ここに辿り着くために 〈エピソードⅢ スクールカウンセラーの私〉
大学の心理学部を卒業して直ぐ、
イチカバチカ
県のスクールカウンセラーの採用試験を受けました。
学歴が足りない私は、臨床心理士に準ずる資格枠で採用され、
公立学校スクールカウンセラーとなり、11年3ヶ月を過ごす事になります。
スクールカウンセラーになりたいと思ってから6年目のことでした。
真面目な私は、ここでも自己研鑽を始めます。
2週間に1度、精神分析家の先生について修業をしました。
物事を習得する時の手順。
これを心に留めて。
コテコテの精神分析をアメリカで学んだ
大学教授に師事しました。
日本人はそうじゃないけどね〜とか
古っ。とか
思うところもありましたが、
大学院では学びにくい
精神分析もどきを
深く学べたと思っています。
箱庭、夢分析。教育分析も受けました。
これらの療法は、スクールカウンセリングでは試せませんが、
教育センターにも勤務していたので、
そこで腕を磨きました。
学校は楽しかったなぁ〜。
子どもの発達の瞬間に立ち合わせてもらえるから。。
やっぱり、そこがスキなのです。
〜沢山の忘れられない出来事があります〜
エピソードの1つを聴いてください。
〈BGMはこれでお願いします(^^)〉
そこは、とても荒れた中学校でした。
私が初めて着任する日は、
ひとりの生徒が鑑別所から帰って来る日でした。
中学2年生の男子です。
教室に入らず、直接、
面識のない私がいるカウンセリング室に来るというのです。
怖い!😱
怖いよ〜!😱
(。。。。)
その男子が来ました。
小さい。かわいい。
この子が、鑑別に入ってた?
信じられない程のあどけなさ。
しかし、
制服の真っ赤なサテンの裏地には、虎なのか?ヒョウなのか?
見事な刺繍が施してありました。
私は、心の中でクスッと笑いました。
その子とは、私の得意中の得意の描画療法
風景構成法で初セッションです。
占い風にしたので楽しかったのでしょう。
その後、毎回「あれ、やろう!」と言ってカウンセリング室を訪れました。
それからは、五目並べをして遊びました。
毎日毎日、五目並べをして遊びました。
ある日、その男子生徒が
「オレ、もうここへは来ない」
と言うのです。
「どうして?」
「おれがここにいたら、他の奴らがここに来れないから」
「オレの事、怖がってるからね。。」
「アイツらと五目並べしてやって。。」
そう言って彼は、来なくなりました。
。:゚(;´∩`;)゚:。。:゚(;´∩`;)゚:。。:゚(;´∩`;)゚:。
それからは、
彼のクラスの20人くらいの男子が
昼休みに小さなカウンセリング室に押し寄せるようになりました。
その学校は、囲碁が盛んな地域にあったので囲碁セットが沢山あるのです。
また、スクールカウンセラーを初めて採用する学校だったので、環境が整えられてなく、
昔の宿直室をリフォームした畳のカウンセリング室でした。😅
そこへ20人の男子が私と五目並べをしに来ます^^;
その男子たちは、勿論、家では、ゲーム三昧の子たちです。
ゲーム実況にのめり込んでいる子。
ネットゲームで睡眠障害の子。
そんな生徒が学校では、私とアナログな五目並べに必死です。
ネットの五目並べゲームで対戦して、私に挑む生徒も出て来ました。
「今度は、オレが先生とやる番」
と言って引っ張りだこでした。
人生で1番のモテ期😆
この年代の男子が靴を脱いで、部屋に上がるんです。
それは、それは、
鼻が曲がるほどの靴下の臭さでしたよ。
しかし。。言えないわ・た・し。
ピアカウンセリングというものがあります。
仲間同士でせめぎ合い、成長する。
彼らはこれをやり始めました。
「お前、足臭い!靴下脱いで来い!」
血気盛んな中坊です!ももだヒヤヒヤ😱
言われた生徒。。。靴下脱いで、足まで洗って来る。
そして何食わぬ顔で、
また、五目並べを始める。
周りもそれについて何も言わない。
(いい子達(^^) ももだも何も言う事なし)
極めつけエピソードは、校長先生。
毎回、昼休みは、校長先生がカウンセリング室を覗きに来て、
上がり口の20人分のシューズを揃えてくださる。
荒れていた中学校ー
職員室も保健室も事務局も鍵をかけていた。
鑑別所に入ってる生徒。
鑑別所から帰って来る生徒。
家出少女。
不登校わんさか。
授業中の教員の見回り。
暴れる保護者。
しかし2年後には、どの部屋にも鍵はかかっていませんでした。
例の虎かヒョウの裏地をつけた制服の生徒は、あれから教室で勉強を始め、
その後、プロボクサーになりました。
何年か経って、
その町で彼の凱旋試合がありましてね、
その試合に、当時の校長先生と職員が応援に行ったんです。(*˘︶˘*).。*♡
いっぱいドラマがありました。(*^3^)/~♡
大好きだった教育現場ー
私が輝けたスクールカウンセラーという職業
今はもう。。
セピア色。。。
to be continued
最後まで読んでくださりありがとうございました🍀
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