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絶対的な価値観は存在しない -歴史的俯瞰をする力-

おはようございます!
6月だというのに、あっという間に焼けているので、7月には松崎しげるになる予定の今日この頃です。
#もう黒い
#日サロではない
#天然もの

さて、今日も読書メモの回です。

『歴史思考 (著:深井龍之介)』

前回は、武則天の影響をマクロの視点でみることにより、長期的なスパンで物事を観ると何がどうなるのかはわからないけれども、脳では理解できないレベルでの因果関係が存在するということを学びました。

今回は、僕たちの常識『当たり前』を考える回です。
この本の目的として、著者は‟メタ認知”という言葉を使い、自分を取り巻く状況を一歩引いて客観的に観ることを勧めています。

メタ認知を用いることにより、僕たちが『当たり前』と思っていることが、歴史的に観ると非常識であることが見えてきます。

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性について

ノーマルな男性は、男性に欲情をしない。
現代の価値観において常識とされることは、歴史的に観るととても特殊であることがわかります。古くは古代ローマから、近年では江戸時代の日本においても、どこのどの文明でも共通をして、男性と男性が普通であったのです。
それが変化をしたのが、ユダヤ教やキリスト教の出現であり、その布教と拡大によるものです。聖書の記述を基に「同性愛は悪いこと」とし、同性愛の否定へ繋がっていったのです。

日本においても明治維新以降、欧米に追い付くための考えを導入した際にこの考え方も同様に持ち込まれました。富国強兵のため、価値観も含めてパッケージとして輸入をし、それまでの日本人の「当たり前」を変化させたのです。

ちなみに、女性に関する記述は歴史的に残っておらず、そもそも記録を残すこと自体が危険な行為であった可能性が高いと指摘しています。さらに、男性が編纂をすることから、当時の記述がないのは当時の人たちにとってはある意味「当たり前」であったのです。

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「稼ぐのが偉い」に関して

この価値観に関しても、近代的なものであると著者は指摘をしています。
お金で買えるものを重視する資本主義的な考え方でありますが、お金で買えないものも無数にあるのです。

例えば、江戸時代の日本であれば、公家・武士という稼ぐ力はない人達の身分の方が、稼ぐ力のあった商人の身分と比較すれば圧倒的に高かったのです。また、キリスト教の世界観であれば、稼ぐことよりも、信仰心の篤さがよりその人の価値として重視されます。

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「命の価値」に関して

現代において、命の価値は疑うことなく重要です。
ですが、日本の歴史の中でもその考え方が変化をしていったことを知っておくことは必要かもしれません。

例えば、戦国時代であれば、武士同士の殺し合いであり、「命をなげうってでも」守るべきも、勝ち取るべきものがあったのです。
また、農民の発祥以降から昭和の時代まで残存した風習として、「口減らし」というものがあります。子供を殺し、家族の人数調整を行うのです。

これらは、戦乱であったり、医療の未発達であったり、常に「死と隣り合わせである」環境の違いがもたらしたものです。

つまり、環境が変われば、価値観も変わるのです。
絶対的な価値観など存在をしないのですが、僕たちは日々過ごしていく中で、なぜだか絶対的に正しいと考えてしまうことがあります。
それは、その価値観が形成されてきた過程を知らないこと、それ以外の価値観を知らないことに由来するのでしょう。知ることにより、現在の価値観とも距離を置き認識することが出来ることこそ、この本における「メタ認知」の実現なのでしょう。

僕たちの当たり前は、社会に規定されているのです。

著者は、命ほど大切なものはないし、子どもを傷つけるのは論外であると述べたうえで、これが社会によって規定されていることを忘れないと付け加えています。

では、価値観に絶対がないとすると、否定しなければならないような考え方も認めることになります。それはそれでジレンマを生むわけですが、歴史はどう考えるのか。
それはまた次章になります。


僕たちは日々の出来事を捉えるときに、「これが当たり前だから」という考えが脳裏に浮かんだうえで行動を選択しているように感じます。
ただ、その当たり前が当たり前でなかったら。当たり前でない時代があったとしたら。
僕たちの当たり前は何によって形成されているのか。
そして、別の当たり前が存在しないのか。

これらを考えてみることに価値があるのかもしれません。

今日も学んだー!!
ではでは、今日もワクワクするような最高の笑顔で、いってらっしゃい!!

アクティホーム
講内 源太

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