スクールミステリ小説【その日朱音は空を飛んだ】極力ネタバレなしの感想文

既にお読みになった方にはご理解いただけると思いますが、この本に関しては何を書いてもネタバレになってしまうので、あらすじに関することは基本的に書きません。
※最後に少しだけ触れています。⚠️マークで注意を促しています。

正直、みなさんにぜひ一読を勧めます、ともあまり思っていません（←だったら記事にしなきゃよくない？💦）

ですが、皆さんに何も発信せずにスルーしてしまうのは、note大学読書部の一員としてなおもったいないと思わせる魅力がこの小説に存在することもまた事実なので、あまり長くならないようにご紹介しようと筆を執っている次第です。

タイトル：『その日、朱音は空を飛んだ』

その日、朱音は空を飛んだ (幻冬舎文庫)

初版は2018/11/22、今年４/８に文庫版が出ました。

著者は武田綾乃さん。まだ20代の女性ですね。『響け! ユーフォニアム』シリーズの人、といえば多くの方がご存じだと思います。

タイトルの意味は、最初の数ページ「プロローグ」を読んだ瞬間にわかります。この記事では明かしませんが、Amazonのあらすじや本の背表紙などを見るだけでも判明してしまいます。

ジャンルは「スクールミステリ」と謳われています。

最初の「プロローグ」で「ある事件」が「ある人物」の視点で描かれ、その後は章ごとにそれぞれ異なる登場人物の視点で、その事件の前後が描かれていきます。
ゲームに詳しい方には、サウンドノベルの『街』とか『かまいたちの夜×3』みたいな感じ、と言えば伝わるかもしれません。（少々古い作品ばかりでごめんなさい。コペルくんチョイスなので💦）

かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相

登場人物が多く、また男女間は名字で呼ぶのに女の子同士では下の名前で呼んだりして把握しにくいので、出てきた人物のフルネームや関係性などをメモしながら読むと読みやすいと思います。

ミステリーが好きな方なら、「湊かなえ」さんという作家名と「イヤミス」という言葉はご存じでしょう。「読んだ後に嫌な気分になるミステリー」（誉め言葉）という意味です。『その日、朱音は空を飛んだ』もそんな感じの作品だと思います。（disってません！誉めてます！）

リバース (講談社文庫)

※湊かなえさんなら私は『リバース』をおススメしますが、皆さんのお気に入りは何ですか？コメントで教えてくださいね💕

⚠️以下、少しだけ登場人物や物語について触れますのでご注意ください⚠️

スクールカースト、日本社会や学校教育および家庭教育の歪さ、大人の汚さに匿名社会の残酷性など現代的なテーマがこれでもかと描かれていきます。学校の実施するアンケートとSNSがとても効果的に使われています。

作中に主要人物としては３人の男子生徒が出てくるのですが、これが３人とも清々しいほどのクズ人間っぷりです。※一人はそこまででもないかもしれませんが、逆にフツーによくいそうだからエグく感じられるクズさがあるように私には思えました…。

いつも成績優秀な女の子に勝てず、毎回２位の成績の男子が出てくるのですが、父親に「女に負けるなんて情けない」という叱責を受けるんですよ。
別にこの小説を非難したいわけではまったくないのですが、「令和になってもまだこんなシーンが物語として成立してしまうのか」と、日本に対して暗澹たる気持ちになりました。個人的にはココが最も萎えたかな💦
あと全体的に、男がキホン的にエロくて変態です💦

というわけで、日本社会のダメな点をこれでもかと味わえて暗い気持ちになれること間違いなしです（←まったく勧める気がないっ笑😝）
…些か冗談が過ぎました💦いろいろと考えさせられますし、伏線の張り方や謎解きの要素もよくできていますので、ぜひ注意深く、かつ２度読みしてほしい小説です。

最後までお読みいただき、真にありがとうございました🙇‍♀️今後もがんばりますので励ましのスキ・コメント・フォロー・サポート・おススメ・記事の拡散などしていただけますとめっちゃ嬉しいです。フォローは100％返します。今後とも有益な情報発信に努めますので応援よろしくお願いします🙇‍♀️

最近はなかなか本を読む時間が取れないのですが、頑張って読書系記事も書いていきたいと思います。乞うご期待✨またねー！💕

🌸🍃この記事の執筆者、Book Partnerは、コペル＆アヤでした🐣

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⚠️『その日、朱音は空を飛んだ』は読み放題の対象ではないのでご注意ください。

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⚠️コメントはネタバレがないようにご配慮をお願いします🙇‍♀️

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