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展覧会まとめ

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観た展覧会の記事をまとめていきます
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#絵画

ウスター美術館蔵・印象派展 感想

ウスター美術館蔵・印象派展 感想

東京都美術館で開催されている印象派展。ウスター美術館はアメリカ・ボストンから西に進んだところにある、アメリカでも最初期に印象派の絵画を集めていた施設です。

印象派展は山ほど開催されてきましたが、今回はかなり異色の内容だったと思います。モネが2点しかない、ということもありますが、主眼が「印象はどのように国際的な様式として普及したか」というものでした。

概要前半部でコローからモネ・ルノワールなどが

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デイヴィッド・ホックニー展感想(東京都現代美術館)

デイヴィッド・ホックニー展感想(東京都現代美術館)

画業60年越えの、誰もが認める現代絵画の巨匠の展覧会です。現代において絵を描くということはどのようなことなのかを考えるには最高の機会だと思います。絵を描く人や興味がある人はホックニーをあまり知らなくても行く価値があります。

概要1937年生まれで、ロンドンの王立美術学校を出てから、フランシス・ベーコンなど様々な画家の影響の下で絵を出品していきます。第1章は多くの画家から学んで実験している若い絵画

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ルーブル展(国立新美術館)感想

ルーブル展(国立新美術館)感想

日本テレビとルーヴル美術館は、2018年から2034年までの期間、4年ごとに日本で大規模なルーヴル美術館展を開催することで合意していますが、その2回目です。《モナリザ》の保護ガラスなど日本テレビがお金を出した設備はかなり多く、その感謝として行われているもの。

今回のテーマは「愛」。2018年のものが「顔」でしたから一気に抽象度が高まったなという気分で行きました。

概要 第1章はギリシャ・ローマ

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ねこの細道(豊田市美術館)感想

ねこの細道(豊田市美術館)感想

2022年のリヒター展を豊田市美術館で観たとき、2023年の予定と書かれた幕にあった「ねこの細道」は一体何のことだと思い、気になっていました。現代美術については専門外なので、軽い紹介という形の読み物としてご覧ください。

概要「ねこ」という不思議な生き物は、人間と動物の間、飼育と野生、依存と独立の間を縫うように行き来します。その自由さは人間の身体感覚に基づく規範から逸脱する視点を与えてくれるはず…

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