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国が存否すら隠していた【赤木ファイル】ついに公開!森友問題の時系列

☆ついに公開された「赤木ファイル」

2018年3月7日、森友学園問題に関して公文書の改竄を強要されたことを苦に財務省近畿財務局の上席国有財産管理官・赤木俊夫さんが自宅で首つり自殺を図り亡くなった許し難い悲しい事件。

赤木さんの妻・雅子さんが国と当時の財務省理財局長・佐川宣寿氏個人を相手取り損害賠償を請求している裁判(大阪地裁、中尾彰裁判長)で22日、国が長らくその存否すら明かしていなかったいわゆる「赤木ファイル」、亡くなった赤木さんが森友学園への国有地売却をめぐる公文書改竄の経緯を記した公文書がついに公開されました。翌23日に行われた第4回口頭弁論において、大阪地裁は赤木ファイルを証拠として採用することを決定しました。

全部で518ページにもおよぶ「赤木ファイル」は、これまで必死に政府がその存否すら隠してきた理由がよくわかる、非常に生々しい内容を含むものでした。この記事では、そもそも森友事件についてあまりよく知らないという方でも理解できるように、時系列も含めキホンから簡潔にご説明してみます。

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☆森友問題の時系列

赤木ファイルによって初めて明らかになったことも含めて、簡単に時系列を振り返っておきます。

✅2016年6月
財務省近畿財務局が学校法人森友学園に、国有地(大阪府豊中市野田町)を鑑定額からおよそ8億円も値引きし1億3400万円で売却。

✅2017年2月9日、朝日新聞が以下の内容を報じる。
〇財務省近畿財務局が森友学園に払い下げた国有地の売却価格が例外的に非公表となっていること。
〇朝日新聞の調査によれば売却価格は豊中市に売却された国有地(14億2300万円)の1割程度で、他の学校法人が7億円前後で交渉するも近畿財務局が「価格が低い」として断念した経緯のある土地であること。
〇森友学園の理事長・籠池泰典氏は日本会議大阪の役員で、安倍首相(当時。以下同じ)の妻・安倍昭恵氏が同校の名誉校長であること。

✅2017年2月17日の衆議院予算委員会で、安倍首相が答弁で以下の内容に言及。
〇私学設置認可や国有地払い下げに私(安倍首相)や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める。
〇(「安倍晋三記念小学校」の名目で寄付が募られていたとの指摘に対し、)初めて知った。私の考え方に共鳴している人から「安倍晋三小学校」という名称にしたいとの話があったがお断りした。現役の政治家である以上、私の名前を冠にするのはふさわしくない。

✅上記の発言のあと、安倍首相が菅義偉官房長官(当時)に「私の家内の名前も出ましたから、しっかりと徹底的に調べるように」と指示。(後の国会答弁で本人が認めるところによる)

✅2017年2月22日、上記指示を受け、菅義偉官房長官が財務省の佐川宣寿・財務省理財局長、中村稔・総務課長、太田充・大臣官房総括審議官(いずれも当時)を呼び出す。

✅2017年2月26日、財務省が初めて近畿財務局に対してメールで公文書改竄を指示。(※「赤木ファイル」により今回初めて判明。内容の一例は以下のとおり)
〇「今後開示請求があった際のことを踏まえると、現時点で削除した方が良いと思われる箇所があります。」
〇「近畿局の決裁文書につづられている調書等を修正・差し替えするとともに、当該修正後の文書を本省にメール送付いただけますでしょうか。」
〇安倍昭恵氏に関する記述の削除について「できる限り早急に」行うこと。(※この指示を受け、安倍昭恵氏に関する記述の削除が一連の改竄の初日に行われたことがわかっています。)
〇安倍昭恵氏をはじめ、安倍首相や麻生太郎財務相ら政治家の名前を削除するための修正内容を具体的に指示する資料も添付されていた。

✅2017年3月20日、佐川宣寿・財務省理財局長が近畿財務局に以下の内容を指示。(※「赤木ファイル」により今回初めて判明)
〇売払決議書(売払調書)については国会答弁を踏まえ、「調書の開示により新しい情報を与えることがないよう」修正を行うこと。

