自己否定と自己嫌悪をやめること。
「自己嫌悪とは自分への一種の甘え方だ、最も逆説的な自己陶酔の形式だ」
(小林秀雄)
知の巨人である評論家の小林秀雄が、見事に真実を喝破した言葉を残していますね。
聞いてもいないのに、飲み会の席で延々と自慢話を始めるオッサンの、あの全然凄くもないし、全然偉くもないし、全然面白くもない話をしている時の、上機嫌な自己満足な感じと、自己嫌悪とは一緒であるわけですね。
向いている方向が違う対極にあるものなだけで、本質は一緒。
もちろんね、自己嫌悪してしまう状態や、自己否定してしまう状態というのは辛いものです。
罪、後悔、懺悔というものが心と身体にのしかかって来て逃れることの出来ない痛みがあるということは。
ただね、今現在、
「あなたが自己否定や自己嫌悪を持ち続けなければいけない正しい理由」
というのはありますか?
あなたが自己否定をし続け、自己嫌悪にさいなまれ続け、自分を痛め続けなければならない正当な理由ってあります。
あるのならばしょうがないですよ?
あなたが誰かを傷つけてしまったとして、その相手から、「あなたは生涯、絶対に幸せになることなく、自分のろくでもなさを呪いながら不幸を満喫して死んでください。」っていうようなことを言われて、それに同意していたりするのならば。
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