ラーメン4.0@開業日記#84フレームワーク②3C分析

今日は昨日に引き続きフレームワークを紹介していきます。
昨日もお伝えした通り、フレームワークは知っていれば判断スピードが速くなり、迅速な経営判断が出しやすくなります。
「出しやすくなる」と書いたのは、フレームワークはあくまでも現状の問題や改善点などを見つける作業なので、そこからどのように対応していくかは経営者や部門のリーダーの力量になります。
それでは今日も最後までよろしくお願いいたします。

3C分析とは

3C分析とは、外部環境や競合の状況から事業のKSF(Key Success Factors:成功要因)を導き、事業を成功に導くために用いられます。
・Customer:市場・顧客
・Competitor:競合
・Company:自社
の3つの視点で分析を行うため、頭文字を取って「3C分析」と呼ばれます。

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そもそもなぜ3C分析がよく使われているのでしょうか。まずはそれを考えていきます。

3C分析の必要性

3C分析を行うと、事業の進行方向が見えてきます。

マーケティングの本質は、いくつも存在する施策の中から最も効率的なやり方に資源を集中投下し、顧客に選ばれ続け売上や目的を達成できる仕組みを作り上げることです。

そのため、

Customer:市場・顧客
Competitor:競合
Company:自社
の3者の関係性を明示化する必要があります。外部要因である市場と競合、そして内部要因である自社を照らし合わせると、何が自社の強みと弱みなのかが分かるようになります。

3C分析の過程として、それぞれのCで以下のことを明確にする必要があります。

Customer:市場や顧客のニーズの変化
Competitor:競合が「Customer」の変化にどのような対応しているのか
Company:「Customer」「Competitor」を踏まえて自社が成功できる要因を見つける
なぜ3C分析を行うのか、その目的を明確にすることで、分析を行う範囲が広がりすぎて方向性がぶれる、ということを防ぐことができます。

では、3C分析を実際に使ってみましょう。

3C分析の事例

1.コーヒーチェーン店の例
以下に実際の3C分析の事例を紹介します。あるコーヒーチェーンというビジネスを考えるときに、3つの視点で考え、情報収集をしてまとめてみました。

顧客
顧客層:サラリーマン、主婦・高齢者の友人、学生などコーヒーを飲む人々

顧客のニーズ:美味しいコーヒーが飲みたい。ゆったり滞在したい。居心地の良い空間が欲しい。

競合
競合はどこか。
市場のシェア:店舗数1位はスタバで1530店、2位はドトールで1100店、3位はコメダ珈琲で850店となっています。

競合他社の強み・弱み
「スタバの強み」ブランド力、スタイリッシュな雰囲気、コーヒーの調達能力
「スタバの弱み」値段が高い

競合の特徴
「スタバ」単にコーヒーを飲む場所ではない場作り。コーヒー以外のドリンクの充実、スターバックスWi-Fiの整備。

自社
自社の強み・弱み:
「強み」店員がフルサービス、居心地の良さ、ゆったり出来る喫茶店感覚と、食事が出来るファミレスのいいとこどり
「弱み」地域特化のため全国的な知名度の無さ

どのような評価を受けているか:営業時間が長く、新聞・本を読めるなど居心地の良さを追求している、椅子の座りやすさ、食事が安くて美味しい

2.清涼飲料水DAKARAの例
他にも有名な事例として、清涼飲料水のDAKARA(サントリー)の事例があります。

以前、清涼飲料水のシェアはポカリスエット(大塚製薬)とアクエリアス(コカ・コーラ)で大半を占められていました。そこで、そこに割って入りたかったサントリーとしては、市場を分析するために3C分析を行いました。

両者はスポーツドリンクとして地位を築いていましたが、Customer(市場・顧客)を調査していくと、スポーツ以外の目的(体質改善など)で飲まれているケースが多かったそうです。

サントリーは、子会社のブランドの1つに科学的な根拠を持って健康的なブランドを作っていく「サントリー健康科学研究所」を持っており、健康の研究開発が盛んであり、それを活かしていく選択をしました。

そこで生まれたのが、スポーツドリンクではなく、飲むことで健康になるという健康飲料という打ち出し方でした。

このように3者を整理しますと、ビジネスを進めるうえで、大切にしなくてはならないこと=コンセプトが見えてきます。それをキャッチフレーズなど、シンプルでわかりやすい言葉に落とし込み、チームで共有することで、全員が同じ方向をむいて顧客との関係づくりを進めることができるのです。


今日は以上になります。
3C分析はやっている人には当たり前のことになりますが、意外と知らなかったり、市場の変化を見落としていたりするので、一度立ち止まり自社のサービス、顧客・競合の変化などを分析するのは大切なことになります。

それではまた明日!!

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