マガジンのカバー画像

読書記録

6
運営しているクリエイター

記事一覧

赤ちゃんの絵(2021/2/14~2021/2/17)

赤ちゃんの絵(2021/2/14~2021/2/17)

赤ちゃんは絵が大分好きなようだ。放っておくと、ずっと描いている。幼稚園にも嫌がらずに行ってくれている。今日などは自分から進んで出かけようとしていた。

↑2021/2/14 「首!」「目!」「口!」と言いながら、無数の丸を描いている。

2021/2/17 風呂上がりに絵を描くのが日課になっている。もう、一日で落書き帳を使い切ってしまうのが日課になっている。まだ、何かの形にはなっていないが。
指先

もっとみる

クロード・レヴィ=ストロース「今日のトーテミスム」

トーテムとは、Wikipediaで調べると「トーテム(英語: totem)とは、特定の集団や人物、「部族」や「血縁(血統)」に宗教的に結び付けられた野生の動物や植物などの象徴のこと。」とのこと。

分かりやすいように例えていうなら、プロ野球チームにおける「虎」とか「ツバメ」とか「竜」のことだろう。
プロ野球を「文化人類学的」に解釈するなら「虎や竜や巨人などのトーテムを掲げる集団が、ボールやバッ

もっとみる
「親族の基本構造」とマッチングアプリについて

「親族の基本構造」とマッチングアプリについて

クロード・レヴィ=ストロース「親族の基本構造」(訳 福井和美)を読了した。
かなり集中して読まないと、全くついていけない本だ。
だが、丹念に読んでいけば、何とか歯の立つ部分も多い書物だ。
重要な本なのか、壮大な妄想なのか。もしかすると、近親婚の禁忌についての「一つの神話」について書かれた本なのかもしれない。「結婚」つまり、新たな家族が生まれること。結婚相手を選ぶこと。そこに「見えざる法則」が働いて

もっとみる
金井雄二「動きはじめた小さな窓から」

金井雄二「動きはじめた小さな窓から」

この詩集は1993年6月に発行されたものであるから、今から27年前の作品集ということになる。
金井氏が若い頃の作品だ。
最近の作品より、ずっと尖っている。
そして、何か、作品の深いところに不協和音が流れていることが読み取れる。

その正体が何なのか、少し考えてみた。
そして気がついたのは、女性の描写が不協和音の原因だということだ。

金井氏の若い頃の「憧れの女性」と思われる人物が登場する。その描写

もっとみる

金井雄二「ゆっくりとわたし」

金井雄二氏は図書館に勤務しながら詩を書き続け、丸山薫賞等を受賞された方だ。
仕事でも生活でも苦労されたことが多いことが、作品からはうかがえるが、それでも詩を書くことをやめなかった。

いわゆる大言壮語するような詩は書かない。難解な、哲学的な詩でもない。

ただ、自分の体験した過去を、考え抜かれた言葉で書き綴っている。

「ゆっくりとわたし」は、金井氏の大分若いころ、少年時代を題材としている。苦しか

もっとみる
金井雄二「短編小説をひらく喜び」

金井雄二「短編小説をひらく喜び」

この本は、Amazonで検索していて見つけた。
紹介文にはこう書かれている。
「文学が大好きだ。少年のころから本のとりことなった著者は、とりわけさまざまな人生の匂いや景色、断面を鮮烈にえがく短編小説の世界にたっぷりと魅せられてきた。志賀直哉、石川淳、牧野信一、藤枝静男、阿部昭、シャルル=ルイ・フィリップ、チャールズ・ブコウスキー、レイモンド・カーヴァーほか……三十二作家三十五作品、短編小説をひらく

もっとみる