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おのしゅんすけの小さな世界

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木曜更新短編小説(一話完結)のまとめです。楽曲を元に小説化することが多いです。ぜひ。
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#日向坂46

線香花火が消えるまで

シュッ… 僕が慣れない手つきでマッチを擦る。チチッ、と火花が散った後、小さな音を立てて火…

ハロウィンのカボチャが割れた

昼休みのグラウンド。秋晴れの抜けるような青空の下でシャツと学ランが入り乱れてサッカーボー…

沈黙した恋人よ

パチッ…… フルフェイスのヘルメットに虫かなにかが当たった。 風を切る音、バイクのエンジ…

My god

聞き覚えがあるけれどタイトルが思い出せない、少し古い曲のオルゴールバージョンが流れる喫茶…

男友達だから

カラン、カランッ…… 「いらっしゃいませ。おひとり様ですか?」 「あ、いえ。連れが……」…

好きということは…

ジジー……ジジー…… 足元のアスファルトが照り返す熱で道の向こうの風景が揺れている。 僕…

君のために何ができるだろう

タッ、タッ、タッ…… 「……おはよ!」 声を掛けられた気がして後ろを振り向いた。そこには仲が良さそうな2人の男子高校生が笑っていた。 彼らがまだ固い制服に着られてるのを見る限り、きっとあの目には期待に溢れた今日が映っているのだろう。 2年前までは僕もこの坂を毎日登っていた、彼らと同じ制服を着て。 ただ、彼らと同じくらいの時の僕はあれほど目が輝いてはいなかった。何も楽しくなかったのだ。 近所の高校で自分の頭と相談した結果がこの坂の上の高校だっただけで、別にここに行き

やさしさが邪魔をする

ピンポーン…… 電気が消えた薄暗い部屋で僕はソファから立ち上がって玄関に向かった。ドアの…

ホントの時間

たくさんの紙袋を持って少し疲れた表情を浮かべた人たちが吹き抜けから射し込む光で橙色に染め…

猫の名前

マフラーに顔をうずめていた帰り道。風に揺れるブランコの音に紛れて小さな猫の鳴き声が聞こえ…

耳に落ちる涙

宿題を終えた僕は疲れた体をなんとか引きずってベッドに倒れこんだ。さっきまでコーヒーで何と…

まさか偶然…

またこの道をひとりで歩いている。 動けない車列の隙間から吹く風が冷たくてコートの前を閉じ…