週末岐阜県民 〜兄弟で地元下呂を見つめ直す〜
「生まれ育った下呂を離れて何年も経つと
地元のことが分からなくなる」
そんなことを口にした弟を連れて
下呂温泉街のまちあるきへ
50枚の写真とともに
地元下呂への想いを綴ってみた
今までは下呂を訪れる人々へ
足湯とか温泉寺とかせせらぎの小径とか
分かりやすい場所ばかりを紹介していたけど
切り取り方や見方を変えると
こんなにも下呂は楽しいんだと実感できた
紹介したい場所が多くて
長文になってしまった今回の記事だけど
最後にもう1つ紹介したい場所
左手には飛騨牛握りが人気の湯島庵
右手にはバターおにぎりが人気のバタースタンド
どちらも大行列の絶えないお土産屋
一方は古風な作り、もう一方は現代風な作り
景観としての統一感は感じられない
正直思うこともいろいろあるのだか、
これが下呂らしさなのだとも思った。
温泉を軸をした求心力は昔から変わらず。
一方でまちの多様性やSNSによる発信が増えた。
結果として若い世代の観光客が集まった。
高山みたいな歴史や自然や活気は少なくて、
飛騨のようなまち一体の共助は弱くて、
白川郷のような文化や慣習はないかもしれない。
「下呂は温泉がある。でも温泉しかない。」
そんな言葉は何度も聞いて育った。
そして本当にそう思って過ごしてきたのが
私たち兄弟のような若い世代だ。
でもそれはただ知らずに過ごしてしまっていただけで、
本当はまちもひとも魅力に溢れていた。
若い世代がたくさん訪れるまちだけど、
若い世代を中心に人口流出が進むまちでもある。
そんな私たちも地元を離れてしまった1人だ。
生きる選択肢が多様になった現代だからこそ、
戻るか戻らないかといった選択肢だけではなく、
新たな生きる選択肢を選んでもいいと思う。
その上でこの問いかけにも応えたい。
「私たちが地元にできることは何だろうか。」
週末岐阜県民の目標は、
岐阜県の全42市町村を巡ること。
この目標の先には、
地元を深く知ること。
地元をもっと好きになること。
共感する人を1人でも増やし、つながること。
そのために週末を有効に使ってみる。
誰にでもできる1歩から始めてみればいい。
「次はもっと下呂のこと案内できそうやね。」
そう言葉を交わし、私たちは下呂をあとにした。