✅2017年3月23日、籠池泰典氏の証人喚問。以下の内容などを証言。
〇「はい。そうですね。もう九分九厘でき上がっていて、高げたを外された、はしご段を外されたという思いですね。」
〇「(はしごを外したのは)松井一郎大阪府知事というふうに思っています。」
※余談ですが、私人でも証人喚問された例は籠池泰典氏の他にもたくさんあることを明記しておきます。

✅2018年3月2日、朝日新聞が森友問題に関して公文書が改竄された疑いがあることを初めて報道。

✅2018年3月7日、財務省近畿財務局の上席国有財産管理官・赤木俊夫さんが自宅で首つり自殺を図り亡くなる。

✅2018年5月31日、大阪地検特捜部が佐川宣寿氏および財務省職員ら計38人を不起訴処分。いずれも「容疑不十分」または「容疑なし」。
※2019年3月15日付で大阪第1検察審査会は不起訴になった佐川宣寿氏ら財務省職員10人について「不起訴不当」と議決。これを受け大阪地検特捜部が再捜査を行う。
※2019年8月9日、大阪地検特捜部が財務省職員10人について改めて不起訴処分。前の検察審査会の議決が「起訴相当」でなく「不起訴不当」であったため、検察審査会による再審査や強制起訴の可能性はない。これにより刑事事件としての捜査は終結。

✅2018年6月4日、財務省が大臣官房秘書課及び同課首席監察官室を中心に行われた調査による「森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書」をとりまとめ公表。併せて財務省は幹部ら20人の処分を発表。
※しかし、公文書改竄への佐川宣寿氏の関与が要領を得ない表現によってぼかされているなど、「赤木ファイル」に比べるとその内容は不十分極まる水準である。

✅2020年3月、妻の雅子さんが「夫の死の真相が知りたい」と、国と佐川宣寿氏に損害賠償を求め大阪地裁に提訴。「赤木ファイル」の提出も求める。亡くなった赤木さんの遺した手記や遺書も公開。

✅2021年5月6日、これまで存否すら「明らかにできない」としてきた国が一転、赤木ファイルの存在を初めて認める。提訴から1年以上が経過。

✅2021年6月22日、雅子さんのもとに「赤木ファイル」のコピーが届く。翌23日に第4回口頭弁論。現在に至る。

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☆市民と野党の共闘で安倍前首相・菅義偉首相の責任を徹底追及!

以上、各種報道ではバラバラに示されている時系列をわかりやすくまとめてみました。財務省の言う「(文書の)修正」とはすなわち「公文書改竄」に外ならず、有印公文書の改竄(変造)は1年以上10年以下の懲役刑となる極めて重い犯罪です(刑法155条2項)。刑罰の重さで言えば殺人や放火、強制性交等に次ぐ重さと考えてよいでしょう。改竄の事実は明らかであるのに、誰一人としてこの件で刑事責任を負っていないというのは自称先進国たる民主主義国家として極めて異常です。

改めて時系列を見てみると、一介の理財局長がこのような大規模な国家的犯罪を独断で実行できるわけがなく、安倍官邸や当時官房長官だった菅義偉首相が公文書改竄を佐川宣寿氏に命じていたことは状況証拠から明らかだと言えます。安倍前首相が「森友問題に関わっていることが判明したら国会議員を辞める」と答弁した直後に公文書改竄が行われたことに加えて、この記事では割愛していますが日本共産党が独自入手した文書の内容など、あらゆる状況が安倍官邸・菅義偉首相の関与を示しています。

公開された赤木ファイルにはなおマスキング(黒塗り)された部分が多くあり、しかも雅子さん側代理人の松丸正弁護士によれば、国が提出したファイルには『別添資料にて局長説明を行った』と書かれたメールに別添資料がないなど、まだまだ欠けた部分があるようです。

赤木ファイルで多くの新事実が明らかになったにもかかわらず、麻生太郎・財務大臣は「財務省としてできる限りの調査を尽くしており、再調査は考えていない」などと再調査を拒否、23日には記者団からの取材要請も断っています。

この期に及んでも真相解明と情報公開に後ろ向きで不誠実な政権与党の態度に激しい憤りを覚えざるを得ません。雅子さん側の代理人弁護士はマスキング部分を外す要求をしていく方針を会見で語っています。個人情報が漏れる恐れを理由に原本提出を拒む国側に対し、黒塗りを外した全ての原本を裁判官のみで確認する方法が雅子さん代理人側から提案され、国側は7月の次回協議までに検討するとしています。

