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ジェンダー課題に取り組む男性を増やす活動

このnoteは、「ジェンカレ」を修了したゼミ生たちのプログラム中とその後の活躍を紹介するインタビュー企画。

それぞれが日々感じる違和感を出発点に、ジェンダー平等社会の実現に向けて歩み続けるゼミ生たちのストーリーを紹介します。


【Kenのプロフィール】
石川県出身の26歳。会社員。ジェンダー課題解決に取り組むの男性の少なさに関心がある。


Q1. なぜ、ジェンカレゼミ生になろうと思ったのかを教えてください

ゼミ生に応募した理由は、ジェンダーに関する基本的な知識を改めて学んでおきたいと思ったからです。私がジェンカレに参加したタイミングは、大学を卒業し、社会に出る時期でした。大学生の頃は性的同意の啓発を行うサークルに所属しながら、大学での授業や単発の講座・ウェビナー、書籍でジェンダーについて学んでいました。ただそれだけでは知識の面で物足りなさを感じていました。また、社会人として社会運動を続けるにあたり、学生時代より責任が伴うと思い、ジェンカレのような学びの場を求めていました

加えて、学生を終えて新たに(ジェンダーに関する)活動を始めたいと考えており、ゼミ生であればMAP(My Action Plan)の作成があると知り、これからの自分の方向性を計画する絶好のチャンスだと思いました。

Q2. ゼミ生になって良かったと思うことを教えてください

良かった点は、共に活動する同志や、それを応援してくれるゼミ生やメンターに出会えたことです。詳しくは後述しますが、MAP(My Action Plan)を基に「男性アクティビストを増やす会」という団体を立ち上げました。その団体にもゼミ生が数人所属しています。ジェンカレ修了後も彼らの大きな協力を得ながら、同団体の活動を続けています。ジェンカレを通して、同じ方向に向かって切磋琢磨しながら、ジェンダー課題に向き合える、悩みを吐露できる人々に出会えました。その存在が今でも1つの拠り所となっています。

また、活動を続ける中でゼミ生やメンターも声をかけてくれ、励みになります。ときには彼らの活動から鼓舞されることもあります。

Q3. 学びになった、興味深かった講義やプログラムを教えてください。

学びになった回は、早乙女 智子さんによる「Sexual and Reproductive Health and Rights」の講義です。中でも印象的だったトピックは産科暴力です。産婦人科での内診が痛いことや、内診台での過度な開脚などが暴力のひとつであることが大きな気づきでした。女性器切除と聞けば他国の慣習だと想像しますが、日本でも日常的に行われる会陰切開も産科暴力にあたり、それまで問題視していなかったこの課題にも注視していきたいと思いました。

また、Sexual health and rightsだけでなく、他では取り上げられる機会の少ないSexual pleasureやSexual justiceについてのレクチャーがあったことも印象的でした。

Q4. ジェンカレで作成したMAP(My Action Plan)について詳しく教えてください

「ジェンダー課題解決を目指す組織において男性が少ない」ことを課題として設定し、ジェンダー課題に取り組む男性を増やすためのMAPを作成しました。

自分がジェンダー課題に取り組む中で、どの団体に、どのイベントに参加しても男性の数が少ないことにモヤモヤしていました。当事者性を持ってMAPを作成したいと思い、このモヤモヤを解決できるような計画を立てました。

この課題を分析していくと、男性特権や特定の男性性の内面化、男性間のコミュニケーション、ロールモデル不在、知識・情報不足などといった、男性がジェンダー課題に取り組むハードルが考えられました。それらのハードルを解消するべく、「知識を身に付ける養成講座」と「ジェンダーに取り組む団体とのマッチング」の2つの機能を兼ね備えたオンラインコミュニティを課題の解決策として考えました。

