講師エッセイvol.30 ホノカ先生/台湾留学記
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初めまして、講師のホノカと申します。日本の高校を卒業後に台湾の大学に正規留学し、現在はスペインで交換留学をしています。
台湾留学を決めたきっかけ
台湾留学を決めた理由は、香港で育ったのに中国語が話せなかったからです。私は両親の仕事の関係で10歳から香港で生活をしていました。香港は広東語が主に話されていますが、中国語も義務教育の1つとして取り入れられています。そのため、広東語と中国語の2カ国後を話すバイリンガルがほとんどです。こんな環境にいながら、私は日本人学校に在籍し、日本語と英語ベースで学習をしていたために、全く中国語を学ばす、文化すらも知ることができませんでした。
中学校を卒業後、大阪の高校に進学しました。この時に、自分が中国語を話せないことがコンプレックスになりました。地元の中学校出身の生徒が多い高校だったので、「何中出身？」と聞かれるのが日常茶飯事でした。香港の中学校と答えると、「ほんなら中国語ペラペラやん！」と言われ、微妙な顔をして「それがな、一言も喋られへんねん」と答えるのが苦痛で仕方なかったです。どうにかしてこのコンプレックスを解消したいという思いで、中国語を学べる塾に高校2年生から通い始めました。これが後に台湾留学を決めたきっかけの1つになります。
英語を学ぶことがとても好きだったので、初めはオーストラリアやアメリカなどの大学を視野に進路を考えていましたが、学費が高いため海外留学を諦めようとしていました。そんな中、台湾の大学であれば学費を抑えることができ、かつ英語を学びながら中国語もペラペラになるのではないかと考え、台湾留学を決意しました。台湾の大学の出願は大学、学部によって異なりますが私はessay、study plan、高校のGPA、自己PR動画3分間、IELTS5.5が求められました。
台湾での日々
台湾留学での生活は、毎日が新鮮でとても楽しかったです。生活面での文化の違いとして、まずは外食文化が挙げられます。多くのアパートメントにはキッチンがついていません。1人暮らしなら外食、もしくはテイクアウトの方が安いです。なので、私は1人暮らし生活が今年で5年目になりますが、料理が全くできません！
あとはスーツを着ている人が少ないです。台湾の会社でインターンをしたり、働いたことがありますが、ボスも同僚もTシャツに短パンなどを着ていてカジュアルです。また、職場の雰囲気も日本と比べるとアットホームなところが多い感じがします。
さらには外国人率の高さに驚きます。大学によりますが、私の大学は多くの国から留学生が来ています。台湾で仲良くなった国の友達はホンジュラス、パラグアイ、グアテマラ、パナマ、韓国、アメリカ、イギリス。南米の生徒がとても多いです。台湾政府の奨学金の影響と聞いたことがあります。また、台湾ではなく、韓国留学をしているのかな…？と思うことも多々あります（笑）私の仲良しの友達の多くが韓国人なので、知らぬ間に韓国の文化や言語を学んでいます。どの大学にも留学生は在籍しているはずなので、グローバルな友達を作れるかは自分次第だと思います。
台湾の大学での教育・授業の面白さ
台湾の大学での教育についてですが、環境は整っていると思います。私の大学では24時間利用できる自習室やディスカッションルームなどの施設も豊富です。図書館は5階建てで多くの言語の資料が保管されています。
また、大学に入った際には台湾人のボランティア学生が新生活をサポートしてくれます。ほとんどの授業に助教授がいるので、授業についていけない時はいつでも質問できます。授業内では座学だけの授業が少なく毎回ディスカッションやプレゼン、先生との討論などアウトプットが多いと思います。
私が在籍していた大学では面白い授業がたくさんあります。そのいくつかをご紹介します。
①恋愛中国語
「ナンパされたらどう断るか」や、台湾人をデートに誘う方法などが中国語での実践形式で学べます（笑）
②Edible insects
昆虫食にフォーカスを当てた授業です！
③International Companion Learning
外国人と触れ合う機会が少ないような、台湾の田舎にいる小・中学生にグローバル教育をするため、台湾大学の留学生が英語で自分の国の文化を教えます。この授業は台湾大学と文部科学省の連携により行われています。
④Summer Intern
夏休みに行われる、留学生のためのインターンシップです。大学がスタートアップ企業や大手企業、NPOなどと提携し、留学生にインターンシップの機会が与えられます。
台湾の大学では、想像以上に英語での授業数が多いのも特徴です。台湾留学では、中国語しか伸びないと思われがちなのですが、英語のスキルなども大きく伸びます。
台湾の大学に5年間在学しましたが、収穫の多い大学生活でした。勉強面だけでなく人として成長させてくれる機会でした。
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