不動産鑑定士で一級建築士

メールアドレス masakazuiwaki1103@gmail.com

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マガジン

  • 不動産投資

    住宅ローンを借りて都心の中古マンションを住まいとして購入することが、何故最善の不動産投資なのか、どんな不動産を買えばよいのかを解説します。

  • 不動産活用

    空き家の増大は経済を減退させて、街を衰退させます。不動産は活用されることによってその価値を発揮するものなので、使われない不動産は邪魔物でしかありません。新しい不動産を供給することだけでなく。空き家を活用することにこそが不動産業の存在意義ではないでしょうか。

  • 不動産が街を作る

    不動産の集積によって街が作られて、魅力的な街には人がたくさん集まって、まちは発展し続けます。少子化が進む時代になったので、街を消滅させないために、不動産と街との関係をもう一度初心に帰って見直す必要があるのではないでしょうか。

  • 東京都心のマンション建替え

    老朽化で雨漏れが多発していている。耐震診断で耐力不足が指摘されている。共用配管から水漏れが多発している。これらの原因で修繕費が莫大な金額になっていたら、修繕積立金を値上げするよりも、建物を解体して建替えたほうがいいのかもしれません。 余剰容積が無い賃借権や地上権のマンションは、その権利の更新に高額の費用が必要なので、建替えは無理だろうとあきらめてはいませんか。新築マンションが高値で売れる今ならば、東京の都心の中古マンションは、組合員が全くお金を出さずに建替えられます。 その方法を「建替え四部作」にまとめたのですが、内容が難しいとの意見が多かったので、誰が読んでも分かりやすい記事を、追加で発信していきます。

最近の記事

【十分な仮住まい補償をして減歩率を明示して説明すれば、建替えに全員が賛成してくれるでしょう】

【建替えで組合員全員が利益を得ますから、しっかり計画して早期に実現させましょう】 容積オーバーで敷地が地上権という悪条件で、どうやって建替えを実現させましょうか。 どう工夫しても現在の建物と同規模の建物までしか建てられそうにありませんが、 その条件で、計算しやすいように10,000㎡の建物の建て替えで試算してみましょう。建物は都心3区の駅近に立地しているという想定です。 建替えには約70億円かかります。 主な費用は建物の建築費が約40億円 建物解体・建築期間の家賃補償費が

    • 【マンション建替え四部作 パート4】【マンション建替えに時間がかかる理由・デベロッパーの皆さんやり方変えてみませんか】

      【管理組合主導での建替え事業の実績はほとんどありません】 管理組合主導での建替え事業の実績はほとんどありません。その理由は執行機関である管理組合に、事業を遂行できる能力(ノウハウ)が無いからです。「減歩率」という概念も知らないし、「減歩率」を明示して「建替えという事業の実態」を組合員に知らせるという正攻法で「建替え合意」を成立させてから事業が実施されている例がおそらくないからです。 【建替えの必要性と経済合理性を強調して、「減歩率」を明らかにしない】 ほとんどの建て替え

      • 【マンション建替え四部作 パート3】【マンション建替えに必要なのは、まず建替え合意、次にもっと難しい権利変換合意】

        マンション建替え円滑化法の施行で容積率が緩和され、住宅金融支援機構などで建て替えに必要な融資も確保しやすくなりました。これらの環境改善で、安全性や居住性に問題のあるマンションの建て替えは幾分やりやすくなりました。 1.【建替え合意決議】 建替え事業を実施するのは区分所有者(組合員)全員で構成される管理組合です。最初にしなければいけないことは「建替え合意」の決議です。そのためには組合員全員が理解できて、納得できる説明をしなくてはなりません。その説明の仕方は【マンション建替え

        • 【マンション建替え四部作 パート2】【資金0円での建替えの「減歩率」を明示すれば建替えの合意は容易にできる】

          資金0円で組合員に経済的負担のないマンション建替えをするのに「減歩率」が何%になるかは【マンション建替え三部作 パート1】で纏めました。詳しくはそちらの記事をご覧ください。 老朽化で雨漏れが多発していている。耐震診断で耐力不足が指摘されている。共用配管から水漏れが多発している。これらの原因で修繕費が莫大な金額になっていたら、修繕積立金を値上げするよりも、建物を解体して建替えたほうがいいのかもしれません。 賃借権や地上権のマンションは、その権利の更新に高額の費用が必要なので、管

