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【老父母との旅行】イタリア珍道中②街歩き(ローマ)
投稿:019
【記事の要約】
海外に一度も旅行した経験のない両親を
日本国外に連れ出すと何が起こるのか?
「両親にも一生に一度は世界を体験してもらいたい」。
そんな気持ちでイタリア旅行に繰り出した親子旅を振り返る。
今回の記事は「ローマ観光初日の様子」がテーマ
ローマに到着!ホテルに荷物を預けようとするが
ローマ・テルミニ駅を出て10分ほど北の方角に歩き、
荷物を預けるために予約していたホテルへ向かう。
ところが、レセプションはお昼休憩で人がおらず開いていない。建物に入ることができないよう鍵まで閉められている。
仕方なくホテルのはす向かいにある、レビュー評価の高いイタリアンの店を訪ねたものの、ここもお昼休憩中。
「ごめん!また夕方来てね〜」と笑顔で返されてしまった……。
重たい荷物を持ったまま空腹に耐えていると、
今度はにわか雨まで降ってきた!
何とか近くのアパートメントらしき建物の共有スペースに雨宿りできる場所を発見して雨風を凌ぐ。
ホテルに連絡を取るため、父が日本で借りてきたWi-Fiルーターの電源を入れるが、電波がまったく機能しない。
電源を入れ直したり、説明書を広げて雨に濡らしたり格闘するがお手上げの状態になった。
雨が次第に強くなり、土砂降りのなか20分が経過した頃、ホテルに入っていく人影が!
急いで後を追うとホテルのレセプション担当の女性だった。
事情を伝えて、チェックイン前に荷物を預かってもらえることができた。
実際は預けるというより、空いているスペースに置かせてもらっただけなのでセキュリティ面はあまり期待できそうになかった。
貴重品や街歩きに必要な道具だけ持ち、心機一転、ローマの街に繰り出す。
母、リモンチェッロにハマる
雨は次第に弱くなって、歩きやすくなってきた。
ローマの荒々しい石畳の坂に懐かしさを感じて進む私とは対照的に、
両親は空港での移動以上にゆっくりと周囲を見回しながら歩き、止まる。
そんな両親の姿を少し先から眺めてペースが早すぎないか気にかけていると
最初の目的地、サンタ・マリア・マッジョーレ教会に到着した。
黄金の天井に壮麗な装飾が美しい、ローマ屈指の教会。
![](https://assets.st-note.com/img/1719016308181-mQrBsXFK9W.jpg?width=800)
元々音楽家で演奏を生業としていた父は宗教音楽に触れていた経験もあり、
実際にヨーロッパの教会建築を目の前にして感動していた。
一方、母は一人でどんどん教会内を進んでいき、途中で見失った(笑)
サンタ・マリア・マッジョーレ教会から坂道を進み、
リストランテ・テーマというイタリアンに向かう。
オマール海老のリゾットやポモドーロのパスタなど
美味しい食べ物を楽しめる。
でも、それだけじゃない。
このレストランのいいところは、一通り食事が終わると
リモンチェッロというレモンを使った
甘いリキュールをサービスしてくれるところ
(店員とコミュニケーションを取り、
しばらく食事の余韻に浸っていると
提供してもらえることが多い)。
イタリアでは有名なお酒で、
度数も40度前後とかなり高い。
母がこのリキュールにはまってしまった。
日本ではほとんどお酒を飲むことのない母が
「おいしい」と言ってショットグラスをあおっている。
ちなみに父は下戸なので文字通りなめる程度で顔を真っ赤にしていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1719016440378-JG22RyOrbN.jpg?width=800)
ローマの街歩きは体力勝負
昼食後はさらに西へと歩いていく。
ローマの街並みは美しいけれども、勾配が急な坂が多い。
私はすたすた歩いていけても、階段の上り下りに両親は苦労していた。
膝の調子がよくない母の腰を父が支えて押し、私は前から母の手を引く。
公共交通機関を使うことも考えたけれども、
まずは街を歩きたいというのが2人の希望だったから仕方ない。
しばらくするとトラヤヌスの記念柱と
その奥にヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂が見えてきた。
随所で感動して止まる両親。すべてが新鮮なのだろう。
スケジュールはどんどん押していくが、両親が満足ならそれでいい。
![](https://assets.st-note.com/img/1719016609304-F5aMZ2y56L.jpg?width=800)
この時期のローマはすでに暑かった。
歩き疲れと喉の渇きだけではなく、熱が体にこもって苦しい。
次なる目的地のパンテオンではどこが最後尾なのかわからないほど長い入場列を広場に作っていた。
当時はまだ入場料導入前だったので、無料で歴史ある建築物を見れた。
ドーム状の天井には穴が開き、数時間前まで降り続いていた雨のせいか、
床が濡れている。だが、床にも排水用の小さな穴が目立たないように開けられていたのが印象的だった。
ジェラートにハマったのは父
パンテオンのそばにジェラート屋があった。
金額に応じてフレーバーやコーンかカップ、サイズの違いを好きに選べる。
ここまで歩きっぱなしで疲れ切ったこともあり、母からジェラートを食べたいと提案があった。
母は「イタリアに行ったら絶対にジェラートを食べたい」と豪語していた。
対して、父は無言で首をかしげて、暗に「そんなもの買う必要があるのか?」という我が家では恒例の態度で応じる。
私は母と一緒にジェラートを買いに行って、3人で分け合えるぐらいの量を試しに買ってみた。
いざジェラートを堪能し始めると、母はもちろん喜んだが、それ以上に父の様子が変わってきた。
今度は父がジェラートにはまってしまったらしく、
私たちの分を忘れるほどジェラートを夢中で食べていた。
以後、旅行の間、ジェラートを見つけるたびに父は食べたがった。
あえてローマの街を歩いて感じたいという両親の希望に添い、
最後は記念堂の上層階に上って、コロッセオやフォロロマーノを遠くから眺めた。
もはや外食する元気も残っていないほど両親は体力を消耗している。
帰り道に地元のスーパーに立ち寄り、ホテルの客室で食べられる総菜やパンを買うことにした。
今回の記事はここまで。
次回は滞在したローマのホテルについて綴る。
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