Q5. ジェンカレ中に取り組んだアクション(トライしたこと)を教えてください。

前述した通りジェンカレ修了後、MAPを基に「男性アクティビストを増やす会」という団体を立ち上げました。同団体では「男性支配的な構造・制度・法律や、それらに加担する行為に対して、主体的にNOと声を上げる男性を増やす」ことを目的に、男性がジェンダー課題解決に取り組みやすい環境づくりを行っています。

具体的には、ジェンダーに関するトピックについて男性同士で率直に話し合う座談会形式のイベントを不定期で開催しています。過去のイベントでは「男性同士でジェンダーについて話せてよかった」「話しやすい雰囲気で、他の参加者の話も勉強になった」といった感想をいただきました。また、アンケート調査やイベントでの声を基に、男性がジェンダー課題解決に取り組めていない原因を分析し、アクションを起こすためのサポートをしています。2024年5月からはLINEオープンチャットを利用して、男性同士でジェンダーに関する悩みやイベント情報について共有するコミュニティの提供も開始しました。

2024年8月にはNO YOUTH NO JAPANと共催で対面イベント「男らしさの呪縛は国をまたぐ? ー ジェンダー平等に取り組む男性アクティビストを増やすために ー」を開催し、ゲストのフレデリックさん(デンマークのアクティビスト)とともに、男性としての葛藤やジェンダー課題に取り組む男性アクティビストを増やしていくために私たちがしていけることについて話し合いました。

今後は5年間で(男性アクティビストを増やす会の活動を通して)50人の男性アクティビストを増やしていけるよう、1〜2ヶ月に1回のペースで定期的にイベントを開始し、継続的な情報発信をしていきたいです。

Q6. あなたが思うジェンカレの魅力を教えてください。

ジェンカレではジェンダー課題を構造的に理解しながら、次の自分のアクションについて深くじっくり考え、準備・実行できる機会が待っています。心強いゼミ生やメンター、各分野のトップランナーの講師陣にも出会えます。

自分はジェンカレに参加していなければ、「男性アクティビストを増やす会」という団体は立ち上げていなかったと思います。それを立ち上げる計画も、勇気も、1人では生み出せませんでした。ジェンダーに関連して何かアクションしてみたいけど、次の一歩踏み出せない方、是非ジェンカレを活用してみてください!


3期目ゼミ生・聴講生募集中

現在ジェンカレでは、「ゼミ生(申込締切:2024年8月18日23時59分まで)」「聴講生」を募集しており、講義の詳細、及び募集要項は下記リンクよりご覧いただけます。https://gencollege.org/

また、ご参加に際し、以下の日程で説明会を開催します。
【オンライン説明会】
・8月11日(日)10:00-11:00, 質疑応答11:00〜(退出可能)
・8月11日(日)20:00-21:00, 質疑応答21:00〜(退出可能)
説明会申込フォーム:https://forms.gle/mT9gcuPF2cARozb67

ジェンカレに参加する方法は2パターン!
■ゼミ生
・学ぶだけで終わりにせず、ジェンダー平等の実現に向けて一歩踏み出すことができる・講義だけでなく、合宿やメンタリング、じっくり深く学ぶためのゼミ生限定コンテンツなど、ジェンカレが提供するコンテンツを堪能できる
・対象年齢:15〜29歳
・その他:減免制度あり
・申込み:https://forms.gle/nANgrznrRMv9XiEu6(2024年8月18日(日)まで)

■聴講生
・ご自身の興味関心にあわせてお好きな講義(座学部分)を聴講できる
・年齢や居住場所に関係なく受講が可能です。
・カリキュラム:講義の一部(90分間)
・対象年齢:年齢制限なし
・申込み:https://gencourage2022.peatix.com/events (先着順のため、定員に達し次第終了)

特に30歳未満の方には、ゼミ生向けのカリキュラムが非常に充実しておりますので、ゼミ生をお勧めいたします!
ジェンダー平等の実現に向けて、共に学び、一歩踏み出しましょう!

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