ラーメン4.0@開業日記#58 ラーメン店の経費内訳

今日はラーメン店の裏側で、経費内訳を解説していこうと思います。結論から先に書いてしまうと、ラーメン店の基本的な営業利益(お店の利益とよばれています。この後に税金とか引かれるのでさらに少なくなるのですが、多くの場合はこの営業利益をお店の儲けと考えています。)は10%前後なので他の業種と比べてそんなに儲かりません(笑)
それでは今日もよろしくお願いいたします。

FLRコスト

ラーメン店の経費でメインになるのがFLRコストです。一つずつ解説していきます。

F:フード(30%)

これは各商品の原価になります。基本的な割合は売り上げに対して30%ぐらいとなっています。
10%の商品があってもいいですし、50%の商品があってもいいと思います。最終的に30%前後に収まっていれば順調な経営が出来るようになります。

L:レイバー(30%)

これは人件費です。この人件費も売り上げに対して30%が基本になります。
ここが飲食店で最重要な経費だと私は考えています。下げるのも上げるのも簡単なので、そのお店にあったマネジメントをしないとすぐに売り上げに直結してくると考えています。
ラーメン4.0は非日常をコンセプトに掲げていますので、私の場合はここの比率を35%で考えています。詳しいことはまたの機会に書きたいと思います。

R:レンタル(10%)

これは家賃のことになります。家賃は売り上げの10%が基本的な金額になります。最初に店舗を借りるときにその家賃の10倍の売り上げを立てられるかを考えてから借りるのが基本です。
もしダメそうならその物件は諦めたほうがいいでしょう。
特に家賃は固定費の王様のようなものなので、この家賃の目算をミスると経営の死活問題になってきますので慎重に選びましょう。

FLRコストのアレンジ

基本的なコストの説明をさせてもらいました。意外とこの数字を把握していない経営者の人が多くて、話すと驚くことがよくあります。飲食店は原価が30%なので、粗利が70%残ります。ここで誤解が生まれて飲食店は儲かるという勘違いをしてしまうようです。ちゃんと考えると70%から他のコストが引かれて営業利益は10%前後なのでそんなにがっつり儲かるわけではありません。

ただ、やり方もたくさんあるのでそのアレンジ方法を少し考えてみましょう。

フードを抑える方法

食品原価を抑えて同程度の商品を出せれば単純にその分の差額が利益になるので定期的に仕入れ先は見直しが必要になります。
ただ、やってはいけないのが、いい立地で低品質の物を出してしまうことです。要は、家賃を上げる代わりに食費を抑えるということですね。
これをやってしまうとお客様はついてきません。なぜかというと美味しいお店は世の中にいくらでもあるからです。特に好立地の場所は競合も多く、手を抜いたら最速でバレます

材料費を抑えるのは最終手段と考えていたほうがいいかもしれません。

人件費を抑える

人件費を抑えるには、お店の効率化が必要不可欠です。スタッフがどう通って食器を下げに行くのか、洗浄の仕方、食器の戻し方、細かいところまでしっかりと詰める必要がありますが、出来た場合はお店の資産となりますのでしっかりとやっていく必要があります。

そして、私の考える最強の飲食店は家族経営の店舗です。
なぜなら、人件費を考えなくていいからです。本来、30%かかるところを0に出来て他のところに回せるのでお客様からするとコスパがめちゃくちゃよくなります。

家賃を抑える

家賃を10%以下に抑えるには売り上げを上げるしかありません(笑)上で固定費の王様といったのはこのためです。家賃は絶対下がらないと考えて動く必要がありますので、最初の物件選びで絶対に手を抜かないようにしましょう。

FLPコストを売上に対して70%以下に抑えることが出来れば飲食店として健全な経営が出来ます。これからラーメン店を始める方はぜひ意識してみてください。

それではまた明日!!

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