲しいデザインにカラーバリエーションがあれば、毎回そのチョイスに悩んでいませんか?

もちろんそれは選ぶ楽しみなのであって、しかもその時々でチョイスが変わることもよくありますよね。
一方で、ジャパンブルー、なでしこカラーといったスポーツを象徴する色や、「浦和レッズのファンだから俺はいつも赤」といったチームカラー推しまで、実は私たちの選択は、色を選ぶことによって自分自身をカテゴライズしている側面も大きいのです。
ジェンダーバイアスも色との関わりが強いため、カラーリングやファッションで自分を解放させることが、心理的な自由を得ることにもつながっていることは周知の通りです。このような社会的背景があることもふまえつつ、なぜあなたはその色に惹かれるのかについて、改めて考えてみましょう。

色があなたの心を表現する

デニムが好きだから藍が好き。そんな趣味趣向から色を意識するようになることって、あなたにもありませんか。もちろん、そこまで具体的に意図を持った選択をしているケースばかりではないでしょう。「ピンクが好き。だってカワイイから!」みたいなことがよくある普通の選択なので、その選択にどういう意味があるのかまで考えることは、なかなかないかも知れませんね。
シャネルの日本法人でビジネス企画管理部門マネージャーを務めていたという佑貴つばさ氏は、「色彩心理」に出会ったことで、「色とココロのコンシェルジュ」として起業したという異色の人。その佑貴氏は、次のように明言します。

あなたが惹かれる色は、あなたの心を表現しています。
あなたの周りにある色は、あなたの心に影響を及ぼしています。


そして、色には優れた力があるということを説明してくれます。

「色にはチカラがあるのです。色はあなたをサポートしてくれます。今あなたが必要としているものを補ってくれますし、あなた自身がまだ気づいていない「大切なもの」に気づかせてくれるのです」

深層心理をひも解く色

私が惹かれる色が、私の心を表している。確かにそう言われれば、そんな気持ちになってきますよね。趣味趣向やマイルール的に決めているものを除けば、気分がいい時は明るいものを選ぶ気がするし、嫌なことがあって落ち込んでいる時は、無意識にダークなものを選んだり、部屋をいつもより暗くしたくなったり……。佑貴氏は、そこに色を選ぶ「意味」があるといいます。

「色は、体験・記憶、イメージとつながっていて、人は『意味』を持たせています。意識していなくても、自分の心と身体に必要な色を選んでいるのです。無意識に選んだ色にも『あなた自身』が表現されているといえます」

つまり、自分が意識して選んでいると思っている色は、実はその時々の感情や記憶、体験によって「選ばされている」ともいえそうです。逆にいえば、なぜその色を選んでいるのかを考えることで、自分自身の内面や、趣味趣向と向き合うことができるということでもありますね。佑貴氏はこう解説します。

『惹かれる色』のイメージや象徴的な意味を読み解くことで、深層心理に閉じ込めたあなたの本当の気持ちを見つけることができます。色を通して、あなたの無限の可能性に気づくこともできるのです。また、色のイメージ効果で気持ちを変えることも可能なのです」

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色が持つイメージを知る

色を選ぶことが自分の深層心理とつながっているということは、その意味を知るためにも、なぜその色を選んだのかということの先にある、「色の持つイメージ」「色の心理」を理解しておく必要があるでしょう。
本書の中から抜粋し、一部をご紹介しましょう。

■赤の心理
赤・オレンジ・黄など「暖色系の色」は、「心のエネルギーが外向き」「活動的」になっている時に惹かれやすい色です。また「そうなりたい。それが必要」と思う時に惹かれることもあります。

●色の持つイメージ・意味
活動的・自信・情熱・達成感・エネルギッシュ□刺激・興奮・発散□怒り・自己主張・闘争心

●どんな気持ちの時に惹かれるか?
何かを達成したい・自信がある・活動したいエネルギーに溢れている・強い感情を表現したい・エネルギーを必要としている・怒りの気持ちがある

●ココロの変化
・寒色系「青」から暖色系「赤」へ移り変わる場合
これまでは、立ち止まって自分の気持ちを見つめる時期だったのかもしれません。また、冷静に考え、慎重に物事を進めてきたのではないでしょうか。
でも今は、「とにかく行動したい」「チャレンジしたい」と思い、そのために活動のエネルギーが欲しいと感じているのかもしれません。

●色のイメージ効果を取り入れたいのは、どんな時?
自信を持ちたい・リーダーシップを発揮したい・エネルギーが欲しい・ストレスを発散したい(画用紙にクレヨンなどで表現して発散)・体感温度を上げたい


■青の心理
青を中心とした「寒色」は、心のエネルギーが「自分の内側に向かっている時」「冷静な時・集中している時」に惹かれやすい色みです。また「そうなりたい」と思う時に惹かれることもあります。

●色の持つイメージ・意味
冷静・集中・自立・自由・知性・理性・信頼・爽快□自己抑制・孤独・悲しみ

●どんな気持ちの時に惹かれるか?
立ち止まって、自分を見つめたい・冷静に物事を進めたい・自由を感じている・自立したい・気持ちを抑制している・孤独を感じている・悲しみを抱えている

●ココロの変化
・暖色系「赤・オレンジ・黄」から寒色系「青」へ移り変わる場合
これまで、意欲的に、外向的に動いて忙しかったし、楽しくてずっと走り続けてきたのかもしれません。でも今「立ち止まって自分の気持ちを確認したい」「少し冷静に、慎重に考えたい」という気持ちに変化しているのではないでしょうか。

●色のイメージ効果を取り入れたいのは、どんな時?
冷静に判断したい・心を静めたい・気持ちを集中したい・自分の内面を見つめたい・体感温度を下げたい

本当に求めているものに出会うために

ここまで読まれた賢明なあなたは、こう考えたのではないでしょうか。「色によって深層心理が表されているのならば、意図を持って色を選ぶことで、自分自身の進むべき道を鼓舞したり、パフォーマンスを上げることができるのでは」と。

佑貴氏が色彩の道に入ったきっかけは、シャネルに勤めていた当時、「色彩心理」ワークショップに参加し、「ぬり絵」に使った色から自分の心にある「葛藤」を知ったことだったとか。そこから、「ああ、私はやっぱり今の仕事ではなく色彩の道に進みたいんだ」と気づいたというのです。佑貴氏は語りかけます。

あなたがずっと探しているものは何ですか?
あなたの心を本当に満たしてくれるものは何ですか?


いかがでしょうか。「色とココロ」の関係について、興味が湧いたのではないでしょうか。
本書は、色と心理にまつわる知識のみならず、数多くのワークを通じて、読者自身のココロの状態や、自身が今何を求めているのか、何を選択しようと思っているのかについて、気づかせてくれます。気になった方はぜひご覧ください!

第一章までの無料全文公開も合わせてお楽しみください!


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