これとは別に、WADAさんがすべてのマスキング部分について財務省に開示請求をかけているようです。また、野党は赤木ファイルについての委員会の開催を要求、麻生財務大臣の出席も求めていましたが与党側は拒否、今日24日に非公開の場で、財務省の理財局長らに対して質疑が行われることになっています。

ネトウヨは「まだ森友やってる」「そんなことよりコロナ対策やれ」などとバカ極まる発言を繰り返しますが、公文書を平然と改竄する政権が真っ当なコロナ対策などするはずもありません。そもそも森友問題(だけではないですが)に時間と労力を割かれるのは、自ら積極的に説明責任を果たさない政権与党の側にすべての原因があります。「市民と野党の共闘」で真実を明らかにし、安倍前首相・菅義偉首相の責任を徹底追及していきましょう!

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☆おわりに 究極的には「政権交代」がマストな理由

伊藤詩織さんの件でも、検察のはたらきが不十分であるためやむを得ず民事訴訟という手段で真相を明らかにする努力がなされました。最近では民事訴訟に加えて開示請求という手段も有効に機能しています。与えられた権限が決して大きくはない野党も、合同ヒアリングや閉会中審査など手を尽くして種々の問題について追及してくれています。

もちろんこれら、できる限りの手を尽くすことはとても重要ですし大きな意義があることです。しかし、民事訴訟や検察による刑事責任の追及などだけでは一定の限界があるのも事実です。刑事責任は必ずしも政治責任のすべてを含むものではないからです。ですから疑惑の真相解明や政治責任の追及には、究極的には私たち主権者が選挙で野党を勝たせることで政権交代を実現することが必要かつ極めて効果的です。

なぜなら、自公が少数勢力となれば、偽証罪のある証人喚問で関係者全員を片っ端から呼び出して証言させたり、記録の提出を求めたりなど強力な国政調査権を行使できるようになるからです(憲法62条、議院証言法など)。検察が追及できるのは「犯罪の有無」という刑事責任だけですから、政治責任を追及できるのは国会だけなのです。

国会運営の観点などから枝野新政権がどこまでやるかはわかりませんが、私としては、「桜の会」や「河合夫妻の1.5億円大規模選挙買収」なども含めこの8年以上に及ぶすべての疑惑を徹底的に追及し、自民党が二度と表舞台に立てなくなるくらい完膚なきまでに調査を尽くしてほしいと切に願っています。トコトン調べれば自民党からは大量の逮捕者が出る可能性も十分にあると私は考えています。

立憲民主党は「自民党による悪事の徹底追及」「安倍・スガ政権下で成立したすべての法律について精査し、必要な改廃を行う」の2点を公約に盛り込むべきだと思います。このことも立憲民主党にご意見として送っておきます。皆さんもよければこちらからご一緒にお願いします🙇‍♀️


「赤木ファイル」の冒頭で、亡くなった赤木さんは以下のようなことをつづっています。

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🍎「現場の問題意識として決裁済の文書の修正は行うべきでないと財務省本省に強く抗議した。本省が全責任を負うとの説明があったが納得できず、過程を記録する」

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必死の覚悟で遺された良心と正義。私たちはこれに応えなければいけません。もう不正義がまかり通る日本が続くのは嫌です。正義が勝つ国を将来世代に遺せるように全力で闘う決意です。まずは7/4の都議選で野党を大躍進させるべく努力します。賛同してくださる方はこの記事など大拡散してくれたら嬉しいです。

最後までお読みいただき真にありがとうございました🙇‍♀️今後もがんばりますので励ましのスキ・コメント・フォロー・サポート・おススメ・記事の拡散などしていただけますとめっちゃ嬉しいです。フォローは100%返します。またねー!💕


🌹社民党の福島みずほ党首が、死刑廃止やジェンダー平等の推進、子育て支援などの活動に積極的に取り組んだということで、フランス共和国より国家功労勲章「シュバリエ」が授与されました!✨めっちゃ名誉です!公文書改竄を命じて善良な公務員を死に追いやった自民党との対比よ💢

🌹野党共闘の考え方。

🌸🍃この記事の執筆者、Study Partnerは、コペル&アヤでした🐣

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