        【十分な仮住まい補償をして減歩率を明示して説明すれば、建替えに全員が賛成してくれるでしょう】

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        記事

          【マンション建替え四部作 パート1】【都心3区のマンションは、部屋の面積を35%減らすだけで、資金0円で建て替えられる】

          【建替え事業計画の前提条件】 権利床、保留床の区別や用途別、階層別効用比などを無視してシンプルに検討してみます。 マンション建替え円滑化法の施行で元の建物と同じ面積の建物が、建築可能になりました。 延べ床面積10,000㎡のマンションの建替え事業の試算です。 専有面積比率は延べ床面積の82%程度が通常です。専有面積は8,200㎡とします。 立替後の部屋の面積は65%になる(減歩率35%)の前提でまず試算します。 工事期間と準備期間の仮住まい家賃。月額1㎡当たり4,000円で2

          【マンション建替え四部作 パート1】【都心3区のマンションは、部屋の面積を35%減らすだけで、資金0円で建て替えられる】

          【東京が衰退することなどありえない】

          1.東京は日本の他の都市とは違う 2016年にアメリカのシンクタンク、ブルッキングス研究所が発表した「世界の都市別経済規模(GRP)ランキング」では、東京(首都圏)はGRP:1兆6170億ドルで世界第1位でした。2位のニューヨークとの差は僅かですが、3位ロサンゼルス、4位ソウル、5位ロンドン、6位パリとはほぼ倍の差があり、7位の大阪(京阪神)GRP:6713億ドルの2.4倍です。森記念財団都市戦略研究所の世界の都市総合力ランキング(GPCI) 2023年(都心10㎞圏の都心

          【東京が衰退することなどありえない】

          【老後対策はNISAよりも都心に住まいを確保するほうがいい】

          1.含み益を得ている個人投資家は僅か9.3% 老後資金として2,000万円貯めるように政府からいわれるまでもなく、将来に不安を感じている人は多いようで、20代や30代から投資を始める人が増えました。投資の成功率に関するデーターは少ないので少し古い数字ですが、野村証券の「ノムラ個人投資家サーベイ(2015年10月号)」によると、個人投資家1000人のうち通算で利益あるいは含み益となっている人は全体の9.3%、損得ゼロが29.1%、残りの61.6%は損失あるいは含み損でした。ま

          【老後対策はNISAよりも都心に住まいを確保するほうがいい】

          【不動産とは何か宅地とは何か】

          1.宅地と建物と複合不動産 不動産とは土地と建物のことで、それは私たちの生活に深くかかわっています。土地は樹木や農作物を成育させますし、建造物を保持する力も持っています。土地はその本質的な能力で、さまざまな収益を生み出します。土地上に建設された建物と一体の複合不動産として利用されるときに、土地は最も大きな収益を生み出します。建物の敷地として使われる土地が宅地です。日本の国土の66%は林地です。そして13%が農地です。水面・河川・水路が4%、道路が3%、原野が1%、その他が8

          【不動産とは何か宅地とは何か】

          【不動産投資と株式投資、老後資金の確保に有利なのは】

          不動産投資と株式投資はどちらもサラリーマンが仕事を続けながら始められる資産運用ですが、利益を生む仕組みや投資の流れ、現金化のしやすさなどが違います。 1. 不動産投資の特徴 不動産投資は物件を保有することで、長期的に家賃収入を得ることが主要な利益です。短期間での元本価額の変動は考えにくく、長期にわたる収益(家賃収入)の変動が元本価額にも影響しますから、賃料が低減しない物件を選んで投資することが肝心です。 a.不動産投資の利益 不動産投資の利益の中心は、不動産を保有し賃貸し

          【不動産投資と株式投資、老後資金の確保に有利なのは】

          【自分に必要なのはどんな住まいなのだろう】

          1.住まいの選択肢 持ち家か借家かという選択に始まって、一人住まいか二人住まいか三人以上の家族のための住まいなのか、二人は兄弟なのかパートナーなのか夫婦なのかそれ以外なのか、そこに何年住むつもりなのか、住まいに求める第一条件は機能なのか安らぎなのか、人それぞれに思いは異なります。時が経過すれば同居人の数は変化します。住まいに求める条件も変わるでしょう。短期間に条件が変化しそうなら、借家を選択するのが良いのでしょうが、そこに長期間住み続けるのなら、経済性で持ち家が勝ります。

          【自分に必要なのはどんな住まいなのだろう】

          【住民に愛されて変化を受け入れられる街が生き残る】

          1. 街が形成される理由 都市の成り立ちは行政の中心地の城下町、交通の要衝の宿場町、流通の拠点の港町、信仰の拠点の門前町、観光の対象の温泉町などの人が集まる場所が起点となっています。人がそこに定住し、住まいが集積して町が徐々に拡大し、更に大きく発展して都市が形成されました。城下町の中には武家屋敷の他に職人町や商人町もできました。共同作業の必要性から農家集落や漁業集落なども形成され、林業や狩猟を生業とする人たちも、危険回避や相互扶助などの必要に応じ、小さな集落を形成したのでし

          【住民に愛されて変化を受け入れられる街が生き残る】

          【何故都心で暮らし続けているのだろうか】

          令和5年の秋に後期高齢者になりましたが、生まれてからずっと東京の都心で暮らしています。居心地がいいのですがその理由が一体何なのか、思いつくままに書いてみました。 1. 空気感がほかと違う 街にはいつも人が溢れ、情報が溢れ、文化が溢れ、心をざわつかせる刺激が溢れています。街の中には目新しいアイテムがあり、早くも次の季節のファッションで装った人がいて、何気に季節を先取りできます。次々と建て替わる建物や走る車の色や形からも、最先端の空気感が味わえます。だから少しだけお洒落して、

          【何故都心で暮らし続けているのだろうか】

          【35年後に街や暮らしはどうなっているのだろう】

          1.高齢化の進展 35年返済の住宅ローンを借りて住まいを買うと、ローンを完済した頃に街や暮らしはどのように変化しているのでしょうか。総務省の人口推計によれば、我が国の総人口(10月1日現在)は、2005年に戦後初めて減少し、その後に2010年に1億2807万人でピークとなって、2011年以降はずっと減少し続けています。2023年10月1日現在の確定値は1億2453万人で前年と比較すると59万5千人減少しています。一方、65歳以上の高齢者人口は、1950年以降ずっと増加し続け

          【35年後に街や暮らしはどうなっているのだろう】

          【不動産の価値と価格】

          1. 不動産の価値と価格は形成要因が全く違います 不動産の価値はその物件がどれだけの収益を獲得できるかで決まり、不動産の価格は取引市場での需要と供給の均衡点で決まります。ですから価値と価格は通常異なります。不動産の売り希望価格は売主が決め、不動産の買い希望価格は買主が、その不動産の価値を査定して決定します。買主は売り希望価格が価値より低くなれば購入し、価値より高いときは見送ります。  2. 不動産の価値を決定するのは賃料です 不動産の価値はその物件がどれだけの賃料を稼げ

          【不動産の価値と価格】

          【不動産投資は投機ではありません】

          1.土地基本法 土地基本法第一条には土地についての基本理念を定めた法であると記され、第二条で土地はその使用にあたっては「公共の福祉を優先させるもの」と定め、第三条で「その所在する地域の自然的、社会的、経済的及び文化的諸条件に応じて」あるいは「その周辺地域の良好な環境の形成を図るとともに当該周辺地域への悪影響を防止する観点から」それぞれ「適正に利用し、又は管理されるもの」と定め、第四条で「土地は、投機の対象とされてはならない」と定めています。ところが土地は建物の敷地としてとし

          【不動産投資は投機ではありません】

          【東京都心の中古マンションを買って住む理由】

          1.東京都心は住み心地が良いから 生まれてからずっと東京の都心で暮らしています。東京都心で生まれたのは偶然ですがそこで何年暮らしていても他の街に移りたいとは思いませんでした。住み心地がとても良いからです。その理由はおそらく住まいとして重要な3要件、安全性、利便性、快適性が、全て高い水準で満たされているからだと思います。しかもその住み心地は年々良くなっています。 2.東京都心は安全性が高いから 気候変動で国の内外を問わず、大規模な水害のニュースがたびたび聞こえてきます。東

          【東京都心の中古マンションを買って住む理由】